ついに777-300ERが引退開始… どうなるANAの777

Boeing 777

ついに引退機が出ました

ついにこの時がやってきました。

忘れもしない2020年10月21日。職場の勤務を終えて車で帰っている時、ラジオのニュースからとんでもない内容のニュースが聞こえてきました。

「ANAホールディングスは、新型コロナウイルスによる需要減少により、主に長距離国際線で運航しているボーイング777を30機前後退役させる方針であることが…」

ファーーーーーーーーーーーーー!!!!!

マジか!!!(って50回くらい言ってました)

世界の航空会社を見渡すと、経営破綻に陥ったり、経年機を中心に多くの飛行機を引退させたりと、暗い話題が続いていましたし、日本の航空会社も財務状態がよろしくないということは散々報道されていました。このような状況で最も「お荷物」となってしまうのは、やはり大型機ですので、いつまでも安泰などと言う夢物語が続くとは思っていませんでしたが、いざ明らかになると心に来るものがありました。

10月27日 引退機の内訳が発表されました

その1週間後に発表された、今年度引退予定となる機材の内訳は以下の通りです。

・Boeing 777-300ER … 13機

・Boeing 777-300 … 2機

・Boeing 777-200/-200ER … 7機

・Boeing 767-300/-300ER … 5機

・Boeing 737-700 … 1機

最終的に発表された、ANAの777の退役機数は22機。21日に「30機」と伝えられていたため、それよりも機数が少なくてホットした反面、ANAのフラッグシップであり、唯一ファーストクラスの設定がある777-300ERが約半減となってしまうわけですから、思い切った経営判断が下されたと感じました。個人的には、ANAの777への全機搭乗を目指すことがワイフワークでしたので、道半ばで望みが絶たれることになりました。COVID-19、許すまじです。

12月1日 777-300ERの引退が始まりました

12月1日、ANAの777-300ERで初めてとなる退役機が出てしまいました。古い機体から引退させていくというANAHD片野坂社長の言葉通り、導入3機目となる「JA733A」がアメリカ・アンカレッジへとフェリーされていきました。 昨年9月にホノルルまでビジネスクラスに乗った思い出深い機体が初の退役機、理由が理由ですので泣けてきます。

(777-300ERの退役の「た」の字もなかった頃のおめでたい搭乗記はこちら<2019年9月16日 ANA182便搭乗記>

奇しくも、ANAの777で初めての退役機となったのも、通算3号機である777-200「JA8199」だったのを思い出しました。777初の引退機と言うことで、日本を後にする姿を見に行ったのが昨日のことのように感じられます。

本来であれば、今年のANAの国際線は、オリンピック需要も相まって、かなりの収益を上げていることが予想され、その屋台骨として777-300ERが大車輪の活躍を見せているはずでした。しかし、蓋を開けてみるとよく分からない感染症の世界的な流行で、国際線はおろか、国内の移動にまで制約がかかるという事態となってしまいました。777-300ERにとっても、いきなり首を切られるということは予想だにしていなかったに違いありません。なんだか悲しくなってきます。

ANAの777は今後どうなるのか

今年度中に、777-300ERが13機、777-300が2機、777-200/-200ERが7機引退することになるANAの777。予定通り引退が進めば、来年の春には、現在の2/3の規模のフリート数に縮小されます。それに加え、今後の状況によっては、来年度以降も継続してフリート数の削減が行われることも考えられます。

数か月先の状況を先読みするのは難しいですが、一度根付いた移動自粛のムードは簡単に復活することはないように思われます。国際線、国内線の需要もV字回復を見せるという楽観的な見方をするのはあまりに非現実的。国際、国内それぞれがじわじわとした需要回復を見せると考えるのが妥当です。

現在、航空旅客が2019年の水準に戻るまでには、4~5年程度時間がかかると見込まれています。ANAで現在運航されている777のうち、今回退役を免れることになる機体も、この頃には機齢20年を超えるものが出てきます。特に、777-300は全機、777-200も殆どがそれに該当します。これまで777は20年程で引退するという流れとなっているため、コロナ禍があろうとなかろうと、特に国内線においては、777自体先があまり長くない飛行機であることは確かです

撮れるうちに撮っておく、乗れるうちに乗れるうちに乗っておく。

この基本に尽きますね。私も後悔の無い行動をとりたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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