ANA15便 羽田ー伊丹線搭乗記 トリプルセブンの「聖便」に搭乗(2018年11月18日)

搭乗記2018

PLT達成の余韻に浸りながら帰ります

前日(11月17日)に、2018年もANAのプラチナステータスを獲得することに成功しました。まさか2年連続で獲得することになるとは思いませんでしたが、数々の路線、未搭乗だった機材に乗ることができ楽しい思い出をたくさん作ることが出来ました。

と、冒頭から搭乗記とは関係のない話題で始まってしまいましたが、羽田空港から仙台まで帰らなければなりません。せっかく飛行機に乗りに来ているのに、陸路で帰るのは一貫性が無いではないか、というわけで、プラチナステータス達成の余韻に浸りながら伊丹空港経由で仙台空港まで向かうことにしました。

スーパー銭湯からスタートです

ここどーこだ?

早速読者の皆様を舐めた態度で始めさせていただいておりますが、ここは羽田空港にほど近いスーパー銭湯である、「天然温泉 平和島」です。

平和島といえば競艇で有名ですが、その平和島競艇のすぐ向かいにあるのがこのスーパー銭湯。同じ建物にドンキホーテやボウリング場、ゲームセンターも併設されており、横浜に住んでいた時から1度は訪れてみたいなあ、と思っていたのですが、今回ようやく潜入することに成功しました。

羽田空港が再国際化してから、深夜早朝に発着する国際線が増加しました。深夜便への搭乗を待つ場合、空港のターミナル館内で待つという手もありますが、こちらのスーパー銭湯では、羽田空港までの送迎バスも用意している徹底っぷりです。私も羽田発早朝便に乗る機会があった際には使おうか迷ったものですが、一先ず温泉自体に行ってみようと今回訪れることにしました。

深夜時間帯は価格設定が変わるため、¥3,000程の利用料金がかかりましたが、温泉は入り放題ですし、スーパー銭湯あるあるのリクライニングソファーが多数用意された部屋もあり、ネットカフェで夜を明かすのに慣れ切った方にはおススメです。ネットカフェでは寝ることができない私のような方は日中の利用をお勧めしますが、それでも到着後と出発前の2回温泉に浸かることができたのは良かったです

平和島→羽田空港国内線ターミナル

京急線で羽田空港にたどり着き、早速ラウンジで喉を潤しました。ここまで何も飲まず食わずでやってきたので、体にみずみずしい成分が染み渡りました。無料で飲み物を飲むことができるんだから…というのが宿泊先を早々と出発して空港へ向かう一つの動機になっています

2017年の11月にプラチナステータスを取得し、1年間ラウンジへの入室資格を保持していましたが、手段の目的化と言いますか、ラウンジに出向くことが目的の1つとなってしまい、時間が制約されてしまうということもありました。考え方を変えることでどうにでもなりますが、ラウンジごときに時間を縛られているようではまだまだだなと感じる次第です。とは言っても、野菜ジュースとか青汁とか美味しいですよね。やっぱりラウンジは切れません

トリプルセブン初便にアサインされたANA15便

今回搭乗するのは、8:00ちょうど発の伊丹行き、ANA15便。

ANAの羽田ー伊丹線は始発の985便と最終の41便を除いて7:00から19:00まで1時間おきに出発するダイヤが組まれているのが分かりやすくていいですね。特にこのANA15便は今回搭乗する777-200のデビューフライトに選ばれた便でもありますので、777好きとしては聖地ならぬ聖便とでも表しておきましょうか(笑)

2018年10月28日~11月30日版のANA時刻表。日によって時刻表に記載の機材以外がアサインされることもあるが、羽田ー伊丹線の大半は777がアサインされている。かつては、全便777で運航されている頃もあった。

ここまでの前フリよろしく、今回の搭乗機はBoeing 777。ANAの777-200/ERの中では最後に導入されたJA745Aがアサインされています。

出発時刻が近づいてきたので搭乗口へと向かいました。羽田―伊丹線で58番搭乗口は初めてなような気がして調べてみると案の定初めてでした。

アサインされた搭乗口の番号なんて覚えていても何の得にもなりませんが、勝手に覚えてしまうのが限界ヲタクっぽさを表していますよね。

普通席最前方のすゝめ

7:45、搭乗となりました。

今回の座席は普通席最前方の5Kです。ANAの777は前方に3列のプレミアムクラスがありますので、実質この席は4列目となります。忌み番号である4という数字は欠番となっているようですが、プレミアムクラスの設定が無い737-500では座席番号4番が設定されているため、忌み番号として敬遠されている以外にも欠番とされている他の理由があるのかもしれません。(※2019年11月より登場した機種コード「722」の777では、プレミアムクラスが4列に増え、座席番号4番の席が登場しました

窓からターミナル側を見ていると、飛行機に搭載するコンテナなどを取り扱うグランドハンドリングのお兄さん・お姉さんが、部活動さながらの準備運動を行ってスタンバイしている姿が目に入りました。動きがとにかく運動前のウオーミングアップそのものでした。怪我の無いように頑張っていただきたいと思います。

普通席最前方の座席と言えば、目の前にある壁が特徴的です。他の席と比較すると若干足元が広いため、マイレージクラブの最上級ステータスであるダイヤモンドメンバー用に通常ブロックされています。ただ、離着陸時は前に荷物を置くことができないため、その点は欠点と言えます。

平日朝の羽田―伊丹線であれば、機内全体が殺伐した雰囲気に包まれていることは想像に難くないですが、休日であればそこまででもありません。できることであれば隣2席も空席であれば嬉しかったのですが、そこまで世の中うまく回りません。隣の2席にはカップルらしき方がいらっしゃいました。

出発します

定刻の1分前、7:59にセットスライドバーの業務連絡がかかりドアクローズ。8:04に機首を北に向けてプッシュバックとなりました。2基のPW4074Dエンジンがゆっくりと始動、エプロンを離れます。

その後E7、C誘導路を経由してD滑走路へと向かいました。朝の第2ターミナルは出発ラッシュの時間帯を迎えており、ターミナル正面には国内幹線の屋台骨、777-200たちが翼を並べています。まあこちらも777-200なんですけどね(笑)
第2ターミナル南側の工事も着々と進んでいるようで、屋上付近にはまた何やら円形の独特な形をしたものが建築されていますね。曲線を帯びているものが好きなのでしょうか…

8:18、飛行機は滑走路末端から1つ手前のD2誘導路からD滑走路RWY05へとlineup。滑走路末端に書かれた「05」のマーキングもしっかり見ることができました。

PW4074D、PW4090エンジン特有のブァーーンフイーーンという推力上昇の音よりも印象に残るのが、中国語でのアナウンスが入ったこと。確かに搭乗口の前でも中国語が聞こえていたなあとは思っていたのですが、その方々に向けての物だったのでしょうかね…機内で中国語のアナウンスを聞いたのは初めてな気がします。出発時の英語のアナウンスも流暢な英語でお話しされていたので、外国語のアナウンスに力を入れていることが分かります。

ぐんぐん西へと進みます

8:18、離陸となりました。

先行機はいなかったようで、滑走路に入りすぐの離陸となりました。その後は大きく右旋回をしながら上昇、すぐに離陸してきたD滑走路を見ることができました。「海羽田」という東京湾に船を出してD滑走路から離陸する飛行機の写真を撮るというものがあるらしいのですが、面白そうですよね…

日中の明るい時間帯にエンジンを前から眺めながらフライトするのも久しぶりです。ファンブレードが回転する様子を眺めているだけでもなんだか楽しく感じてしまいました。睡眠不足テンションですので、些細なことでもオーバーに感じていたのかもしれません

8:23、離陸後5分でベルトサインが消えました。

アナウンスによると、到着時刻は定刻通り9:10とのことです。羽田―伊丹線ですと何もなければ所要時間は40分程、ボーっとしていたらすぐに到着してしまいます。気が付くと飛行機は東京湾を横断し三浦半島上空へと差し掛かってきました。眼下には横浜市内の街並みが広がります。

富士山ももれなく撮影しました

8:31、キャプテンアナウンスで「右手に富士山が見えます」と伝えられると、機内の右側に座る人が写真を撮っている音が聞こえてきました。それに倣って私もカメラで撮影したのですが、隣に座っていた方々はお休みのご様子でしたので、1枚だけ撮影してやめました。エンジンよりも前の座席は後方と比較すると静寂性が高く、カメラのシャッター音がどうしても気になってしまいます…

雲に下の部分は覆われてしまっていますが、中腹から山頂にかけてはよく見ることができました。 山頂は すでに冠雪しているようで、非常に寒そうです。こうして雲から顔を出しているような富士山を見ると、雲に浮かんでいるように見えてしまいますね。雲の様子、冠雪の様子によって見え方が全然変わってくるのが、さすが日本最高峰といったところです

因みにアナウンスでは、目的地の天候は晴れ11度、到着予定スポットは10番、着陸まで揺れることも無く飛行が続くということも伝えられました。

フライトも後半です

8:43、岡崎平野から濃尾平野にかけての景色が見え始めました。一昨日来た時と比較すると天候がよろしく、いいお出かけ日和といったところです。お出かけ日和と言えば、「名古屋の人は遊びに行くとなると何処へ行くのだろうか?」と大学の先生がおっしゃっていたのを思い出しました(笑)若干のdisり要素が入っている発言だったなあ、と鼻で笑ってしまいましたw

飛行機はこの付近で降下開始となりました。今回の巡航高度はフライト前半が28,000feet、後半が26,000feetでした。

8:49、伊勢湾上空にやってきました。中部地方の空の玄関口である、「セントラルジャパンインターナショナルエアポート」の姿もよく見ることができました。天候もよく、視界もバッチリだったのですが、離発着する飛行機の姿が見えなかった点だけが残念でなりません…

8:55にはベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。

あっという間のフライトでした

9:00、生駒山上空を通過しました。右旋回の後、伊丹空港までまっすぐ降りていくだけです。

普段あまり生駒山をまじまじと眺めたりしないのですが、今回は、麓に日本の原風景のような棚田らしきものがあることに気が付きました。山の上から夕方眺めたら綺麗でしょうねえ…いつか撮りに行ってみたいと思います。

9:03、淀川上空を通過、伊丹空港まであと5マイルのところに差し掛かりました。前日に引き続きこの日も天候に恵まれた大阪地方、さわやかな朝日が街を照らし、清々しい気分になりました。

その上空を心地の良いPW4074Dエンジンのサウンドを響かせながら、我がトリプルセブンが高度を下ろしていきます。このような発言をすると関係各所からお咎めを受けてしまいそうですね。自重はしませんが(笑)

9:05、伊丹空港のRWY32Lに着陸しました。飛行時間は47分でした。東京から大阪までの区間マイルは280、東京ー秋田間のそれとほぼ同じであるため、飛行時間も変わりません。特に伊丹空港のRWY32Lに着陸する場合は、ほぼストレートインで着陸することができるため、スイスイと飛行しすぐについてしまう印象です。

滑走路をバケートした飛行機は、W8、C3、E4、E誘導路を経由して10番スポットへ移動しました。

9:08、定刻よりも2分早く伊丹空港へと到着しました。前日の14:00過ぎに伊丹空港を後にしてからまだ24時間も経過していませんが、再び伊丹空港のターミナルへ帰ってきました。

前方席に座っており比較的早めに降機することができた結果、シップサイドにケータリングのトラックやリフトローダーがスタンバイする前に綺麗に写真を撮ることができたのは良かったです。アフターカーゴドアからは既に貨物の取りおろし作業が行われていますが、あまり見ないでください(笑)

最後に今回搭乗した777-281ER(JA745A)について少々ご紹介。このJA745Aは現在ANAで運航されている777-200/200ERの中では最も新しい機体となります。デビューしたのは2013年の6月、搭乗時点での機齢は5年と若い機体です。

ANAの777-200/200ERは現在全機が国内線で運用されていますが、かつては777-200が国内線、777-200ERが国際線と、運用が明白に分けられていました。ではこのJA745Aも以前は国際線に投入されていたのかというとそうではなく、導入当初から国内線で運用されています。

2012年以降に導入された777-200ERのJA741AからJA745Aまでの5機は、747-400Dをリプレースする目的で導入されました。「国内線での運用が決まっているのであれば777-200を導入すればいいのでは?」という素朴な疑問が湧き上がりますが、777-200は2007年をもって製造終了となっており、777-200ERを導入せざるをえなかったというのが実際のところです。ただ、基本的に国内線での運用となるため、他の777-200ERに採用されているPW4090エンジンよりは推力が小さい、PW4074Dエンジンを採用しているなど、最初から国内線に特化した仕様でデビューしています

ANAの777がデビューした便に搭乗したということで、最後にANAの777について簡単に紹介しましたが、今後もANAの幹線を担う主力機材としてその一層の活躍をお祈りしたいところです。

最後に

今回は、ANAの777がデビューしたフライトナンバーとしてお馴染み、ANA15便の搭乗記をお届けしました。天候が良く、景色を楽しみながらの快適なフライトに終始しており、ゆったりとした1時間を過ごすことができました。

ビジネス路線としての色が強い羽田ー伊丹線ですが、1時間のフライトの中に様々なネタ成分が散りばめられており、 ダイジェストで空から関東、東海、近畿地方の観光をできる側面もあると改めて感じました。これからもお気軽空中散歩路線として羽田―伊丹線にはガンガン搭乗していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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