ANA987便 羽田ー新千歳線搭乗記 始発便で北上するぞ!大雪の新千歳へ(2018年1月26日)

搭乗記2018

日本1周します

日本一周。

この言葉だけを聞くと、壮大なスケールを感じますよね。そのスケールを全く感じさせない乗り物が、この世には存在します。

ご存知、飛行機です。

飛行機にかかれば、日本一周なんて朝飯前。羽田空港を始点、終点とすると、10時間もあれば日本をぐるりと回ることができます。なお、ここでの日本一周とは、羽田ー新千歳ー那覇ー羽田と回ること。北海道と沖縄を1日で回って帰ってくることができれば十分でしょう。

上述のルートで日本を一周します!と、言いたいところなのですが、諸事情により今回は、羽田ー新千歳ー那覇と1日で移動し、那覇市内で1泊。2日目に那覇ー羽田と戻るという体に優しいスケジュールを設定しました。決して気合がないというわけではないので大目に見てやってください。

前置きはここまでにして、早速日本1周1stレグ、羽田ー新千歳線の搭乗記です。

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flight.No ANA987 ship Boeing 737-881 registration JA76AN seat 8A

STD 6:15 ATD 6:16 take off time 6:28 departure spot 71 take off RWY34R

STA 7:45 ATA 7:48 landing time 7:39 arrival spot 8 landing RWY01L

始発に乗って羽田空港へ

2018年1月26日、金曜日。4:00起きで当時最寄りだった京浜急行の上大岡駅へと向かいました。5:02発の始発で羽田空港へ向かうと、5:42には羽田空港へ到着することができます。(途中神奈川新町駅と京急蒲田駅で乗り換え)

今回搭乗するANA987便の出発時刻は6:15でしたので、余裕をもって空港へ向かうには、駅到着から出発時刻まで30分の時間がある始発で移動する他選択肢はありませんでした。信号点検で5分ほど電車が遅れて、朝からヒヤヒヤさせられましたが、予定していた乗り換えがうまくいき、時間通り羽田空港へ到着しました。

今回は、同業者の友人と那覇空港まで一緒に移動することになっていました。その友人と合流し、早速保安検査場をパスします。

6時台の出発便がずらりと並ぶ出発便案内板。我がANA987便は上から2番目に表示が出ています。ハワイアン航空とのコードシェア運航となっていますが、2021年現在、ANAとハワイアン航空は提携を解消しているため、一先ず見ることができない表示ですね。

搭乗口の数字の脇は、プレミアムクラスの残席表示を示しています。札幌、沖縄、石垣といった人気路線は満席のようですが、普段から平日日中は満員御礼の羽田ー伊丹線のプレミアムクラスに残席〇の表示。場所によっては羽田周辺に前泊の必要がある、この時間帯の出発便ならではかもしれません。

時間があまりないのですぐに保安検査場を通過し、71番搭乗口へ向かいました。

予定では、ターミナル北側の58番搭乗口がアサインされていたのですが、出発便案内板にも搭乗口が黄色で表示されている点からもわかるように、こちらへ変更となったのでした。

札幌行きはターミナル中央か北ピアから出発するイメージが個人的にあるので、71番というゲートアサインは新鮮に感じましたね。

日本1周は737でスタート

保安検査場からは距離がある71番搭乗口ですが、メリットもあります。これから搭乗する機体を綺麗に撮影することができるのです。ガラスにカメラのレンズをくっつけると、光の反射を抑えることができ、空が暗い時間帯でもバッチリです。

さて、今回の搭乗機はBoeing 737-881(JA76AN)。日中は基本的にワイドボディー機での運航となっているANAの羽田ー新千歳線ですが、深夜、早朝便では737やA321と言ったナローボディー機が投入されています

JA76ANへは、2017年の2月と3月に2回連続で搭乗していた飛行機で、今回が3回目の搭乗となりました。前述の2回はいずれもプレミアムクラスの2Kだったので、普通席区画へは初潜入です。(他の737と変わり映えはしないのですが)

まるでナイトフライトの幕開けです

6:01、搭乗しました。今回アサインした座席は8Aです。主翼の斜め前方から見るブレンデッドウイングレットがカッコいいですね。映えます。

この時期だとまだ朝の6時は真っ暗です。若干空が明るくなっているようような感じがしなくもないですが、正直ナイトフライトに出陣するという感覚です

ANAをはじめ国内の航空会社では、元旦に初日の出フライトを実施しています。おせち料理が出たり、富士山の周りを飛んだりと豪華なチャーターフライトなのですが、初日の出を見るだけであれば、羽田6時代発の便に乗るだけでも楽しむことができますね

6:14、ドアクローズ。定刻を2分過ぎた6:17、スポットを離れました。

その後、H誘導路、C誘導路を経由してC滑走路RWY34RへC2誘導路から進入。徐々に空が明るくなってきましたが滑走路の灯火はまだ点灯中、PAPIと合わせて綺麗に撮ることができました。

都心の目を覚ましに出発です

6:28、離陸しました。2基のCFM56-7B24エンジンが冬空へと機体を押し上げてくれます。

これから朝の出発ラッシュを迎える羽田空港、エプロンにも飛行機がいっぱいです。この光景は、朝と夜の醍醐味と言えるでしょう。

離陸後そのまままっすぐ上昇すれば都心にお住いの皆さんのいい目覚まし代わりになるのになぁ…なんて言っていると各方面からバッシングを受けるかもしれません。(などと当時は思っていましたが、2020年から都心上空を飛行するルートの運用が開始となり、RWY34Rから離陸する場合も、荒川上空に沿って上昇するようになりました。)

というわけで、極力地上への騒音を軽減するため、東京湾岸エリアをなぞるように上昇していきます。
所々照明がついている東京ディズニーリゾートも、この時間帯であれば静寂に包まれていることでしょう。

離陸後6分、飛行機はあっという間に山形盆地上空へ達し…てはいません

正真正銘、広大な関東平野上空です。この4日前に積もった雪がそのまま解けずに残っているという状況。この4日前、関東地方一帯では大雪が降り、交通機関にも大きな影響が出ました。羽田空港や、私が当時住んでいた横浜などはすぐに雪が解けたのですが、この付近は農地が多いということもあり残雪の白さが際立っていますね…

東北の自然に触れながら北上

北上するにつれ雲に景色が遮られました。それでも水平線には幻想的な光景が広がり、正直下界の様子などどうでもいいというのが実際のところです。空気が澄んでいる冬と言うことで、どこまでも見渡すことができそうな雰囲気をも感じました。

この美しい光景には、ブレンデッドウイングレットが付いた737の主翼が良く似合います。スカイマークの初期導入機など、ウイングレット非装備の737-800も多く存在していますが、ウイングレットの有無で印象が大きく変わってきますよね。心なしか安心感が増します(笑)

7:06、秋田県の田沢湖上空を通過しました。下界の様子なんて…などと抜かしていましたが、ちょうど地元の秋田県が見えたところはすかさず写真に収めるという徹底っぷりです。

一言に「秋田」とはいっても沿岸部と内陸部では積雪が全く異なり、内陸部は全国でも有数の豪雪地帯。かまくらでおなじみの横手市も内陸に位置する市です。せっかく自然からの産物が降ってくるので町おこしに活用するのは雪国ならではと言ったところでしょうか。

田沢湖通過から約6分で十和田湖上空へ達しました。

田沢湖と十和田湖を短時間で両方眺めることができたわけですが、羽田ー新千歳線の醍醐味は何といっても湖を上から眺めることにあります。天気が良ければ福島県の猪苗代湖なんかも見えたはずなのですが、この真冬に田沢、十和田両湖をお目にかけることができただけでもラッキーでしょう。

十和田湖は秋田県と青森県の県境に位置している湖。「十和田」という地名も両県にそれぞれあり、地元の方やこの付近の地理に詳しい人でなければ様々混同してしまいそうです。

あっという間に試される大地へ

7:23、着陸態勢に入りました。
青森上空もご覧の通りの天気だったのですが、ブロッケン現象を見ることができました。肝心の機体の影ははっきりと見えなかったのですが、きっと微かに見えていることでしょう。

7:28、再び雲が切れたかと思うと、下界には海面が広がっていました。青森県の北の太平洋上を北上する飛行機、進行方向左側に見えているのは津軽海峡です。

まさに、かの有名な「津軽海峡冬景色」と言ったところですね。この曲には、上野駅から夜行列車に乗り、青函連絡船で津軽海峡を渡っているというストーリーがありますが、今回は東京から1時間でこの場所にたどり着きました。(そもそも比較するのがどうか、という問題ですがw)

この付近を降下中にやや揺れが入ったものの、特に強く揺れるということもなく新千歳空港へのアプローチを継続していきます。

7:36、苫小牧市上空を通過しました。
この日の北海道、雪の予報が出ていましたので、予想通りの光景が下界には広がっていました。冬場に新千歳へ向かうのは前回が初めて、また、このような降雪時に向かうのは今回が初めてなのでテンションが上がります(笑)

これまでは、雪に覆われた街を上から眺めるということがなかったため、この光景は新鮮に映りました。こうして俯瞰してみると、小学校の時に雪に足をとられながらのろのろ通学したのを思い出します。

「ニュースでよく見る」新千歳に着陸です

7:39、着陸しました。飛行時間は1時間11分でした。

新千歳空港の除雪でやや遅れることが予想されるとアナウンスがありましたが、この便は新千歳空港に着陸する1番機である上、滑走路も2本あるので他の地方空港のように除雪で上空待機はしないだろう、と思っていたら案の定上空待機なしで着陸しました。

今回着陸したRWY01Lは、2本あるうちのターミナル寄りのA滑走路。降雪が無い場合は離陸に使われる滑走路ですが、除雪が必要となる降雪時は、2本の滑走路を交互に除雪するため、離陸用、着陸用と分けて運用することができません。

それにしても、

なんだかすごい雪ですね…

大雪で欠航便が大量発生しているというニュースで報じされるのと同じ空気を感じました(笑)

ターミナルへ移動中もそこそこ雪がちらつく新千歳空港、5日前に訪れた時には地面が見えていましたが、今はすっかり雪に覆われてしまっています。夜間駐機していた機体はかなり雪をかぶっており、除雪作業が大変そうだな、と思いながら8番スポットまで移動しました。

地方空港では夜間駐機する機体が少ないので1機に割くことのできる時間が比較的長いですが、新千歳のように複数機が夜間駐機し、出発時刻も重なっているとなると作業がかなり大変になると思います。

現場の方は慣れっこかもしれませんが、寒い中の作業はかなり大変だと思います…

定刻を3分過ぎた7:48に8番スポットへ到着した737に別れを告げ、ターミナルへとやってきました。ボーディングブリッジを除けばターミナル館内は暖かいため、取り敢えずこの中にいれば安心です

と言うわけで日本一周、1レグ目が無事に完結しました。雪の影響を受けかけたものの無事に到着できたということで、取り敢えず幸先の良いスタートです。この次に向かうのは、雪とは無縁の沖縄・那覇空港。さっさと寒い北海道は後にして、沖縄へ逃げたいところですが、大きな壁が立ちはだかることをこの時はまだ知る由もありませんでした…

最後に

今回搭乗した羽田ー新千歳線の始発便、ANA987便。搭乗日は737-800が投入されていましたが、繁忙期を中心にA321や767-300、787などで運航される日もあります。基本的に737で運航される便にそれ以外の機材がアサインされるのって、何だか興奮しませんか?(しない)

早朝便と言うことで、繁忙期でもやや運賃が低く抑えられていますので、帰省や現地で時間を有効活用したい方などは是非737以外で運航されるANA987便も狙ってみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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