ANA’s 777-200完全制覇への道 JA704A搭乗編(2018年1月21日 ANA63便搭乗記)

搭乗記2018

今日も今日とて777

1月も半ばを過ぎた1月20日の夜、友人が飛行機に乗っているのを見て、私も飛行機になりたくなったので、乗ることにしました。折角乗るからには、なにかしらの「目的」が欲しいのがファン心理。と言うわけで、「まだ乗ったことのないANAの777に乗る」ことをテーマに行き先を探しました。

私がまだ搭乗を果たしていないANAの777-200は、JA702A、704A、706A、710A、715A、716Aの6機でした。順当に古い順に乗りつぶそうというわけで、まずはJA702Aに乗ろうと考え、数日間の機材繰りを見て、翌21日にJA702Aが投入されそうな運用を

羽田(ANA661便)長崎

長崎(ANA664便)羽田

羽田(ANA255便)福岡

福岡(ANA260便)羽田

羽田(ANA269便)福岡

と予想しました。

そこで羽田ー福岡のANA255便を学生御用達、スマートU25で予約したのですが(早起きは面倒だったので)、当日朝になってこの予想が外れ、JA702Aは那覇へ飛んでしまいました。

こりゃ参ったな…と思い他の5機の状況を見てみると20日には稼働していなかったJA704Aが朝から羽田ー新千歳のANA51便に投入されているのを確認。順当にいくと羽田12:00発のANA63便に投入されるはずだということで、予約変更の上朝から羽田空港へ向かいました。

2017年12月~2018年1月版のANA時刻表。
搭乗便のANA63便は12:00発、新千歳空港までの所要時間は1時間35分だ。

flight data
flight.No ANA63 sip B777-281 JA704A seat 30K ETD 12:00 ATD 12:03 take off 12:24 spot#61(HND)→spot#9(CTS) ETA 13:35 ATA 13:39  landing 13:32 RWY34R(HND)→RWY01R(CTS)

決行か否かは直前に決まります

羽田空港へ着いたらまずはデッキへと向かいました。搭乗を「強く」希望するJA704Aが、ANA63便にアサインされていた61番スポットへ入るのを見届けてからではないと、新千歳行き自体が取りやめとなりますので、迂闊に制限エリア内へは入れません。

2018/1/21 RJTT Boeing 777-381ER JA787A NH110 to New York(JFK)
2018/01/21 RJTT Boeing 777-381ER JA733A NH112 to Chicago
2018/01/21 RJTT Boeing 777-346ER JA738J JL45 to Paris(CDG)

1月末と言えば、大学では後学期の期末テストが始まる時期でもあります。単位を落としてしまうと、半年間の努力()が水の泡ですので、大多数の学生は真面目に勉強に勤しむ時期…と言うわけで、デッキではカメラを片手にお勉強をして過ごしました。お目当ての飛行機が来れば写真を撮り、それ以外は空港の環境音をBGMに勉強する。最高の学習環境間違いなしです。

基本はお勉強に集中ですが、みんな大好きGE90を搭載した777-300ERが離陸するシーンはやはりカメラを向けてしまいますよね。10時半から11時頃にかけては、欧米へと向かう77Wを複数見ることができます。

新千歳行きが決定しました

2018/01/21 RJTT Boeing 777-281 JA704A NH54 from New Chitose

11:00、新千歳空港からANA54便としてJA704Aが帰ってきました。到着のスポットは、予想通り61番。この日の新千歳行きが決定した瞬間です。この週の金曜日も新千歳へ行く予定があったのですが、気にしないの精神です。

デッキを後にし、保安検査場へと向かいました。第2ターミナル、12:00発の出発便は、これから搭乗するANA63便を含めて5便。12:05発の便も含めると、5分の間で9便も出発するという、朝夕のラッシュアワーさながらのダイヤが組まれている時間帯ではありましたが、混雑とは無縁でした。

やはり飛行機に乗るのは、閑散期が一番です。

保安検査を通過し、61番搭乗口へやってきました。

既に事前改札と優先搭乗は終了しており、後方席の乗客の搭乗が始まっていました。農業に関連した団体が主催するツアーの御一行様が大勢搭乗している様子も見られ、冬の寒い北海道における観光需要の底堅さを感じました。

帰りの飛行機を見ながら搭乗

ボーディングブリッジを渡って飛行機へと向かいます。前輪の格納扉には「704」の文字、正真正銘、JA704Aへの搭乗です。

隣の60番スポットに入っているのは787-9のJA830Aです。ANAの国内線仕様機では、777-200と787-9の座席数の差は、10席しかありません。(777-200:405席、787-9:395席)789が出始めた時は、777もすぐにリプレースされてしまいそうだな…と思ったものですが、国内線仕様の789は2機のみの導入にとどまり、かえってレアな存在になっています。

レアな存在だけあり、今回新千歳空港からの帰りは、789の便を予約していました。この時は、国内線仕様の789はこのJA830Aしか稼働していませんでしたので、予約段階で搭乗機が決まっていたというのは言うまでもありません。

ほぼ最後に改札機を通過したため、座席にたどり着いたのは出発時刻の1分前、11:59でした。今回アサインした座席は、右側主翼にぎりぎり被る30Kです。当日開放される座席のうちの1つですね。
ドアクローズは12:00、幸いなことに並びで3席を独占できました。

これにて一先ず、JA704Aへの搭乗という目的は達成しました。ここから先は正直オマケに過ぎません。テスト勉強は一旦そっちのけで北の大地へと向かいます。

12:04、機首を南に向けてプッシュバックした後Z、C誘導路を経てC滑走路へ向かいました。D滑走路は出発機で混雑しているようですが、こちらはガラガラでした。(笑)

D滑走路の運用開始に伴い、深夜時間帯を除いては、離陸、着陸にそれぞれ2本の滑走路を使用する運用に改められた羽田空港ですが、西方面への出発便の比率の方が高いため、それらの飛行機が使用するD滑走路(南風運用時はA滑走路)は、以前同様渋滞が発生しやすいように感じます。

いざ、北の大地へ

そのような渋滞とは無縁だった我が777、到着機もいないようだったのですぐ離陸するかなと思っていましたが、C-1誘導路で5分ほどholdを食らいました…

状況が分からないままの待機は、中途半端な知識を持ち合わせているにわかヲタクが一番不安を感じるところでもあります。手前の誘導路からインターセクションディパーチャーする飛行機でもあったのか??などと考えているうちに、12:24、RWY34Rから離陸しました。

羽田から北へ向かう便は進行方向左側の席をとると都心上空がよく見えて良いぞ、ということは何度も申し上げているつもりですが、今回は飛び込みの予約だったので空いておらず右側となってしまいました。しかし、こちらからは離陸後羽田空港の全景を見渡すことができます。

空気の澄んでいる冬場は、三浦半島や房総半島の先もしっかり見渡すことができることが多いですが、この日は、若干モヤがかかっているような空でした。

これが撮れたら十分です

今回右側席をとれて良かったと思うのはもう一点、主翼に書かれた機体番号の写真を撮れること。搭乗した何よりの証拠になります。

ここで今回搭乗したJA704Aについてご紹介。JA704AはANAの777-200の中で10番目に導入された機体です。搭乗日現在現役で運用されている777-200の中では、3番目に古い機体となります。導入は1998年3月ということで、もうじき機齢20年です。

現在でこそ国内幹線を中心に国内線で運用されているJA704Aですが、導入後しばらくは中距離国際線仕様機として、国際線の運航を任せられていました。間合い運用で国内線を飛ぶこともあり、私が1998年の夏に初めて乗った777がこの機体であるという可能性があります。同乗した私の父が「モニターが付いている」ということを覚えていたので、当時国際線仕様だったJA702A~JA706Aのいずれかが該当するのです。それからしばらく、ANAとJASの777には全機モニターが付いているというのが我が家の常識となったのでした。

ひたすら北上します

話がだいぶ脱線しましたが、我が777は関東平野上空へ入っていきました。千葉の湾岸エリアやさらに内陸部などの景色が見えましたが、この辺の景色は北から羽田へ向かう便の方が低い高度で楽しめるかと思います。この付近の景色は、羽田空港から北へ向かう便でしたらお馴染みの光景ですので、特記すべきところはありません。

ベルトサインが消えたので、ラバトリーへ向かいました。ラウンジで例の如く青汁を飲みまくったので、(以下略)。777と言えども20年選手ですので、どちらかというと767のような印象を受けるラバトリーです。

機内の内装についても、導入時期や経歴がほぼ同じである他の777と変わりなく、特に撮ることもありませんでした。狙って乗ったにも関わらず、意外とやる気()がないのには我ながら呆れますw

この日は北へ向かうにつれて景色は殆ど楽しめませんでした。右側席からは太平洋側の各地が見渡せるかなと思ったのですが、そちら側まで冬らしい筋状の雲が停滞していました。

結局巡航中は、ラバトリーの写真とこの写真を撮影しただけで、ボケーっと過ごす結果となりました。

本州上空を離れると、下界の雲が一部途切れ、青い海面が姿をのぞかせました。

実は冬の北海道へ向かうのはこれが初めてです。「冬なんて何があるかわからないから行くな」と言われていたので、これまで機会が無かったのですが、これは飛行機が飛ばなかったら困るでしょうという話です。半世紀以上前、まだ本州と北海道の主要な移動手段が青函航路だった頃には、同じ言葉でも大分言葉の重みが違っていたように感じます…

石川さゆりの代表曲である「津軽海峡冬景色」は、青森駅から歌が始まりますが、飛行機にかかれば、青森を過ぎれば北海道は目と鼻の先です。スポイラーを展開して減速、降下を継続していきます。

荒れ狂う海を横断していた青函連絡船に変わって、現代の主要な本州北海道間の大動脈を担っている飛行機も冬場の雪雲には揺らされてしまいます。なお、進行方向右側の座席からは、かもめは勿論、竜飛岬も見ることはできません。

めんそーれー北海道

雲を抜けると苫小牧の街並みが、見えませんでした(笑)

本州から新千歳空港へ向かう場合は、苫小牧市の様子を見ることができるのは、進行方向左側。羽田空港から向かう場合は、下北半島、津軽半島、函館山なども見ることができるため、ここでもお勧めは進行方向左側の席となります。なお、進行方向右側には、北海道電力の苫東厚真発電所が見えます。火発マニアのかたは、右側席のほうが血が騒ぐかもしれません。

なお、この苫東厚真発電所では石炭を原料に発電しているとのこと。そういえば日本で唯一まだ石炭を採掘しているところが北海道にあったような…地理を学ぶとこの辺の知識で暇つぶしできるのでお勧めです。

この日の新千歳空港は、北風運用。着陸滑走路は、RWY01Rです。事前の天気予報でも、晴れの予報が伝えられていた千歳地方、積雪がない時期と同様2本の滑走路で運用されていることが予想されました。

そしてその予想通り、途中何度か風に煽られつつ、RWY01Rには13:32に着陸しました。飛行時間は1時間8分でした。飛行時間だけで見ると東京ー千歳も大した距離じゃないですよね。通勤通学圏内です()

滑走路バケートした我が777は、B3、H5誘導路を経由して9番スポットへ向かいました。

ANAの羽田ー新千歳線は、日中時間帯は基本的に1時間に1便という実質パターンダイヤで運航されています。羽田空港が毎時00分発、新千歳空港が毎時30分発のダイヤが組まれています。と言うわけで、こちらの到着と入れ替わりで羽田行きのANA64便、777-300が出発していく様子が見えました。JALも同様にほぼ1時間おき(一部例外あり)に羽田ー新千歳線を運航しているほか、ADOとSKYも10往復以上運航しており、需要の高さがうかがえます。

東京と札幌を最短で結ぶ航空便の旅客需要が高いのは言うまでもありませんが、堅い貨物需要も存在します。ANAも深夜に777を使って貨物便を運航するほどですが、日中の旅客便にも大量の貨物が搭載されて運航されています。エプロンに並べられたコンテナの数がそれを物語っています。

13:39にブロックイン、また最後の方に降機しました。道中で行われたアナウンスが女性の声だったのでCAさんに聞いてみると、コーパイが女性のかただったとのこと。一昨年羽田ー那覇線で777に搭乗した時も女性のコーパイさんが乗務されていたので、もしかしたら同じ方だったかもしれませんね。

見慣れた「HOTEL NEW OJI」のケータリングカーやコンテナを搭載するリフトローダー、トーイングカーと前輪を繋ぐトーバーが到着後間もない777の周りを囲みます。長いようで短い「1時間」という折り返し時間をもって、再び羽田空港へ出発する準備がすぐに進められていきます。

到着ロビーに出ました。新千歳空港でもターミナルの改修工事が行われており到着動線が変わっていたような気がします。前回訪れたのは、この2カ月なのですがあまり覚えていないので確証はありません(笑)

この後は冬季閉鎖中のデッキに変わって飛行機の撮影スポットとなっているフードコートへ向かいました。帰京便の飛行機ははすでにこちらへ向かってきていますので、短時間の飛行機撮影に勤しみました。

最後に

今回は、まだ搭乗したことがなかったANAの777-200、JA704Aに搭乗したぞ!という搭乗記でした。

旅客機の平均寿命は20~30年と言われており、搭乗日時点でのJA704Aの機齢は、経年機のそれだったわけですが、腐っても777は777。あんしん、あったか、あかるく元気!の精神で快適に北の大地まで向かうことができました。これからも積極的に命を預けに777に乗りに行きたいですね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました