farewell ANA’s 737-700 さらば、元祖日本の737NG

Boeing 737

ANAの737-700が引退を迎えてしまいました

2005年12月23日から16年間に渡って、日本各地のみならず、東アジア、更にはカレーの美味しいインドまで(行ったことはありませんが…)飛び回ったANAの737-700が引退を迎えることになりました。

当初は45機導入して、ANAの小型機の顔となるはずだった737-700。蓋を開けてみれば18機の導入に、8機はエアドゥへ転籍するという思い描いていたイメージとはだいぶ異なる形になってしまいましたが、内際兼用機というポジションを確立し、ANAグループには欠かせない存在だったように思います。

今回は、様々な空港で出会ったANAの737-700の様子を振り返ります。

新千歳空港

導入後比較的早い段階から737-700の就航地となっていた新千歳空港。私はあまり見る機会がありませんでした(笑)2018年7月に仙台ー新千歳線で搭乗したのはいい思い出です。

2017年11月。新千歳らしさのかけらもなくて申し訳ないです。

大館能代空港

2008年からプレミアムクラスの装備が始まった737-700。これによりANAグループのジェット機では座席数が最も少ない機体となり、需要が小さい路線により相応しい機体となったように思います。羽田ー大館能代線でもお馴染みの機体でした。

2021年2月の撮影。1日3往復設定されている羽田ー大館能代線ですが、コロナ禍に伴う需要減退により1日1往復へ減便される日が多い中、秋田県北地域と首都圏を結ぶ貴重な足として雪にも負けず頑張ってくれました。

秋田空港

コロナ禍の唯一の副産物は、「秋田空港に737-700が頻繁にやって来るようになったこと」と言っても過言ではありません。これまで殆ど-700とは無縁だった秋田の空に元祖737のフォルムを引っ提げて飛来する様子にオールドファンは盛り上がったに違いありません(笑)

2021年4月。太平山連峰をバックに完璧な上がりを見せてくれた-700。-800でこのショットを撮影するのはほぼ困難に近い。

引退を目前に控え、JA05ANとJA06ANの2機に施された引退記念デカールは秋田空港でゲット。

仙台空港

羽田線がないため、かえって737-700を見やすい空港の1つだったのではないかと思われる仙台空港。

成田線、伊丹線、新千歳線、中部線、福岡線といった主要どころは全て運航実績があり、私が仙台へ居住していた2019年も福岡線と中部線でその姿を見ることができました。

以上3枚は全て2019年10月~11月に撮影。この冬ダイヤから運航再開となったタイ国際航空のバンコク線、Boeing 777を撮影した時の副産物です。当時はバンコク線も737-700もまだまだ安泰だろうと思っていましたが…

東京国際空港

引退直前は、羽田空港をベースに地方路線へのアサインが目立った737-700ですが、コロナ禍前の羽田空港ではレアキャラのような存在でした。私が初めて737-700に搭乗したのは、2009年1月の関西ー羽田線、ANA150便。数少ない羽田発着の-700運航便に搭乗するため、夜の何もない関空で数時間待ったのが記憶に新しいです。

2009年1月。前日夜に関空から乗ってきたJA11ANがナイトステイを終えて庄内へ出発するシーン。羽田エクセルホテル東急より撮影。

2012年4月。2012年夏ダイヤでは、大館能代、徳島、鳥取、那覇線などにアサインされていた。

2012年8月。雨が上がったA滑走路RWY34LへJA14ANがランディング。この機体はエアドゥへ移籍している。

2017年11月。上昇性能が良く、展望デッキからでもギア格納後のシーンを撮影しやすい機体だった。

2018年8月。城南島海浜公園から。全長よりも全幅の方が長い-700。この特徴は787-8と同じである。

2019年10月。羽田空港で撮影したのはこれが最後となってしまった…

中部国際空港

ANAの737-700を語るうえで外すことができない中部国際空港。737-700が並んでいる姿をデッキから捉えたかったですね…

2018年9月。中部国際空港と言えば、国内線エリアにずらりと並んだ737。-700が複数並ぶ光景も、ゴールドジェットも過去のものとなってしまった…

737-700は、ホノルル線の休止で一時途絶えた名古屋発着のANA国際線を復活させる立役者となった。

大阪国際空港

737-800と737-500に押され、737-700の存在感が薄かったように感じる伊丹空港。遭遇頻度は低かったですが、2009年と2015、2016年に撮影のチャンスが巡ってきました。

国内線での投入は勿論、整備のために国際線仕様の737-700ERが飛来することもありました。

2009年12月。主要空港らしいドナドナシーンを見ることができた。

A滑走路、RWY32Rを離陸する737-700。1,828mの短い滑走路にパワフルな離陸の737-700はよく似合った。

2015年7月。新千歳線に投入されていたシーンをおさえた。スカイパークからでも大きく見えたのが印象的。

-700よりも一足先に引退をむかえた737-700ER。売却整備は伊丹空港で実施された。

関西国際空港

ANA国際線の拠点として、忘れてはならない関西国際空港。主に中国路線を中心としたネットワークが展開されていますが、短距離の国際線と言えば737-700の主戦場でもありました。中部国際空港と並び、737-700が最も活躍した空港の1つではないでしょうか。

2016年9月。羽田行始発のトリプルセブンから撮影。出発準備の真っ最中。

2017年2月。大連や杭州、青島線などで活躍した737-700。夕方になるとこれらの目的地から帰国する姿を捉えることができた。

2017年4月。上述の中国各地へ向けての出発ラッシュは午前中。(杭州のみ午後発の設定)まだまだ存在感があった。

松山空港

松山発着便では1度、737-700への搭乗機会を得ていました。2009年12月の松山ー伊丹線、ANA446便。既にQ400が幅を利かせていたこの路線ですが、1日2往復のみジェット機が投入されており、767-300が1往復と、737-700が1往復ずつアサインされていました。

737-700への搭乗はこれが2回目となった。搭乗機JA15ANはこの後エアドゥへ移籍し、現在も活躍中である。

福岡空港

ANAの737-700の初就航地に抜擢された福岡空港。RWY16エンドで撮影したこの時が唯一の撮影機会となってしまいました。福岡空港と言えば、成田-ムンバイ線で-700ERが就航していた頃、冬場に給油のためのテクニカルランディング先として選ばれていた空港でもあります。当初の寄港地は長崎空港でしたが、気づいたら福岡へ変更されていました。(笑)

2018年9月の撮影。ANA435便として中部国際空港からやってきたシーン。737-700がデビューしたのも、福岡ー中部線であった。

鹿児島空港

2018年夏に訪れた鹿児島空港。鹿児島ー中部線に投入されていた様子を弟分の737-800と一緒に抑えることができました。

ANAの就航先の中でも、地方路線が充実していた鹿児島空港。737-700就航路線としては、かつて、関西線や那覇線でも活躍した。

那覇空港

2009年1月に初めて-700を写真におさめた地でもある那覇空港。晩年は、朝の関西線や石垣線に投入されている様子をよく目にしました。

2009年1月。初めてまともに737-700の姿を写真におさめたシーン。ゴールドジェットの姿は冬空の那覇でも存在感抜群であった。

2016年11月。石垣空港から乗ってきたJA03AN(手前)と羽田空港へ向かうJA17AN。31番spotはずんぐりむっくりな737が良く似合う。

前述した2機の離陸シーン。「どっかん上がり」でギアドアもバッチリ閉まっている。

ANAマイレージクラブの上級会員資格の1つである「プラチナ」獲得を目指し、那覇空港へ頻繁に通っていた2017、2018年。A320-200neoへバトンタッチされる前に、関西ー那覇線でも搭乗しました。

2017年2月。関空からの最終便で那覇入りした翌日、福岡行きの始発に乗るために再び那覇空港へ。夜明け前で薄暗い中、出発準備に追われていた。
そして10日後再び那覇へ。ANA、JTA、SKY、SNAと-800が幅を効かせる中、-700はやや肩身が狭そうであった…

新石垣空港 

2016年11月に弾丸訪問した際に撮影。那覇空港からANAの始発、ANA1761便としてやって来るシーンをおさえました。この折り返しとなるANA1764便への搭乗で、自信3度目の-700機内潜入も果たしました。

前日夜、私を石垣まで運んだ後ナイトステイしていた737-500とのツーショット。搭乗機同士の搭乗機同士のツーショットは割とレア。

2019年で引退したJTAの737-400と。約4年半前ではあるが、この日石垣で見た光景がこんなに早く過去のものになるとは…

737-700としては3号機となるJA03AN。通常塗装でデリバリーされた最初の機体でもある。

もっと見たかったですね

少ないフリート数ではあったものの、全国各地でその姿を見ることができたANAの737-700。欲を言えば、737が似合う離島の空港などでもっと目に姿を焼き付けたかったのですが、それも叶わず終わってしまいました。やはり737と言えばこのサイズ感ですので、「いかにも737」な飛行機の引退は寂しい気持ちでいっぱいです。エアドゥに移籍した8機をこれからも愛でていきたいですね。

何がともあれ、16年に渡るANAでの活躍、お疲れさまでした!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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