2019年4月2日 国際線機材であそぼう(ANA2176便 伊丹ー成田線搭乗記)

搭乗記2019

航空ファン御用達の伊丹ー成田線

伊丹空港は1994年に関西空港が開港して以降、国内線専用の空港として運用されてきました。現在、関西圏で国際線が就航しているのは関西空港だけですが、関西空港は欧米線をはじめとする長距離国際線が、成田空港や羽田空港程には就航していません。それを補完するのが伊丹ー成田線で、国際線の便数が豊富な成田空港へ、関西圏からお客さんを運ぶことが、この路線の趣旨です。まだ伊丹空港から国際線が就航していた頃からある路線で、かれこれ30年以上の歴史があります。

この路線には、国際線機材が投入されるという大きな魅力があります。特にANAでは現在、1日2往復中、伊丹空港7:50発の2176便と成田空港18:10発の2179便の1往復で、普段は欧米線を中心に運航するフラッグシップのBoeing 777-300ER(以下77W)を投入しています。(※搭乗時現在、2020年夏ダイヤからは787にて運航

77Wはファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの4クラス仕様で、国内線で運航される際には、ファーストクラスがプレミアムクラス、それ以外が普通席として販売されます。手軽に国際線の上級シートを体験できてしまうのが、この路線の隠れた魅力なのです。(※787はビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミーの3クラスで、全席普通席として販売

2019年3月31日~6月30日版のANA時刻表。今回の搭乗記で紹介する2176便の機種欄には「773」の記載がある。
777-300/-300ERにおいては、国内線仕様機と国際線仕様機で、表記の違いはない。
2020年3月29日~6月30日版のANA時刻表。2176便の機種欄には、国際線仕様の787-8を示す「78R」の記載がある。
787-8の場合は、国内線仕様機と国際線仕様機でプレミアムクラスの有無が分かれるため、表記も区別されている。(国内線仕様機は「78P」)

今回は、格安でビジネスクラスシートに乗ろうというのが大きな目的です。近年はビジネスクラスのサービス強化に伴い、ファーストクラスの設定をやめる航空会社も多い中、その快適性はいかほどか、徹底的に調査したいと思います。

絶賛ターミナル改修中の伊丹空港から出発

4月2日、朝から伊丹空港へやってきました。前日に那覇空港から伊丹空港まで移動、大阪府は吹田市内のネットカフェで1泊し、このフライトに備えていました。

平日朝の伊丹空港はサラリーマンの姿が多いですが、その一方で、国際線乗り継ぎカウンターには、大きなキャリーケースを持った方が多数いらっしゃいました。これから私が搭乗する成田行き、あるいは羽田行きに乗り、両空港から国際線へ乗り継ぐ方も多いのでしょう。

私は国際線へ乗り継ぐ用事はもちろんありません。しかし、伊丹空港のターミナルの改修により、優先チェックインカウンターが2階から1階の国際線乗り継ぎカウンター隣に暫定的にお引越ししていたので、ここで荷物を預けることになりました。鬼の様に行列が出来上がっていたカウンター周辺ですが、上級会員用の優先カウンターは空いており、すぐに荷物を預けることができました。混雑時に力を発揮するのが、航空会社のステータスです。皆さんも頑張って修行しましょう

荷物を預け終わると2階の保安検査場へ進みました。

伊丹空港は騒音の関係から運用時間が7:00〜21:00となっているため、6時台には出発便が設定されていません。その制限がなくなる7時以降は、7:05発の羽田行きを筆頭に、続々と出発便のラッシュが続きます。保安検査場はまだ余裕がありましたが、早めに通過するに越したことはありません。

頼もしい77Wとご対面の儀

保安検査場の通過後、まだ出発まで余裕があったので、一旦アサインされた5番搭乗口まで搭乗機を見に行きました。

今回の搭乗機は、Boeing 777-381ER(JA732A)です。ANAでは2004年から77Wを導入しており、当時の国際線の主力であった747-400をリプレースしていきました。2011年に国際線から747-400が引退して以降は、ANAのフラッグシップとして君臨しています。ANAの国際線機材の中では、唯一ファーストクラスの設定があることからも、その立ち位置がよくわかります。

羽田空港や成田空港で散々見てきた77W。撮る方は正直もう結構ですが、乗るのはこれがまだ2回目です。まだまだマンネリ化には程遠い状態です。

新規オープンしたラウンジにも潜入

5番搭乗口から戻り、今度は、ANAラウンジへとやってきました。

伊丹空港のANAラウンジは、2019年2月から場所を移転し新規オープンしました。ANA側の保安検査場を通過してすぐの場所に移転したこともあり、利便性は向上したように思います。ANAでは国内主要各空港でラウンジの更新を行なっており、2019年中に伊丹空港のほか、福岡空港や那覇空港でもラウンジの更新が行われました。

先だって改装された新千歳空港のANAラウンジでは、ラウンジ内のテーブルに大きな苔が設置されていることで有名ですが、伊丹空港も同様「ぶつ」が設置されるようになりました。

こちらは、何やら様々な陶器と思しきものがちらほらと置かれています。趣はありますが、なぜ陶器なのか気になるところです。同様に改修が行われた那覇空港や福岡空港でも、似たようなものが設置されていることは想像に難くないので、何が置かれたのかこの目で確かめに行く必要がありそうです。

ラウンジからは駐機場、滑走路に窓が面しているため、飛行機の撮影も容易に行うことができます。JALの飛行機もよく見えました!(ANAのラウンジからよく見える光景としてはいかがなものかと思うところはありますね…)

ガラス越しという制約はありますが、雨天時などは雨に濡れてしまう屋上のデッキよりも、こちらの方が撮影に適するかもしれません。もっとも、ラウンジでガチな撮影をするような人は殆どいませんが(笑)

個人的にポイントが高かったのはこちら。

青汁サーバーが2つも並んで設置されていました。旧ラウンジでは1つしか設置されていなかったので、需要の高さ()に応える形となったのでしょう!(笑)

これはどうしても写真に残しておきたかったので、他の方がカウンターにいらっしゃらないタイミングを狙って撮影しました。

旧ラウンジでは、ANAの上級会員では最上級のステータスであるダイヤモンド会員のみが入室できるスイートラウンジと、全ての会員が入室できるANAラウンジでフロアが分かれていましたが、新ラウンジでは同じ階に位置するようになりました。

ラウンジ内部は奥行きがあり、旧ラウンジと比較すると広々とした印象を受けます。因みにスイートラウンジの方も同じような作りをしているようです。

意外と息の長い路線、伊丹ー成田線

出発が近づいてきたので、再び5番搭乗口へと向かいました。出発便案内板には既に搭乗便の表示が出ており、出発が近いことを一層感じさせられました。

ここでANAの伊丹ー成田線について少々ご紹介です。

我が家に、伊丹ー成田線のフライトレポート掲載されていた、航空界隈の権威、月刊エアラインの1989年7月号がありましたので、その記事も参照にしつつのご紹介となります。

この路線が開設されたのは1986年7月でした。ANAは1986年3月に、初めて国際線定期便の運航を開始し、その7月には成田ーロサンゼルス線、ワシントンD.C.線を開設しました。それに合わせ、伊丹空港からもこれらの路線に接続できるように、と開設されたのが伊丹ー成田線でした。就航黎明期はL-1011トライスターや727、767を中心にアサインされていたようですが、その後はほぼ一貫して国際線機材が投入されています。(一時期国内線機材のみで運航されていた時期もありました)

現在の便名である2176便ですが、これは、以前まで76便として運航されていたものが、2000年代前半の便名再編によって頭に21が付けられたものです。

いざANA BUSINESS STAGGEREDへ

7:29、機内へと入りました。機内に入った瞬間から、乗り慣れた777-300とは異なる内装のキャビンを進み、いよいよビジネスクラスシートとご対面です。今回の飛行時間はだったの1時間弱ですが、それにはあまりにも不釣り合いなこのシートに身を任せ、成田空港まで向かうことになります。

このシートには、ご存知のように「ANA BUSINESS STAGGERED」という名称があり、全ての座席から通路にアクセスすることができるというのが売りとなっています。座席配列は1-2-1の横4列、この配列はファーストクラスのそれと同じですので、乗客1人に与えられるスペースがファーストクラスのそれに匹敵することがわかります。

座席周りのボタン・機能だけでも楽しい国際線機材

国際線機材の座席は、国内線よりも長時間のフライトをすることが前提となっているため、リクライニングやIFE(In-Flight Entertainment)に関連したボタン類や機能が様々取り付けられています。

出発までやや時間があったため、様々いじって遊んでみることにしました。

まずは肘掛横についているモニターのリモコン、座席のリクライニングの操作パネル。

リクライニングに関しては、今となっては当たり前になってしまった電動リクライニングを採用、座面を前に出す、背もたれを倒す、フルフラットにするといった操作も慣れれば楽チンです。

そして正面には、大きなパーソナルモニターが完備されています。モニターに関しては、家電でお馴染みのパナソニックが提供しています。今や大手キャリアの航空会社では、長距離国際線仕様機材への個人用モニターの搭載は当たり前となったため、家電メーカーがこうした分野に多角化するのも納得です。ANAでは777-300ER、787、767の一部機材でパナソニック製のシステムを採用しています。

かつては、国際線機材が国内線で運航される場合はモニターを含めて使用することができないということがありましたが、現在はその制約がなくなったのか国際線機材で運航される国内線でもモニターが使えるようになっています。

それだけにとどまらず、国内線の動画プログラムもしっかり視聴可能でした。離陸までの短い時間で「カメラを止めるな!」を少しだけ視聴しました。最初はただのJapanese Zombie Movieといった感じで謎めいていたのですが、映画のレビューなどを読むと、後半になってからがこの映画の本番なんだそうです。

テーブルは、座席正面にある機内モニターの下に収納されています。赤いロックを外し、前に引き出して展開します。テーブルの使い方については傍に記載がありますね。

限界ヲタクとしては、このロック機構が、ギャレー内でカートをロックするのに似ているぞ!と思い感激してしまいました。

最近では国内線機材でもUSBポートが標準装備になりつつありますが、国際線機材では既に機内での電子機器の充電も当たり前となっています。

コンセント類はモニターの右下にまとまって配置されています。蓋の上を押すと展開する仕組みです。国内線機材ですと、せいぜいUSBポートだけが設置されているだけですが、国際線機材でも上級クラスになると、普通のコンセントタイプの電源も用意されており、複数の端末の充電を同時に行うことも可能です。

機内誌や安全のしおり類は座席横に収納されています。その隣には小物入れとカップホルダーが備えられており、正直自分の部屋よりも快適なのではないかという錯覚にさえ陥りました。

ビジネスクラスでこれですから、ファーストクラスの座席となると、もうネットカフェをも凌駕するのではないかと考えてしまいます。ファーストクラスのシートに座るだけでしたら¥20,000ちょっと出せば乗ることができますので、体験する価値はあると思います。国際線でファーストクラスに乗るお金があれば、国内線に100回以上は軽く乗れてしまいますからね(笑)

読書灯は、シートのすぐ脇に設置されています。角度もお好みの方向に調節し放題です。

見慣れた飛行機の読書灯とは異なり、最近の懐中電灯のような作りをしている読書灯。夜間のフライトの時には大活躍しそうです。

取り敢えずシートガイドを見ましょう

シート周りの機能などを様々紹介してきましたが、しっかりシートガイドも機内誌などと一緒に用意されています。取り敢えず分からないことがあれば、このガイドを参照にすれば万事解決するでしょう!知らんけど()

おまけに「ANA SKY CHANNEL」もご紹介。これを読めば気分はもうgo abroadです()

ブロックタイムが12時間を超える長距離フライトでも、どの映画やドラマを流そうか迷ってしまう程のラインナップです。同時に、多様なニーズに応えるというフルサービスキャリアの大変さを垣間見ることにもなりました(笑)

シート周りのご紹介に熱中してしまい、座席位置の紹介がまだでした。

今回の座席は16Kです。国内線仕様の777-300ですと、16Kという座席は翼にさえかからない前方席なのですが、国際線仕様機となると話は別。ビジネスクラスの区画でも後ろの方のこの席は、翼の真上となってしまいます。今回は窓の景色よりも座席が目当てですので、そこまで気になりませんでした。

GE90-115Bが始動します

7:44にドアが閉まり、定刻よりも1分早く、7:49にプッシュバックを開始しました。ギネスにも認定されている世界最大のエンジン、ゼネラルエレクトリック製のGE90-115Bが特徴的な音を奏でながら始動していきます。

出発時にはCAさんの「本日もスターアライアンスメンバーANAをご利用いただき〜〜」のアナウンスが流れますが、成田線らしさを感じるのは、そのコードシェア便の多さです。6社ほどの他エアラインとのコードシェア便として運航されるようでした。

加えて、「ビジネスクラスの座席をご利用のお客様、リクライニングやテーブルなどをもとの位置にお戻しください」というアナウンスも流れており、まさに名指しで注意されてしまいました(笑)頻繁に乗ることができないビジネスクラスシートに、テンションが上がる気持ちも分からなくはありませんが、基本に忠実にいきたいところです。

そのようなアナウンスが流れる程、機内の雰囲気は独特ですが、ターミナルから滑走路まで移動するのは普段の伊丹発便と変わりません。

E1、C1誘導路を経由してW2誘導路からB滑走路RWY32Lへと進入します。普段この77Wは太平洋横断、あるいはシベリア横断のために大量の燃料を積んで離陸するため、離陸滑走にも4,000m級の長い滑走路が必要となりますが、このフライトでは成田空港までの500kmを飛ぶだけですので、伊丹空港の3,000m滑走路でも十分すぎる程です。

離陸しました

7:59、離陸となりました。大型機らしくまったりと上昇していくのは国内線の777と変わりません。また、主翼の付近に座っているせいか揺れも殆どなく、まさに快適そのものです。

この表現に関しては777補正が入っているのはいうまでもありません。

翼端のレイクドウイングチップが特徴的な777-300ERの主翼。外から見ても機内から見ても、さほどその大きさを感じることはありませんが、約2mあるようです。(777-300の全長が60.9m、777-300ERの全長が64.8m、(64.8-60.9)/2で片主翼あたり1.95m)

遠目に見ていると小さく感じてしまう飛行機の小さなパーツですが、近くで見ると大きいというのは、割とあるあるかもしれませんね。ANAやJALの整備場見学へ行くと、機首部についているピトー管の実物などを実際に触れることができます。

伊丹空港からの出発方式は、ASUKA ○○ DEPARTURE。

羽田空港と同じ方向へ向かうため、途中まで羽田空港へ向かうのと同様の航路を辿って飛行します。進行方向右側からは、紀伊山地の山々が見えていますが、雲と主翼に阻まれてしまい、綺麗な形で見ることはできませんでした。

大画面でルートマップを見る

出発前は、「カメラを止めるな」を表示させていたモニター。離陸後は、フライトインフォメーションの供給に徹してもらいました。

現在地が飛行機のコマンドの位置。これまでの飛行経路は正確に表示されていますが、飛行機のコマンドの先に表示されている線は、成田空港までの直線を引いているだけですので、この通りに飛行するわけではありません。

最短で飛行することができれば、それに越したことはないのですが…(笑)

モニター下には、時刻、高度、速度、天候などが表示されていました。一応Wi-Fiの装備がある機体ではあるのですが、国際線機材が国内線で運用される場合、Wi-Fiは使用することができません。これらの情報が飛行中は頼りとなります。

ただでさえ飛行時間が短い伊丹―成田線ですが、今回は偏西風の影響を受けて、対地速度が1,000km/hを超えていました。ビジネスクラスシートをのんびり楽しみたい、という欲望が無力に感じる程、時間は無慈悲に経過していきます。

国際線ナイズを感じる装備

短い飛行時間の中でも、ドリンクサービスはしっかりと行われました。この紙コップ1つのために、わざわざモニターの下からテーブルを展開する必要はありません。この程度であれば、脇のテーブルでも十分です。

丁度カップホルダーらしきものがついていたので、展開してみました。が、この紙コップではホールドさせることは困難でした(笑)国際線で配られる小さなペットボトルなどは、丁度よく収まりそうですので、いかにも国際線機材らしい装備であると感じました。

一見何の変哲もないラバトリーも、国内線機材とは一足違います。

これさえあれば泣く子も黙る。天下のTOTO社製、ウォシュレットが装備されています。国際線機材の787や777-300ERではすっかりお馴染みとなっているこのウォシュレット、国内線機材ではお目にかかることができません。

当初は、国内線機材にも今後普及していくのではないか、と予想していました。しかし、国内線でのトイレ需要を考えると、設備をそこまで充実させる必要性もないのではないか、と思うようになりました。新千歳ー那覇線や羽田ー石垣線といった、ブロックタイムが3時間オーバーの路線では、トイレ需要も多い印象を受けますが、たいていの路線のブロックタイムは2時間以内に収まっています。国内線機材にウォシュレットは、やはり過剰投資なのでしょう。

この空間を見て感じたこと

見慣れた国内線のキャビンとは大違いのビジネスクラス区画。違和感を感じる1番の要因は、見慣れた座席とは異なる「物体」が並べられていることであると思います。

表現はよろしくないですが、ANA BUSINESS STUGGERED、後ろから見ると座席よりもコンテナに近いですよ(笑)

軽くdisるような発言がありましたが、このシートの真髄を感じるには、「あれ」を体験しなければなりません。

お待ちかね、シートをフルフラットにしてみました。そろそろ使い慣れて来た電動リクライニングのボタンを操作し、ベッドの完成です。180度の完全フルフラットになるビジネスクラスシートは、ANAではこれが初めてとなりました。

上から見るとこのような感じ。この水平感、堪りませんねえ(笑)普通席2席分が私の横のスペースですので、通路を塞ぐことなくこのような写真を撮ることができました。

国際線就航時は、しっかりマットレスやお布団が付いてくるわけですから、快適そのものに違いありません。77Wの快適キャビンで爆睡したい人生でした。

何名かビジネスクラスシートをフルフラットにして寝ている方もいらっしゃったので、私も横になってみました。

天井が遠いです

特に、頭の部分はシートの壁で通路側からは死角となるため、他の方の視線を気にせず横になることができるのは良いことです。特に長距離のフライトともなるとずっと座っているのは大変ですから、フルフラットになる座席はかなり重宝されますよね。お金を積めばそれ相応のものを手に入れることができる。まさに資本主義の追求です。

関東地方へ帰ってきました

偏西風に乗ってひたすら東進していた我が77W、とうとう神奈川県や東京都の南までやってきました。

窓からは大きな主翼と大きなエンジン、眼下には太平洋が果てしなく続いています。大阪ー東京線ですと、進行方向左側から富士山などを見ることができるため、景色はの方はそちらがオススメですが、今回に関しては、景色などどうでも良いですね。

楽しく遊びつくした77Wでのフライトもいよいよ終盤。成田空港へ向けての着陸態勢に入りました。この日の成田空港は北風運用ということで、着陸滑走路はRWY34R。あとはまっすぐ降りていくだけです。飛行時間の一層の短縮につながることは言うまでもありません。

8:35にベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。

千葉県沖の太平洋上空から成田空港を目指して向かっていた飛行機から、九十九里浜上空の様子が見え始めました。

この日の関東地方上空は、綺麗に晴れ渡っていたようで、遠くの景色も一望することができました。普段成田空港に着陸する際には、気流が悪くよく揺れる印象を持っていましたが、この時は、揺れることも殆どなく、安定したアプローチが続いていました。

堂々たるlanding

8:47、成田空港RWY34Rに着陸しました。飛行時間は48分でした。ただ乗っているだけではなく、シート周りで様々遊んでいたせいか、時間の経過が一層早く感じたのは言うまでもありません。

777らしい安定感のある着陸、スムーズな接地は、乗っていて気持ちがいいものです。

LCC専用の第3ターミナルの脇を通過し、スポットへと移動していきます。1978年の開港以来暫くは、発着枠が常に一杯で、日本国内の航空会社でさえも就航に難があった成田空港ですが、今となっては、高頻度運航がビジネスモデルとなっているLCCも数多く就航するようになりました。

RWY34Rに着陸後は、ターミナルまで長々とタキシングをする必要があります。あまり成田空港を利用しない身としては、様々見物することができて良いのですが、頻繁に利用する方にとっては、この時間が一番厄介かもしれませんね(笑)

ベトナムのLCC、ベトジェットエア。機内でCAさんが水着のファッションショーを行ったことでも有名であるほど、奇抜かつ斬新なエアラインです。LCCと言えば、運航機材は737かA320シリーズですが、こちらはA320シリーズを採用しているようです。

写真のA321-200(VN-A651)は、エアバス社が引き渡したジェット旅客機としては、9,000機目となった機体。機体前方にもそれを示すロゴが入れられています。

夢の時間が終わります

長々としたタキシングを終え、飛行機はようやくスポットへとたどり着きました。到着スポットは56番。私が初めて77Wに搭乗した時も、この56番スポットからの出発でした。再び77Wに乗って戻ってまいりました(笑)

到着時刻は8:58、定刻は9:10ですので、12分も早着してしまいました。このような時に限って10分以上の早着は少し勘弁していただきたいです(笑)

名残惜しいですが、飛行機を後にする時間となりました。77Wのビジネスクラスに乗って様々なディスティネーションへ行ってみたいなあ…などと考えながら、ボーディングブリッジからお世話になったJA732Aの写真を撮影しました。(※この5か月後に、今まさに乗ってきた「ANA BUSINESS STAGGERED」を国際線で体験することになるとは思ってもいませんでしたw)

冒頭でお伝えの通り、この伊丹―成田線の1番の趣旨は、国際線乗り継ぎです。成田空港到着後、国際線乗り継ぎ旅客と到着旅客は導線が分かれるのですが、到着導線へやってきた乗客の姿は殆どなく、それに加えて、荷物を預けている乗客も殆どいませんでした。「NH2176 NRT」とだけ書かれバゲージタグは、航空ヲタクの方特有の物かもしれませんね(笑)

この後は、暫く成田空港で撮影大会を開催すべく、デッキへと向かいました。

最後にFlightrader先生より獲得した、今回の飛行経路です。

伊丹空港から羽田空港へ向かう場合とおおよその飛行経路は同じですが、やや太平洋の沖合上空を飛行しているのが分かります。

成田空港付近でも、殆ど無駄のない航路を飛行していますが、比較的到着便が少ない時間帯ということが大きく影響している結果であると思われます。午後の到着ラッシュの時間帯などは、旋回やら上空待機やらで、航跡の線がぐちゃぐちゃになっている様子をFlightraderから読み取ることができます。

最後に

ここで、国際線搭乗への夢を語るところですが、乗ってしまいましたので、リンクを貼っておきます。ご参照ください。(2019年9月16日 国際線でANA BUSINESS STAGGEREDに乗る(ANA182便 成田ーホノルル線搭乗記)今度は「THE Room」に乗りたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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