2018年11月17日 2年連続PLT解脱達成記念フライト(ANA478便 那覇ー羽田線搭乗記)

搭乗記2018

解脱はやっぱりこの路線で!

航空会社の上級会員を目指して行われる「修行」、そのゴールは、航空会社が定めた一定数のステータスポイントを獲得するところにあります。

ANAでは、年会費を支払うだけで、上級会員資格を一生手にすることができるクレジットカード、スーパーフライヤーズカードの発行が可能となる、50,000プレミアムポイント(以下PP)を1年の内に貯めきることがそれに該当します。

2018年の搭乗履歴(今回搭乗分まで)2年続けて60レグをオーバーする形となってしまった…

2018年11月、私の保有していたPPは、約49,000。目標となる50,000PPまではあと1,000PPに迫っていました。

このPPを最も簡単に、安く獲得することができる路線は、ご存知、羽田ー那覇線です。1か月前までに購入することができる運賃、ANAスーパバリューでは、片道あたり1,476PPを稼ぐことができ(この数字はもう自ずと頭にインプットされている方も多そうです)、距離に反して運賃が安いというこの路線の特徴も相まって、もっともコストパフォーマンスが高くなっているのです。

ただでさえ、修行を行う「修行僧」に人気の路線ではありますが、このような局面でも利用してしまうあたり、いかに修行僧御用達ということが分かりますね。

再び那覇空港へ帰ってきました

那覇市内某所での観光を終え、ゆいレールに乗って再び那覇空港へ戻ってきました。本日の最終目的地は東京、これから乗るのはANA478便、羽田空港行きです。

478便はANAの那覇ー羽田線の最終便で、2018年の冬ダイヤでは20:55発のダイヤが組まれていました。しかしながら我々が那覇空港へやってきたのは18:20。出発までまだ2時間半もありますが、ここでも再び「あの場所」へ潜入すべく、時間にかなり余裕を持っての那覇空港リターンとなったのでした。

2018年10月30日~11月30日版のANA時刻表。478便は、767がアサインされている。ANA1097便で羽田空港から到着後、1時間のステイを経て、再び羽田空港へ折り返すというスケジュールだ。

那覇空港では国内線ターミナルに3箇所の保安検査場が設けられています。ターミナル南側のJALグループ系向けに1箇所(保安検査場A)、ターミナル北側のANAグループ向けに2箇所(保安検査場B、C)で計3箇所です。那覇空港も言わずと知れた国内の中でも利用者数が多い空港で、保安検査場にも航空会社の上級会員向けの優先レーンが設けられています。

ANA SUITE LOUNGE(本日2回目)

しかしながら、その優先レーンというものとは今回は無縁です。

那覇空港にも勿論あるANAスイートラウンジへは、専用の保安検査場が設けられています。大体のANAラウンジはANAラウンジとスイートラウンジが同じ場所に設置されていますが、那覇空港はANAラウンジとスイートラウンジが別の場所にあるため、上級顧客をさらに棲み分けるというなんとも露骨な資本主義の様を呈しているのです。(2018年11月当時。現在は同じ場所に位置しています)2018年11月当時は、保安検査場Cの脇にあったこのANAスイートラウンジ専用の保安検査場ですが、まあこの貧民を寄せ付けない佇まい、「ANA Mileage Club Diamond」のロゴが輝いているのが誇らしいです。

というわけで、今回も金魚の糞として早速潜入です。通常優先保安検査場を同行者と共に通過することは出来ないのですが、この保安検査場に関してはダイヤモンドメンバーと同行者1名まで利用することができるようです。ラウンジ利用に特化した保安検査場ならではと言えます。

ラウンジに入りやはり飯にありつきます。伊丹空港では米でしたので、今回はパンと野菜スープにしてみました。こういった場で野菜を摂取することができるのは、にわかベジタリアンとしては大変嬉しいことです

那覇空港のスイートラウンジは飲み物で沖縄らしさを演出しており、シークァーサージュースやグァバジュースといった南国チックなドリンクが用意されていました。青汁大好きな私もここはグァバだシークァーサーだ、普段はあまり口にすることがない物の摂取に余念がありませんでした。

スイートラウンジは、流石ANAの上級会員の中でもヒエラルキーの頂点に君臨する方々のみいらっしゃっているということで、普通のANAラウンジとは雰囲気が全く異なりました。そもそも人があまりいないため、話し声も自然と小さくなってしまいます(笑)

ANAの上級会員資格を得てからというもの「こんなもん別に大したこたぁねぇ〜〜」というスタンスで生活してきましたが、今回ばかりは同行者として入っている身、あまり迷惑をかけないよう落ち着いた行動、真っ当な思考を心がけて過ごしました。取り敢えずお食事はこちらも美味しかったということは最後に付け加えさせていただきます。

飛行機へ向かいます

そんなこんなで時間は過ぎ、帰る時間となりました。お伝えの通り、今回搭乗するANA478便は那覇ー羽田線の最終便ですが、それに加えて那覇空港発の国内線の最終便でもあるため、時間が経つにつれてラウンジ内も一層閑散としてくる様子がわかりました。

出発時刻が近づいてきたため、ラウンジを後にし搭乗口へと向かいました。

今回羽田空港までお世話になるのは、Boeing 767-381(JA8674)です。国内線機材でもWi-Fiの導入が進んでいるANAですが、こちらの機体にはWi-Fiのアンテナが搭載されていないため、サービスを享受することができません。

こちらのJA8674、1994年に導入され、就航から24年経つベテラン機なのです。もう直ぐ引退する飛行機にWi-Fiのアンテナを付けても無駄であるということで付けられずにいるものと思われます。因みにこちらのJA8674、2019年7月に引退を迎えました。旅客機の寿命は20〜30年と言われていますが、それを全うする形での引退となりました。

私にとっては複数回搭乗した767の中では珍しく、羽田ー秋田線では1度も乗ることがなかった一方、羽田ー那覇線で2回乗るという記憶に残る機体でもありました。

今回アサインされていたのは32番搭乗口でした。では那覇空港には32基もボーディングブリッジが設置されているスポットがあるのかというとそうではなく、ただ駐機場のスポットナンバーに合わせてゲートナンバーが付与されているだけに過ぎません。

那覇空港に何度も訪れている身としては、那覇空港の出発便案内板表示にも見慣れてしまいました。見てのごとく液晶パネルが使用されていますが、日本語と英語のみで表示されます。

20:41、搭乗となりました。

この便の航空券を予約したのは出発の1ヶ月半前のことでした。11月の土曜夜であればかなり空いているだろうとタカを括っていると、その時点で予想とは裏腹にほとんど席が埋まっている状況でした。窓側席の空きは1席のみ、そこをなんとか確保して乗ることができました。

当初押さえていたのは主翼の上の24Kでしたが、飛行機に限らず新幹線などでも当日になって突然空きが発生するもので、先程ラウンジでお腹を満たしている間ももっと良い席が空かないか逐一チェックしていました。そしてその努力が報われ、前方席12Kの獲得に成功、混雑便ということで隣にも他の方がいらっしゃいましたが、どうせ隣がいるのであればこちらの方がマシですね。

ナイトフライトへ出発です

20:48に定刻よりも早くドアが閉まり、20:53にはプッシュバック開始となりました。時刻表に記載されたりゲートに掲げられている出発時刻は、「飛行機が動き出す時間」を示します。この時間までに乗れば良いということではないのです。時々ツイッターなどでこの議論が巻きおこることがありますが、もっと周知させるべきだと思います。

ちょうどグランドハンドリングの方が手を振って見送ってくださる様子が見えたのですが、隣に知らない方がいらっしゃるとどうしても手を振り返す勇気が出ません。心の中で手を振らさせていただきました(笑) 

因みに友人は2席後ろの14Kにいるようでした。767の座席配列は2-3-2の7アブレスト、2人で乗るには丁度いい機体ではありますが、座席が空いていないという場合はどうしようもありません。

日中の時間帯は出発便と到着便で大混雑する那覇空港ですが、21:00近くにもなるとトラフィックはあまりありません。滑走路の末端までもノンストレスでやってきました。離陸滑走路は伊丹空港から着陸してきた時と同様RWY36、滑走路末端のE8誘導路からline upします。

写真上部には先行機のJAL922便、737-800のライトが写っています(ブレまくっていますが)。JAL922便もこちらと同様羽田空港行きです。上空で追い越すことができるか勝負。飛行機は機種によって速度が若干異なります。短距離の区間では大した問題にはなりませんが、距離が長い区間ですと、その影響が多少は発生してしまうことがあります。

2018/11/17 NH478 離陸

21:05、離陸となりました。ゼネラル・エレクトリック製、CF6-80Cエンジンの素晴らしいサウンドをお楽しみください。

那覇空港を南から北へ向けて離陸すると、離陸後右手には那覇市内を始め沖縄本島の景色を見ることができます。

斜めに長い沖縄本島ですが、那覇市のある本島西部に人口が集中しています。特に那覇市の人口密度は約8,000人/㎢(2019年)と東京23区には及ばないものの、凄まじい人口集中が起こっていることがわかります。秋田市の人口密度は350人/㎢に過ぎませんから、その差は歴然です。

というわけで那覇空港を離陸し直ぐは街明かりを見ながらの飛行となるのですが、北へ向かうに従って景色はほとんど見えなくなります。もっとも、今回は離陸後しばらくすると雲に突っ込んでしまいましたので、どちらにせよ夜景とはこれでおさらばとなりました。

21:15、ベルトサインが消えました。到着予定時刻は23:10とのこと、特に遅れることもなく羽田空港に到着することができそうです。上昇中はやや揺れましたが、大した揺れでもなくむしろ心地よいレベル。21:21には巡航高度の37,000feetまで上昇完了となりました。

今回搭乗している478便は、21時台から23時台にかけて飛行する便ですので、機内の照明も落とされるのかと思いきやそういったことはなく、終始照明が付きっぱなしでした。外の景色も見えないためひたすらデスクワークに励もうとしていたのですが、これにはちょうど良かったです。照明を落とされたら読書灯という手段がありますが、周りの方には眩しく感じさせてしまいますからね…

本を開いて作業をしているとCAさんがドリンクに蓋をつけてくださいました。ちょっとしたお心遣いが有難いですね。流石天下の5スターエアラインです。

那覇空港から羽田空港まではひたすら太平洋上空を飛行します。那覇線恒例、飛行時間が長過ぎて機内上映番組の放送が終わり、ひたすら地図を画面に映し出すのコーナーです。機体を中心にしてしまうとどこを飛んでいるのかわからないため、日本列島が入るように機体の位置は画面の右下に追いやられています。巡航高度はなお37,000feetのままですが、この写真を撮ってまもなくの22:30にベルトサイン点灯、着陸態勢となり、それと同時に降下開始となりました。

ネット上には出発空港と到着空港を入力すると、自動的にその区間の推奨飛行経路を表示してくれるサイトがあるのですが、実際に飛行する経路はその通りではありません。

他機の飛行位置、空港の混雑状況、揺れる箇所、風向き等々飛行経路を決定する要素は様々です。今回は途中の航空路Y57まではほぼ推奨ルート通りに飛行していましたが、そこから千葉県房総半島南端付近になるUTIBOポイントまで直行しました。どうやら先行して離陸していったJAL922便に和歌山県の南上空付近の時点で既に追いついたようで、なおもこちらの方が速く飛行していることからそのような指示が出されたものと思われます。

JAL922便の方は、間隔を空ける必要があるため推奨ルートに近いところを飛行していました。同じ区間で先に離陸したにも関わらず、着陸する順番が入れ替わっているということはよくあります。「君の名は」の次元ではありません。なお、機内でネット接続ができなかったため、これらは全て地上に降り立ってから知ったことであります(笑)

22:50、ようやく夜景を再びお目にかけることができました。こちらは千葉県木更津市や君津市の様子です。(またしてもブレまくっていますが)

羽田空港に着陸する際の飛行経路は様々ですが、時刻は23:00近くとなっているため、極力騒音を地上に撒き散らさないよう、海上上空を飛行して羽田空港へと向かう経路がとられていました。神奈川県の三浦半島と写真の房総半島の間にある浦賀水道は、東京や横浜へとやって来る船のゲートのようなポジションですが、飛行機にとっても同じです。夜間の時間帯や日中でも晴天時は浦賀水道は空と海の要所となります。

2018/11/17 NH478 着陸

東京湾をそのまま進み、滑走路に正対するために後は左に旋回します。出発便の少ない時間帯は、極力使用するターミナルに近い滑走路に下ろしてくれる運用がとられるため、ANA便ですとC滑走路RWY34Rへと着陸することが多いです。(さらに遅い時間帯となると、市街地に近いA滑走路とB滑走路は使用が制限されます)

羽田空港に南から着陸する場合はA滑走路RWY34LかRWY34Rかの2通りありますが、進行方向右側の席から東京湾アクアラインの風の塔が見えたら前者、見えなかったら後者です。RWY34Rに降りる際は進行方向左側の席からはかなり俯瞰すると風の塔を見ることができます。

22:54、羽田空港RWY34Rに着陸となりました。飛行時間は1時間49分でした。

2週間ぶりの羽田空港です

C-8誘導路で滑走路をバケートした飛行機は、C、Z誘導路を経由して第2ターミナル真正面の62番スポットに到着しました。到着時刻は23:00で10分の早着となりました。この11月は上旬にも訪れていた羽田空港、約2週間ぶりの訪問です。

伊丹空港の場合は着陸できるか否かの門限が気になりますが、羽田空港に遅い時間帯に到着する場合は、終電の時間との勝負です。特に土休日は平日ダイヤよりも終電の時間が早いため、遅れてしまうと困った事態にもなりかねません。

羽田空港ですと、最悪の手段として国際線ターミナルに泊まるという手がありますから、そこまで深刻ではないのかもしれませんが、終電に間に合うに越したことはありません。

62番スポットという人道的なところに到着してくれたおかげで、すぐに到着ロビーへ出ることができました。到着ロビーも土曜日の深夜ですと空いています。

この時間帯の到着便は札幌、関空、福岡、那覇と主要空港からの最終便、それに近い時間帯の便で占められています。その中に一つポツンと長崎からの到着便があります。ソラシドエア42便、コードシェア便でANA3742便の便名も付されています。日本にある海上空港といえば関西国際空港や中部国際空港が有名ですが、最も早く海上空港として整備されたのは長崎空港です。お陰で夜遅くまで飛行機の運航が可能となっています。(長崎発は21:10なので、そんなに遅くもないですが)
この後は京急に乗ってこの日の宿泊先へと向かうことにしました。

最後に

今回の一連の行程はまだ続きますが、一先ずプラチナステータスの獲得という点では一区切りです。

2018年は、全て国内線58フライトのみでプラチナステータスまで獲得することができました。国内線だけでも楽々ANAの上級会員資格を獲得することができます。搭乗自体がお好きなかたは、効率的な国際線をルートに組み込んだ修行よりも、こちらの方が向いているかもしれませんよ(笑)

今回はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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