2019年9月13日 ANA401便搭乗記 イレギュラーなコースで秋田へ

搭乗記2019

4日ぶりに秋田空港へ

大学のゼミの合宿、そして個人的にくっつけた石垣修行を終えて秋田へ帰る日がやってきました。前日は23時過ぎに羽田空港へ戻ってきたため、横浜市内のネットカフェで就寝。翌朝再び羽田空港へとやってきました。9月9日に秋田空港を出て以来、4日ぶりに帰還します。

6:00にネットカフェを出発して京浜東北線と京急線を乗りついで羽田空港へやってきました。平日朝の羽田空港は相変わらずの混雑ですが、通勤ラッシュ時間帯の鉄道駅と比較するとかわいいものです。比較的、というか殆ど人の姿がない第2ターミナルの南側、丸亀製麺脇のエスカレーターを登って2階の出発ロビーへやってきました。

今回搭乗するのはお決まりの秋田行きANA始発便、ANA401便です。早い段階から普通席、プレミアムクラス共に満席の表示が出ていたこの便、機材変更を期待していましたがそれは叶いませんでした。そう簡単に機材変更をかけてくれるほど世の中甘くありません(笑)

羽田空港へ到着したのは、出発時刻の1時間ほど前でした。少々ラウンジで時間を潰し、アサインされた67A搭乗口へとやってきました。横浜からの移動中にANAから運航状況に関するメールが入っており、”これはもしや…”と期待していたのですが、搭乗口が67Bから67Aへと変更になったというお知らせでした。もはや変更したうちにさえも入らないのではないか…というレベルです。

67番スポットに駐機している飛行機は、保安検査を通過した制限エリアからでも確認することができます。羽田空港の67番スポットはマルチスポットで、A321クラスの飛行機であれば、67Rと67Lの2つのスポットとして運用がなされます。今回67LスポットにはA321neoのJA134A、67RスポットにはA321ceoのJA112Aが入っており、前者であれば晴れて未搭乗機体への搭乗を果たすことができる!と楽しみに搭乗口へと向かったのですが、67A搭乗口のボーディングブリッジは67Rスポットと紐付けられているようで、今回の搭乗機はA321ceoで確定です。なかなかneo君に乗ることができません…

07:28、搭乗となりました。搭乗口前にはベビーカーの方もいらっしゃったのですが、何故か事前改札で搭乗される方も、グループ1番のダイヤモンドメンバーの方もいらっしゃらなかったため、3番目に機内へ入ることができました。おかげでこのような写真も撮ることができました。機内に早く乗り込むメリットは多々ありますが、ファンとしては綺麗なキャビンを見ることができるというのもそのメリットのうちの1つになると思います。

今回の座席は非常口座席の11Kです。9A→35A→当日自動チェックイン機で空きが出ていた11Kへと変更をかけました。事前に満席という情報は得ていたので、どうせ満席なら足元が広い非常口座席の方が良いという判断です。2便連続で非常口座席をアサインし、同じような説明をCAさんから受けるわけですが、勿論緊急時の援助にはしっかり協力させていただきます。

自席からの眺めはこんな具合です。前日のB787の非常口座席同様、エンジンがやや景色を遮ってしまいそうですが、このサイズのエンジンであれば大した問題ではありません。A321neoがこれよりもサイズの大きいエンジンを搭載しているため、景色の見え方(エンジンによる遮られ具合)を比較するのもいいかもしれません。もっとも、A321neoに乗ることができなければ何も始まりませんが(笑)

お隣の66番スポットにはB767-300ER、JA606Aがスタンバイしています。前日に石垣へ向かう時も隣のスポットにはJA606Aが入っていました。2日連続で同じ飛行機に見送られながら出発となります。最近B767に搭乗していないので、久々に機内からドッカン上がりでも体験したいものです…

ANAのA321は座席の配置がやや左右非対称になっています。11Kの目の前にはCAさんの座るジャンプシートがありますが、反対側の席の目の前は壁になっています。一方こちら、11Kのすぐ隣にはR2ドアがあり、シートポケット代わりの収納もドアに張り付けられています。

なんというか、限りあるスペースを最大限有効活用しようとする気合いしか感じられません(笑)

定刻3分前の07:47にドアが閉まり、ほぼ定刻通りの07:49にプッシュバックが始まりました。機首を西、第2ターミナルの方向へ向けて押し出されるとエンジンスタート。CFM56エンジンの聞きなれた音が耳に入ってきます。

写真の最も左側、65番スポットには昨日乗ってきたB787-8、JA819Aの姿がありました。搭乗口へ歩いているときにトーイングされている様子は見えたのですが、本来であれば昨日も69番スポットではなく65番スポットに入れたのではないか…と思うと少しがっかりです。

プッシュバックが終わると後は自走で滑走路まで向かいます。前日同様北風運用の羽田空港、北へ向かう便はC滑走路RWY34Rからの離陸です。E6、R、Z、C誘導路を通過しC4B誘導路から飛行機は滑走路へline up。滑走路の末端まではかなり距離があるように見えますが、ざっと1,000m以上はあるそうです。それでもC滑走路の滑走路長は3,360m、短距離の国内線であれば2,000mもあれば楽々離陸することができます。

07:59、離陸となりました。羽田空港のC滑走路RWY34Rからの離陸であれば、圧倒的に進行方向左側(反対側)の席が都心の景色を一望できるためおすすめですが、右側からでも航空ファン御用達、城南島海浜公園や東京臨海部の工業群、そして羽田空港の全景を見ることができます。

この後飛行機は極力陸地の上を避けるように海岸線に沿う形で上昇。千葉県浦安のディズニーリゾートを過ぎたあたりで左に旋回していきます。

2020年の夏ダイヤから羽田空港では新しい着陸経路、出発経路が設定されることになりました。特に南風運用時は、現在原則離陸にしか用いないA滑走路RWY16RとC滑走路RWY16Lを着陸にも用い、東京都心部を比較的低い高度で飛行する経路がとられることになりました。それに伴う騒音、また落下物が懸念され、住民説明会もだいぶ荒らぶっているようです。それはさておき、北風運用時の出発経路にも変更がかかります。現在、北風運用時の離陸滑走路はC滑走路RWY34RとD滑走路RWY05となっています。ただ、C滑走路からの出発機が、陸地上空を暫く避けて飛行する関係上、D滑走路からの離陸コースに近づいてしまう箇所があります。それを避けるため、一定の間隔をあけて両滑走路から離陸させているのが現状です。新経路でも離陸滑走路はこの2本ですが、C滑走路からの離陸経路をやや内陸寄りに変更することで、C滑走路とD滑走路が干渉することなく運用することが可能となり、発着回数の増加を図ることができるそうです。C滑走路離陸後の経路が若干変わるということで、変更後の機窓からの景色も楽しみにしたいところです。

近い将来の話をしているうちに飛行機は関東平野上空へと進路を取り始めていました。あとは北上あるのみです。ご覧の通り、上も雲、下も雲で景色はまったく見えません…季節の変わり目ということもあり、大気の状態があまりよろしくないのか、常にゆりかごのように左右にフラフラ揺れながら上昇を続けていました。

この付近でスマートフォンのANAアプリを起動し、Wi-Fiのページに飛ぶと”衛星通信可能”の文字が出ていました。早速ネットにつないでフライトレーダーの監視です。前日は長距離フライトであったにもかかわらず、Wi-Fi非搭載機とWi-Fi故障機の組み合わせでしたので、上空でネット環境に身を置くことができた喜びはひとしおです。

08:19、北上すると徐々に高い高度の雲はとれ、青空が見え始めました。フラフラしていた揺れもなくなり、まさに快適クルージングなう。と言いたいところですが、ここで早くも飛行機は高度を下げ始めました。エンジン音が小さくなり、フライトレーダーでも高度が下がっていることがわかりました。現在地はまだ福島県猪苗代湖の手前、高度は23,000feetです。心の一部に不安を持ちつつ、かといってもどうしようもない。ひたすら再び水平飛行に戻るのを待つしかありません(おおげさ)

不安だなんだといいつつ写真はしっかり撮影するのが航空ファンの性です。こちらはやや見づらいですが、西側から見た福島市です。秋田→東京線では福島市付近にあるRUBISポイントをよく通過するため、見慣れた光景のうちに入るのですが、東京→秋田線ではあまり見たことがありません。いや、実際見ることはあるとは思いますが、やや遠くに感じられるのでスルーしてしまいがちなんですよね。

市の中心部を流れる阿武隈川とこちらも市の中心部にある信夫山が福島市を上空から判断する材料です。航空界隈に足を突っ込むと地理に強くなることができるのでお勧めです。

08:22、福島市が見えてから4分で山形盆地上空です。福島から山形までは直線距離ではあっという間です。陸路ですと奥羽山脈の峠越えが必要であり、鉄道系YouTuberのスーツ氏の動画で学んだのですが、この峠越え区間の奥羽本線ではかつてはスイッチバックを行っていたそうです。私は鉄道にはあまり明るくないですが、スイッチバックが急こう配の坂や峠を越える場合に用いられる手法であることは知っています。それだけの難所があるこの区間ですが、飛行機であればものの数分です。乗り降りできない点に関してはなにもツッコまないでください。

この付近で高度を15,000feetまで下げ、再び水平飛行に移りました。時々羽田出発の時点から一貫して15,000feetで飛んでくる便もあるようですが、確かに眺めはいいですね。揺れもないですし結果オーライです。

水平飛行に移って安心したのもつかの間、今度は進路を鳥海山の方向へ向け降下が始まりました。鳥海山の真上を飛行して秋田空港へ着陸したことは何度かありましたが、なんと今回は、鳥海山の左側を沿うように旋回しつつ日本海側に抜けていくではありませんか…なんだこのアプローチは…

今まで50回はこの路線に搭乗した経験がありますが、このような場所を通るのは初めてです。進行方向右側の席からは雄大な鳥海山の姿がよく見え、景色はばっちり、インスタ映え間違いなしの写真を撮ることはできましたが、それにしても近かったですねぇ…鳥海山。

鳥海山の脇を通過すると飛行機は日本海上空へと出ました。秋田上空の天候は良いようで、早速秋田県の本荘平野を見渡すことができました。本荘平野の中心にあるのは由利本荘市の本荘地区、由利本荘市は市町村合併で1市7町が合併しました。秋田県では最も大きな面積を有する自治体です。

写真中央に写っているのは子吉川、秋田県北部に河口がある米代川、中央部にある雄物川と並んで、小学生の時に強制的に覚えさせられます。

この付近でベルトサインが点灯、着陸態勢に入りました。

しばらく日本海上空を飛行したのち、飛行機はKILLYポイントで左に旋回、秋田空港のRWY10へ機首を向けるとあとはまっすぐ降りていくだけです。

日本海の綺麗な海岸線とその先には先程真横を通過してきた鳥海山が見えています。秋田県中央部の日本海岸は海水浴場も多く、お隣岩手県からも海水浴に訪れる方がよくいらっしゃると聞きます。秋田に長らく住んでいると、この整った海岸線が当たり前のように感じてしまいますが、お隣の県の海岸線はリアス式海岸ですからねえ、、わざわざこちらまでやってくるのも納得です。

先程小学校の時に覚えさせられるとお伝えした雄物川の上空を通過しました。着陸まであと数分のところです。雄物川の脇には水田が広がり、稲の刈り入れ前の最終段階といったところ。田植え直後の水の張った水田に夕日が当たるなんて風景はインスタ映えしそうですが、こちらは晴れてさえいれば田んぼがエナジードリンク色に輝きます。

雄物川にかかる橋は黒瀬橋、雄物川の河口から7番目の橋です。この付近で河口から13kmほどあるということで、距離のわりに橋の本数が多いのか少ないのかは分かりませんが、最近になってかけられた橋も複数存在することから、川を跨いだ往来の利便性が増していることはわかります。

08:49、秋田空港RWY10に着陸しました。飛行時間は50分でした。RWY10に着陸した飛行機は大抵このT-2誘導路で滑走路をバケートしますが、今回はなかなか減速しない…もう1本先のT-1誘導路まで行ってしまうかと思いましたが、曲がり角のところでしっかり減速、T-2誘導路で曲がりターミナルへと向かっていきました。

08:53に秋田空港3番スポットへ到着。その後はいつもの流れで降機→荷物のピックアップ→到着ロビーの流れです。

今回は非常口座席兼CAさんとのお見合い席ということで、降機の際にはCAさんからA380のビニールプレーンをいただきました。”来週乗るんですよ!”とお伝えすると、”楽しんできてください(笑)”とお言葉をいただきました。お話ししたCAさんは、A380の資格はまだお持ちではないようで、乗務することはできないのだそうです。たくさんの乗客を相手にサービスするのは大変そうではありますが、なかなかA380に乗務することができる航空会社も多くありません。私がクルーなら1度は経験してみたいな、と思います。ヲタクバイアスかかりまくりの感想、失礼しました。

最後にデッキへ上がって搭乗機を撮影、これにて全ミッション終了です。今回の秋田ー東京往復は共にA321ceoでしたので、次回はneoに乗ることができることを願って空港を後にしました。

今回はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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