2019年9月16日 国際線でANA BUSINESS STAGGEREDに乗る(NH182便 成田ーホノルル線搭乗記)

搭乗記2019

撮影会を終えて出国

成田空港のデッキで暫く飛行機の大撮影会に勤しんでいましたが、17:30頃に切り上げて、紙の搭乗券を発券してもらうべくカウンターへと向かいました。秋田空港の自動チェックイン機で成田ーホノルル間のチケットも発券済みだったのですが、国内線の搭乗券と同じタイプの紙に印字されたチケットではどうも気分が出ない…国際線らしい白い紙のチケットが欲しかったのでカウンターでその旨をお伝えして獲得することにしました。

端末をカタカタと操作するGSさん、なかなかチケットが発券される雰囲気がありません。暫くすると、そのGSさんは他の場所へ内線をかけ始めました。その内線もなかなか繋がる雰囲気がありません。すると

GHさん「お持たせしておりますRJSK様、お座席の件で調整が必要になっておりまして、、もう少々お待ちいただけますか?」

私「(…お座席の件??)」

確かに座席の件で思い当たる節はあります。ANAでは上級会員向けに、国際線のエコノミークラスを予約していても、出発数日前に空きがあれば、プレミアムエコノミークラス(PY)の座席も指定することができるようになるサービスを提供しています。(このサービスは2019年9月末までのサービスですので、既に終了してしまったのですが…)

今回私はエコノミークラスを予約していましたが、出発前日にネットで座席指定画面を確認すると、PY席も指定することができるようになっているではないですか!”これは行くしかない”と、PY区画で唯一窓側に空きがあった20Kを一旦指定したのですが、父と並びの席ではなくなる上に、隣の20Hには他の方がいらっしゃるということもあり、再び元の座席に指定しなおして終わりました。

秋田空港ではしっかりその座席が印字された搭乗券が発券されていたので、座席の指定ミスといったことは考えづらかったのですが、何かやらかしてしまったのではないか…と一瞬不安になりました。その後、内線がつながりまして、

GHさん「本日ご予約の便なのですが、エコノミークラスが満席でして、もしかすると、可能性は高いのですが、ビジネスクラスのお座席に変更させていただくことになると思います。RJSKさんのみのアップグレードになってしまうのですがよろしいでしょうか?」

私「大丈夫です。お願いします。」

上級会員たるもの、この程度で浮かれていてはいけないと冷静沈着な対応を心掛けたつもりではありますが、顔に出てしまっていたかもしれませんね。数時間でも横になることができるビジネスクラスであれば夜間の長距離フライトでもへっちゃらです。一先ずエコノミークラスのチケットを発券してもらい、保安検査場へと向かいました。

成田空港第1ターミナルと言えば、保安検査場の上に設置されている出発便が羅列されている”あの”パネルが有名ですが、私が保安検査場を通過しようとしたタイミングでは、まだ搭乗便が表示されていませんでした。表示されるまで待つほどの物でもありませんのでさっさと保安検査場を通過することにしました。

一応代用品として、出国検査を通過した場所にあった液晶モニターを撮影していきました。今回の搭乗便、ANA182便は21:30の出発。成田空港第1ターミナル発の便としては最後の出発です。

成田空港1タミ南ウイングにはの複数の保安検査場があります。誰でも通過することができる一般レーン。航空連合、スターアライアンスの上級会員であるスターアライアンスゴールドの資格を持つ会員限定のGOLD TRACK。ANAのブロンズ会員を除く上級会員であれば誰でも通過することができる優先レーンなどがあります。今回は、南ウイングZカウンターの脇にある優先保安検査場を通過しました。18:00頃は誰もおらず、待ち時間なしで通過することができました。そこを通過すると絶賛アンダーコンストラクションなう、の館内を抜け、イミグレーションへと繋がります。

腹ごしらえにANA Lounge

成田空港から国際線に乗るのはこれが2回目です。上級会員資格を持ってから乗るのは初めてなのですが、そこで楽しみなのは”ラウンジ飯”。国内線ですと最上級のダイヤモンドステータスを有しなければラウンジ飯を堪能する機会がありませんが、国際線であればANA Loungeでもラウンジ飯を堪能することができます。

使い慣れた羽田空港の第2ターミナルの制限エリアとは異なり、まだ潜入すること自体が2回目の成田空港の出国後の制限エリア。フロアマップでANA Loungeの場所を探し当て、その場所へとたどり着きました。国内線の主要空港のラウンジは、エスカレーターを上がって入室する印象が強いため、癖でエスカレーターを上がってしまいました…

あ、やべっ、間違えた

エスカレーターを上がった先には”貧民厳禁”と書かれている(ように見える)看板が掲げられており、慌てて引き返しました。いつもの流れでエスカレーターを登ると、結構恥ずかしい思いをしてしまうので全国のDIA様以外の同志の皆さん、お気を付けください。

各ラウンジと出発コンコースとの位置関係としてはこんな感じです。航空界隈というものは、資本主義社会の縮図であると常日頃から思っていますが、その階層社会っぷりを露骨に表しているのがこのフロアガイド。”ANAのプラチナステータスを持っている”、”今日はビジネスクラスに乗るんだぜ”そんなの戯言に過ぎません。上には上がいるのです。

というわけでエレベーターで2階まで下り、ANA Loungeの入口へとやってきました。成田空港のラウンジは国内線の出発ラウンジと国際線の到着ラウンジ兼用のラウンジしか利用したことがありませんでしたが、こちらの方がエントランスが明るく広々とした印象で、いかにも国際線の出発ラウンジという印象です。世界各地に存在するスターアライアンス加盟の航空会社のロゴマークがたくさん掲げられているのも国際線のラウンジらしいですね。

では、早速中に潜入です。

飯・飯・飯

飯!

!!

いやー飯ですよ。飯。腹が減っては戦はできぬ。なんといってもこれから太平洋を飛び越えてホノルルまで行くわけですからねえ…飛行機共々こちらもしっかり給油して臨んでいかなければなりません。

という冗談はさておいて、流石日系エアラインの国際線ラウンジですね。おむすびに味噌汁という日本らしいものは勿論、ハンバーグやサラダといった洋風の物までしっかり用意されています。ここでも食事のバランスを考えて米、野菜、タンパク質を摂取するという徹底っぷり。一番おいしかったのは勿論サラダの野菜ですね。このようなところで口にする野菜は格別です。

セルフサービスの食事は勿論、カレーや麺類といったものはカウンターで直接オーダーして出来立てほやほやの物を食べることができます。麺類やカレー類があるというのも事前情報で仕入れていましたので、わかめとろろそばをオーダーしました。ラウンジに入ったからといってもなんのことはない、食べるものはいつもと同じものです。駅の立ち食い蕎麦屋さんに行くといつもわかめそばかキノコそばを食べるため、今回も例外なくわかめそばです。

調理場のような場所では次々にやってくるオーダーを受け、商品を作り、提供するという流れを繰り返していました。こういった航空会社のサービスは、沢山の方によって支えられていると改めて感じました。私も羽田空港でアルバイトを漁っている時に様々な職種のアルバイト案件を見てきましたが、こういったものもあるんでしょうねえ、、

満を持して搭乗口へ

ラウンジ飯に舌鼓を打ちまくっていると飛行機に乗り遅れてしまうので()、20:45頃にラウンジを出て搭乗口へ向かいました。今回アサインされた搭乗口は43番です。とは言っても土地勘のない空港の搭乗口はどこにあるのか分かりません…ラウンジよろしくこちらもフロアマップで確認するとちょうどANA Loungeのそばにありました。位置的にはターミナルの端の方、羽田空港の第2ターミナルでいうところの69番搭乗口のような場所にありました。

先ほどカウンターで、アップグレードの可能性があるということで、搭乗口前で呼び出しを食らうのではないか…とやや期待して臨んでいました。暫くするとゲート担当のGSさんから早速呼び出しのアナウンスが入りました。が、私の名前は呼ばれず…それでも、カウンターで伝えられたお言葉を信じて待っていると2回目の呼び出しで名前が呼ばれました。カウンターでは私のみのアップグレードが案内されていましたが、こちらでは、同行していたAMC平会員の父の名前も呼ばれていました。

キターーーーーーーーーーーーーーーーー(^^)/

カウンターで伝えられた通り、ビジネスクラスへのインボランタリーアップグレードが降ってきました。ここまでは想定通りだったのですが、窓側席がアサインされているチケットを見て、こちらは素直に嬉しかったですね。ビジネスクラスへのアップグレードの時点で窓側席は半ば諦めモードでしたので、いやー有難かったです。

父の方もPY席へアップグレードとなりました。こちらも窓側席がアサインされていました。今回父とは2-4-3のエコノミー席のうち、2席並びの部分をアサインしていました。私が先にアップグレードされたことにより、父が1人客となった結果、2席並びの部分に2人連れの方をぶち込み、父には空いていたPY席をアサインしなおしたというシートオペレーションでしょう。この類の話は、2008年に公開された映画”ハッピーフライト”で描写されていますよね。

エコノミークラスのチケットをビジネスクラスのチケットに引き換え、搭乗口へ並びました。並ぶのは勿論ビジネスクラスのレーンです。まあ、ANAのプラチナメンバーであれば、スターアライアンスGOLDの資格も獲得しているため、どちらにしろこちらで搭乗を待つことができます。

機内へGO、その前に

出発30分前の21時過ぎから搭乗開始となりました。ビジネスクラス優先搭乗の最後の方に改札を通過し、様々挨拶を受けボーディングブリッジを進むと…

おぬし、エチオピア航空じゃねーか!!

いや、成田空港にエチオピア航空が就航していることくらいは知っていましたし、仁川経由で運航されていることも知ってはいましたが、20:25着21:25発というどうしようもないスケジュールが組まれているためかなり遠い存在でした。まさかこのような場所で遭遇することになるとは…他人の目も憚らず、ひたすら写真を撮りまくっていました。今回のフライトで最も血が騒いだシーンかもしれません(笑)

勿論搭乗機も撮影しました。今回搭乗するのはB777-381ER、JA733Aです。この便は予約の段階ではB787-9での運航が予定されていましたが、8月中に機材変更となりB777での運航に変わりました。長距離仕様のB787-9は215席、一方今回搭乗のB77W、JA733Aは250席仕様ですから、35席の供給増です。ANAのB777全機に乗りたい会会長の私としては、有難い機材変更となりました。

今度こそ機内へ

ボーディングブリッジでかなり時間を要してしまったため機内へ足を踏み入れるまでに時間がかかってしまいましたが、ANA国際線のフラッグシップの機内へようやく足を踏み入れることができました。B777-300ER自体へは成田ー伊丹線などで搭乗することができますが、”ばっちりメイク”したB777-300ERはたいそう異なる印象で、自然と気分もうきうきしてきます(笑)

今回の座席は14K。2010年から導入されたビジネスクラス、ANA BUSINESS STAGGEREDは1-2-1の4アブレスト。スタッガードシートの特徴は座席を互い違いに配置することで、機内のスペースを有効活用することにありますが、両サイドの座席は窓側席(座席のアルファベットA/K)と通路側席(同C/H)に分かれます。14列目は進行方向左側が通路側席(14C)、右側が窓側席(14K)となっています。晴れてれっきとした窓側席を確保してホノルルまでラクラク移動が決定です。

プレミアムクラスの応用が利くビジネスクラス

搭乗すると、CAさんからご挨拶を賜ります。ビジネスクラスでも挨拶あるんですねえ…確かに、このB777-300ERとA380以外の国際線機材ではビジネスクラスが最上級のクラスとなりますからね、サービス統一の観点からビジネスクラスでの挨拶も納得です。

ビジネスクラスではウェルカムドリンクのサービスもあります。オレンジジュースとスパークリングワインかシャンパンだったか…(超絶うる覚えで申し訳ないです)を選ぶことができます。私はクソガキ枠ですのでオレンジジュースをオーダーしました。このプラスチックのコップ、なんだかシュールでいいですね(笑)

CAさんからの挨拶の時点で国内線プレミアムクラス感が漂っていましたが、このヘッドホンもプレミアムクラスと同じものですね。強いて言うと、スリッパもプレミアムクラスと同じでしたので、なんだか妙な安心感があります。そもそもスリッパに関しては、スーパーシートプレミアムの時代から、”ビジネスクラスで提供しているものと同じスリッパをご用意しています”というのが宣伝文句でしたので、同じであることは知っていました。

シート自体はヲタク御用達、伊丹ー成田線で体験済み。アメニティーやその他サービスもプレミアムクラスで体験済みとなると楽しみは機内食くらいしかなくなりそうですが、おどおどしているよりかは多少余裕があった方がビジネスクラスの乗客としてはふさわしいと思います。

窓の外には世界記録保持者

そういえば機内に入ってから外の写真を1枚も撮影していないことに気が付き、ようやく自席からの眺めを撮影しました。

我が14Kからの眺めはこんな感じ。脇には巨大すぎてギネス記録を有しているGE90-115Bエンジンが鎮座しており、その大きさに圧倒されてしまいました。確かに主翼とは被っていませんが、エンジンで視界がやや遮られてしまいそうな予感…まあ今回は夜間飛行でかつ洋上フライトですので景色に関しては二の次三の次ってやつです。

名実ともに成田を出発

そうこうしている内に早くも出発時刻の21:30が過ぎたようで、21:32にドアクローズ、21:36にプッシュバック開始となりました。第1ターミナルの端にある43番スポットから機首を西に向けて押し出されました。羽田空港であれば21時台はまだ到着便のラッシュ時間帯ということで、駐機場もややせわしない感じが残っていますが、成田空港の21時台は比較的閑散としており、同じ東京の空の玄関でも運用時間の差が如実に表れているような印象を受けました。

プッシュバックをしている最中から、セーフティーデモンストレーションのビデオが流され始めました。A380就航に合わせ、A380の特別塗装に採用されている”ホヌ”のキャラクターを用いて様々説明してくれます。

私は、てっきりA380専用の物であると思っていたのですが、ホノルル線であればこれが流されるようですね。まあ雰囲気はハワイのそれらしくていいですし、これはこれでいいのではないでしょうか(笑) 私の友人は、昨年よりスタートした歌舞伎のビデオよりも、1つ前の物の方が良かったとよく言っているのですが、是非ホノルル線に乗ってこのビデオを見て、さらに順位をつけてもらいたいですね。

この日の成田空港は北風運用。第1ターミナル発かつ大型機であるB777-300ERであればA滑走路RWY34Lからの離陸であるだろうと思っていましたが、案の定RWY34Lへと向かっているようでした。

S1、J、A、A12誘導路を経由してRWY34L末端までやってきた飛行機はここで暫く待機、先行機の離陸を待って滑走路へと入っていきました。普段のフライトであれば、滑走路手前まで来ると心のどこかにいくらかは緊張感が出てくるのですが、今回はそのような緊張感は殆どなく、非日常が続いているという表現が最もふさわしい状態となっていました。さすがに搭乗時から普段と異なる経験を食らいまくっていると嫌でもそうなってしまいますよね。

2019/9/16 NH182 離陸

離陸のシーンは動画で撮影しました。みんな大好きGE90-115Bのエンジン音だけでもお楽しみください。

離陸は21:51、夕方に展望デッキで飛行機を見ながらB777-300ERの上りは遅いなあ…と思っていたのですが、例外なく我がB777-300ERもなかなか滑走路を離れませんでした。ホノルル線などB777にとっては”ヌルゲー”の部類に入るものだとばかり思っていたのですが、かなり重そうに離陸していったのが印象的でした。

某ドラマを彷彿とさせるフライト

離陸後しばらくすると太平洋上空へと出て洋上飛行へと移りました。これで暫く日本とはおさらばです。洋上飛行へ移ると途端に気流が悪くなり、まあたいそう揺れました。時々雷のような光も見えていたのですが、1回だけ機体のすぐそばでピカッと光ったのを見たときには、ドラマ”GOOD LUCK!!”の最終回を思い出しましたねえ…幸いまだベルトサインは消えておらず、ラバトリーで電気シェーバーを使っている乗客もいませんでしたし、そもそも機体は被雷していないため大丈夫であったのですが、それに近いシチュエーションを同じ路線で体験することになるとは…

まあそんなときは”水曜どうでしょう”でも見るに限ります。今回は”ヨーロッパ20か国完全制覇ヨーロッパリベンジ“の第一夜と第二夜がラインナップされていましたので、それを暫く眺めていると気流が悪いところは通過したようです。離陸から24分経った22:15にベルトサインが消灯、巡航高度の34,000feetで水平飛行に移りました。

上空でもやっぱり飯

水平飛行に移るとお待ちかねお食事のお時間です。とは言ってもプレミアムクラスのようにすぐにご飯が出てくるわけではありません。まずはご丁寧にメニューの冊子が配られました。以前ANAのエコノミークラスに搭乗した際には、プラスチックのカードが1枚出てきただけでしたので、それと比較すると雲泥の差です。この表紙から察するにこちらもホノルル線限定の物でしょう。

中を開くと早速1ページ目からお酒が並びます。まあ、今回はお酒を飲みに来たわけではないのでこのページは写真だけ撮ってスルーしました。日本時間ではまだ22時台ですからはしご酒の時間帯ですが、ホノルルに到着するのは日本時間の5時前ですからねえ、、、飲みまくって泥酔するわけにもいきません。

メニューは和洋共に2種類あったのですが、おそらく時期によって入れ替えが行われるのでしょう。実際に提供されたのは下の方に載せた写真のメニューでした。せっかく写真を撮影したのですが、よく撮れていないため、以下にまとめます。

アミューズ…鴨の燻製とセミドライ無花果のラム酒漬け さつま芋のニョッキ レモンクリームソース スモークサーモントラウトとクリームチーズロール アーモンドとカシューナッツのロースト

和食…前菜 ソフトシェルシュリンプ唐揚げ ずわい蟹と春菊の白掛け 干し杏オレンジ煮チーズ最中 黄身寄せ真丈、小鉢 翡翠茄子、主菜 銀鱈山椒焼きと牛肉味噌焼き 俵御飯、味噌汁、甘味 水寒天

洋食…アペタイザー スモークサーモンと蟹サラダ、スモーク鴨と彩り野菜、メインディッシュ ポークフィレのローストスパムとポテトのグラタンのせ、ブレッド バケット かぼちゃ、デザート ヨーグルト・サティーヌ (オレンジとパッションフルーツのコンポートに パッションフルーツのクーリーと、ゼリー状のオレンジを乗せたクリーミーなヨーグルト)

とまあこんなところです。今回はせっかくなので和食をオーダーしました。日系エアラインで日本発便ですからね、間違いはないでしょう。

飯!(4回目)

離陸から90分ほどが経過し、ミールがサーブされました。ちゃんとした陶器、フォークやナイフもちゃんとしたものが入っておりビジネスクラスの強さをひしひしと感じさせられました。

基本的にどれもおいしくいただいたのですが、一番良かったのは何といっても温かい白米。国内線のプレミアムクラスでも幹線であれば温かいご飯が提供されますが、幹線のプレミアムクラスは滅多に乗る機会が無いため、久々にお空であったかご飯となりました。温かいご飯と味噌汁、これが牛肉とよく合うんですよ。一度乗ったら病みつきになってしまう程yummyな和食でした()

新しくなった安全のしおり

時間が前後しますが、安全のしおりを撮影しました。ANAの安全のしおりは、機種ごとにテーマカラーが決まっており、B777-300はオレンジ色でした。2019年8月からANAでは、新仕様のB777-300ERを羽田ーロンドン線に就航させており、それに合わせて色もブルーに変わったようです。まあ、ANAのフラッグシップらしくANAの色が安全のしおりに採用されたのは良くマッチしていると思いますよ。

ただ、新仕様の機内に合わせた安全のしおりのようで、今回利用しているANA BUSINESS STAGGEREDの座席に合わせた説明はありません。まあ、強いて言えば救命胴衣の位置くらいしか変わらないとは思いますが、それは座席の下部にしっかり収められています。

就寝準備に入ります

機内食も食べ終わり、あとは寝るだけとなりました。食事を終えたのが日本時間の24:00、到着予定時刻は日本時間の05:00ですので、正直あまり寝る時間はありません。頑張って24:30には寝ることができるよう準備をすることにしました。

まずは、お手洗いで歯磨きです。さすがに歯を磨かず寝るわけにはいきません。他の方がどうだったかは分かりませんが、ラバトリーは混雑しておらず、すぐに就寝前の諸々のルーティンに取り掛かることができました。成田空港のコンビニエンスストアで歯ブラシを用意しており、搭乗時に配布されていたアメニティーにも歯ブラシが入っており、そしてこちらのラバトリーにも歯ブラシが用意されていたのですが、自前の歯ブラシで歯を磨くことにしました。国際線で運用されている機材ってたくさん歯ブラシも搭載されているんですねえ…

ビジネスクラス区画のラバトリーにはご覧の通り”ウォシュレット”も完備されています。至れり尽くせりのお手洗い、シートベルトさえあればここでも私は十分です()

自席に戻って今度はベッドメイキングです。まあ大げさに言えばそうなのですが、座席をフルフラットにしてマットを敷き、邪魔だからと上の棚に入れておいた枕を出すだけですので簡単です。下に見えている紺色の物は、クッションのようにまとめられていたのですが、これを開くと掛布団のようになります。

これでホノルルまでの快眠は約束されたも同然です。因みに、ファーストクラスではCAさんがベッドメイキングをやってくださるそうで、まあ私としてはそこまでやっていただかなくてもいいかな…と言ったところです。(笑) それにしても、一昔前のファーストクラス以上の快適さがありそうなこのビジネスクラスシートですが、これよりもパーソナルスペースが広くなるであろう、新仕様のビジネスクラス”The Room”は果たしてどのような快適性を提供しているのでしょうか、かなり気になります。

そして横になりました。国内線では正しい理由で毛布を利用することが無いため、”毛布の上からシートベルトをお締めください”と言うアナウンスは無縁だったのですが、今回ばかりはお布団がありますので毛布の上にシートベルトが来るように”ちゃんと”やりました。

この座席自体は、航空ファン御用達の伊丹ー成田線、ANA2176便で予習済みのため、フルフラットにしたときの奥行感などは分かっていましたが、足をしっかり伸ばしても余裕があり、ネットカフェよりも快適です。比較対象がネットカフェしかないくらいにつまらない人生を送っているのは言うまでもありません。

この後CAさんがやってきて、”間もなく日の出を迎えますので、シェードをお下げしますね”とシェードを下げられました。もうそんな時間なのか…とモニターにマップを映し出すと、確かにあと数時間もすれば太陽の恩恵を受けることになりそうです。果たしてしっかり寝ることができるのか分かりませんが、取り敢えず寝ることにしました。

そして機内は深夜便のような雰囲気に変わります。ビジネスクラス区画でもところどころから他の方の寝息が聞こえ、ひたすらエンジン音と風切り音と寝息をBGMに寝るしかないという状態になりました。

なんだかんだですぐに起床

日本時間の02:08、就寝からまだ90分しか経っていませんが目が覚めてしまいました。目が覚めたというよりも、あまり寝ることができなかったというのが実際のところです。意外と巡航中も揺れが多かったり、エンジンのすぐ脇という位置関係上エンジン音が気になったり、日の出の瞬間を一目見たいという欲望などが重なり結果として睡眠時間をあまりとることができなかったというわけです。

この時点で離陸から4時間17分、全体の飛行時間のうち3分の2ほどが経過したことになります。巡航高度は36,000feetということでした。

目が覚めてしまったため、一旦ラバトリーへ向かうことにしました。R2ドアの付近にはこのようにバーコーナーが設けられており、スナックとワインが置かれています。左から”メイン・ストリート・ワイナリー カベルネ・ソーヴィニオン”(赤ワイン)、”ファミーユ・ペラン ケラーヌ ペイル・ブランシュ 2015″(赤ワイン)、”シャトー ド レグリース”(赤ワイン)。というわけで全て赤ワインなのですが、最後のシャトー ド レグリースは、本日のワイン枠で搭載されているようで、フライトによっては異なるものが搭載されているはずです。

この乗客がほぼ就寝しきっている時間帯はCAさんも休憩時間ということで、食事をとったり、L2ドアの付近でお休みになられていました。深夜便ですとこのような時間も取ることができそうですが、日中を飛び続ける便では、こういった時間も取りづらいのかもしれません。

空の上から日の出を見る

ラバトリーから自席に戻り暫くすると、東の空が明るくなってきました。もう少し明るくなってくれれば、私の欲望も満たされるためやや眠い目をこすりながらしばし待機です。

fooooo~~~~~(ジェーン内藤風に)

いやー空の上から日の出を見ることができました。とは言っても太陽そのものは見ることができませんでしたが、これだけ見ることができれば十分でしょう。エンジンにも太陽の光が入り込んでいるようですので、手前側からエンジンを見ることができれば、綺麗に照らされたエンジンのファンブレードを拝むことができたかもしれません。

やはり、航空ファンたるもの、ANAのホノルル線と言えば嫌でも”GOOD LUCK!!”のことを頭に思い浮かべながらフライトするものであると勝手に思っていますが、あの最終回でも日の出のシーンは印象に残っていますよね。今回は特にトラブルが発生したということもありませんが、それでも機内から見る日の出はいいものです。

優雅に朝から紅茶

空の上から日の出を見て満たされてしまったのか、そこから1時間ほど記憶がありません。どうやら寝てしまっていたようです。飛行機の中でそこまで爆睡したのは初めてでしたが、せっかくフルフラットになる座席に身を委ねているわけですから、そのくらいはしないと元がとれたとは言えません。もっとも、エコノミークラスの運賃、それもブッキングクラスSのしょうもない運賃で搭乗しているにも関わらずビジネスクラスにアップグレードしていただいている時点で元は取れているのですがね(笑)

1時間の睡眠から目覚め、CAさんに紅茶をお持ちしていただきました。バーコーナーにあったお菓子と一緒にモーニングティータイムです。優雅すぎて逆に自制心がないと人間ダメになってしまいます。朝食は決まったものは特に無いようで、こちらからオーダーすればパスタやサンドイッチセット、野菜スープなどを提供していただけるようでした。

私が目覚めて10分ほどした日本時間の03:40、機長からのアナウンスが入りました。あと30分で降下開始となること、09:30に着陸予定、09:40にG5ゲートに到着するということが伝えられました。スケジュール上の到着予定時刻は10:05ですから30分近く早着するようです。

空が完全に明るくなり、主翼に書かれた登録番号もしっかり読み取れるようになりました。JA733A、初めて搭乗することになった機体です。

今回の搭乗機であるB777-381ER、JA733AはANAのB777-300ERの3号機として2005年10月に導入されました。ANAではB777-300ERをB747-400の後継機として導入し、B747-400が主力として運航していた北米路線、欧州路線のうちまず北米路線を全てB777で置き換え、その後欧州路線も置き換えるという流れで引き継ぎが完了しました。JA733Aの就航から5年で、現在の”Inspiration of JAPAN”の機内プロダクトが誕生し、それに伴い機内仕様が改修されましたが、その時に旧仕様だったB777-300ERのうち最も早く改修されたのがJA733Aだったようです。(Aviation Wire https://www.aviationwire.jp/archives/57725 より)

降下~着陸へ

アナウンス通り日本時間の04:00過ぎ頃から巡航高度の36,000feetから飛行機は高度を下げ始めました。体感だけでなく、雲に徐々に近づいているということからも高度が下がっていることがわかります。エンジンに沿うようにヴェイパーができていたので写真に撮ってみました。

ハワイ、オアフ島へ近づいているのは確かなのですが、いかんせん景色が何も見えませんので、高度は下がっていても、ハワイに近づいている実感は殆どないというのが実際のところでした。日本時間の04:16にベルトサイン点灯、着陸態勢へと入りました。

それから10分ほど経ち、ついにオアフ島の一部が視界に入ってきました。離陸してから初めてまともに見る景色ですので、エンジンがここまで視界を遮ってしまうのか…というのが真っ先に感じた感想ではありますが、そればかりは致し方ありません。

羽田空港へ南側から着陸する際、着陸前に航空自衛隊の木更津基地が見えますが、それに似た見え方で見えてきたのはカラエロア空港。様々調べると、元々は海軍の空港で、それ以降は共用空港として運用されているようですが、現在定期便の就航はないようです。まあもう少しでダニエル・K・イノウエ空港もありますし、敢えて定期便を運航しなくてもよい気はします(笑)

それから2分で今度は日本でいうところのニュータウンのような市街地が見えてきました。この付近は、島の南側ある”エワ地区”と呼ばれる地域で、ウィキペディアによるとホノルルのベッドタウンなんだそうです。この住宅の密集具合からもそれはよくわかります。付近には地元の方がよく訪れるというビーチ、ゴルフ場もあるそうで、観光客が多く訪れるような場所ではないのかもしれません。

そこから1分も満たないうちにダニエル・K・イノウエ空港の滑走路が見えてきました。初めて訪れる空港ではありますが、写真では何度も見ている空港でもあるため、おおよその滑走路の配置などは頭の中に入っています。写真の左側に見えているのはRWY8R/26Lの通称リーフランウェイと呼ばれる滑走路ですね。我がトリプルセブンはそれに並行して最終進入を行っていますので、着陸滑走路はRWY8Lだと思われます。ここでも”GOOD LUCK!!”最終話とかぶせてしまいますが、着陸滑走路は同じですね。

目を凝らして沖の方を見るともう1機着陸しようとするB717らしき飛行機が目に入りました。この空港の滑走路配置は羽田空港のA滑走路とB滑走路のように滑走路の一部が交差するようになっています。まさにあちらのB717は、これから我々が着陸する滑走路と交差する滑走路に着陸するのだと思いますが、普段からこのような運用がとられているのでしょう。素人の心配はよそに飛行機はぐんぐん高度を下げていきます。

Landing

現地時間09:29(日本時間04:29)、ダニエル・K・イノウエ国際空港に着陸しました。飛行時間は6時間40分でした。こうして時間で見ると意外と近いのかもしれません。普通の人であれば、映画を1本見てご飯を食べて寝てたら着いちゃった、そんなところでしょうか。

ウィキペディアによると、このRWY8L/26Rの滑走路の長さは約3,800mあるそうです。軽い着陸機であればこんなに長さも要りません。先ほど”交差する滑走路に着陸する飛行機がある”と説明しましたが、勿論交錯することなく無事に誘導路へ出ました。

着陸後はH、Z誘導路を経て事前のアナウンス通りG5スポットへと向かいました。なんだかニュースで良くお顔を拝見するような方々がたくさんいらっしゃりそうなスポットではありますが…

それはさておき、スポットへと移動中に早速ハワイらしいものを見ることができました。ほぼ同時に着陸したと思われるハワイアン航空のB717がお出迎えです。ハワイアン航空自体は日本の各主要空港で見ることができますが、B717は日本では見ることができません。ハワイの離島路線を担当する機体だけあり、ホノルルを訪れたからには絶対に見逃すことができないと意気込んでいたのですが、こんなに早く遭遇するとはなかなか嬉しいですね。

名残惜しくも降機

太平洋上の主要空港でありながらも意外とコンパクトにまとまっているダニエル・K・イノウエ国際空港、着陸後4分でアサインされたG5スポットに到着しました。到着時刻は現地時間の09:33、32分の早着です。

到着後は入国審査の関係からか座席クラスごとの降機となるようでした。私は普段のノリで最後の方に降機しようとまったり準備していたのですが、私が降りないとエコノミークラスの方がいつまでも機内に缶詰めという事態になりかねませんでしたので、ビジネスクラスの中では最後に降機しました。最後はやや慌ただしかったですが、数か月前まではANAの中では最もグレードの高いビジネスクラスシートであった”ANA BUSINESS STAGGERED”での空の旅、非常に快適でした。今度はしっかりお金を払って乗りたいと思います。

長蛇の列の入国審査から脱出

降機後は入国審査を行う場所までバスで移動することになりました。ボーディングブリッジを通ってターミナル館内に入ったにも関わらずバスで移動するというのは国内ではなかなかできない経験ですよね。その後は長蛇の列が出来上がっていた入国審査を抜け、到着ロビーへ出ました。ところどころから聞きなれた我が母国語が聞こえ、難易度の低い海外と言われる所以を身をもって体感しました。

ターミナルの外に掲げられていた到着便の案内板、我が搭乗便はUA7940と表示されていますね。勿論スターアライアンスの同志であるユナイテッド航空とのコードシェア便でした。この案内板はおそらく国際線を全て表示しているものだと思われますが、この圧倒的国内線感ですよ。09:40着のJL6406から10:11着のDL278まで8便続けて日本国内の出発地が続いています。なんだかんだで日本人にとってはこれからもメジャーな観光地の一つに数えられるんだろうなあ…とそんなことを思いつつスマートフォンのSIMカードを交換していました。

搭乗前から様々初めての体験が多かった今回のフライトですが、本当に充実した7時間となりました。何よりの証拠に今回のブログの文字数は15,000字を超え、超大作になってしまいました。日記の延長線上でやっているつもりでしたが、ここまでの分量になるとはさすがビジネスクラスです。長々となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. […] […]

  2. […] (777-300ERの退役の「た」の字もなかった頃のおめでたい搭乗記はこちら<2019年9月16日 ANA182便搭乗記>) […]

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