ANA1766便 石垣ー那覇線搭乗記 スーパードルフィンで楽しむ沖縄の空(2018年5月19日)

搭乗記2018

石垣ー那覇線と言えば737

Flightrader24より、別日同路線を飛んだ737の航跡

離島が多く、空路が生活に必要不可欠な沖縄県。県内間を行き来する路線の中でも、石垣ー那覇線は観光、ビジネス需要の多さも相まって、利用者数がもっとも多い路線となっています。

方や生活路線、方や高需要ローカル線という二面性を持つこの路線を、看板機材とも言えた今は亡きBoeing 737-500で移動しました。

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flight.No ANA1766 ship Boeing 737-54K registration JA8595 seat 3F

STD 10:55 ATD 10:53 take off time 11:03 departure spot 5 take off RWY22

STA 11:55 ATA 11:50 landing time 11:45 arrival spot 36L landing RWY18

ANK生え抜きの737-500に乗ります

石垣空港のデッキで搭乗機の到着を見届けてから保安検査場へと向かいました。那覇空港からANA1763便としてやってきたこのBoeing 737-500(JA8595)が今回の搭乗機です。1997年2月の導入、一時期エアドゥへ移籍したこともある機体です。

この春、事実上2019年度での引退とも読み取ることができる情報が発表されたANAの737-500ですが、2018年の夏ダイヤでは、那覇―石垣線に1日6往復投入されており、ANAの国内線の中では、当時737-500が最も活躍している路線となっていました。

引退が迫る機種ということで、できれば未搭乗の機体に乗りたかったのですが、JA8595は約1年前に石垣を訪れた時に搭乗済みの機体。あえなく空振りに終わってしまいました。

ラッシュアワーを迎える石垣空港

10時から12時にかけての時間帯は、1766便だけでなくPeachやJTAなど出発便が重なる時間帯でもあり、保安検査場はやや混んでいました。

以前ツイッターで石垣空港のターミナルビルについて処理能力を高めるための工事などを行うべきか否かという話が出ていましたが、今後も需要が減るとは思えないですし、キャパシティーを増やす方に持っていっても良い気がします。観光、ビジネス両面での需要が期待できる上、航空会社の上級会員の利用も顕著ですので、ラウンジなどがあっても良いと思いますね。

当初アサインされていた6番搭乗口から5番搭乗口へと変更となった1766便、今回の搭乗機はANAグループではキャパシティーが下から3番目の737-500ですが(当時)、それでも満席になれば約130人の乗客が搭乗口の前に集まります。土曜日の朝ということでで混雑している様子がうかがえました。

Now Boarding

搭乗開始のアナウンスがなされ、飛行機へと向かいます。ボーディングブリッジからこれから乗る737-500とここまで乗って来た787-9のツーショットを撮影しました。
羽田空港などの大きな空港では、中型機である787にボーディングブリッジが接続され、小型機である737はオープンスポットに回されるケースが多いですが、ここでは逆転現象が生じていました(笑)

787のほうはここで約3時間のお昼寝タイムが設けられています。12:30頃に設定されている羽田空港への出発が近づくと、再びボーディングブリッジ付きのスポットにトーイングされる算段となっています。 なかなか贅沢な運用ですが、専ら観光需要が殆どと思われる路線だけあって合理的な機材運用のようにも感じますね。

今回の座席は3Fです。1レグ前の787-9の前方席も初めてでしたが、こちらも前方席は初めてとなります。前も後ろも普通席であることには変わりはないのですが、普段より一層翼が小さく感じます(笑)

10:54、定刻よりも早くプッシュバックが始まりました。元気なサウンドを奏でながら2基のCFM56-3C1エンジンも始動しはじめたようです。

プッシュバックが終わると、先ほどの787を今度は後ろから捉えることができました。

南国の空港の管制塔とタラップが接続された787。言ったことはありませんが、下地島空港で撮影しているような感覚に陥りました。

プッシュバック後、空いた5番スポットには、関西空港からのANA1747便、737-800が入ってきました。

新空港の開港により、ANAは本土直行便を相次いで再開させました。旧空港時代に運航していた関西、中部、福岡の3空港の再開で、八重山諸島を訪れる利便性が飛躍的に向上したのは言うまでもありません。

さらば南ぬ島

滑走路の端までやってきました。着陸時同様RWY22からの離陸となります。
石垣空港の滑走路はすり鉢状になっているので、RWY22から離陸するときは軽い下り坂を下るように滑走していきます。

この滑走路の傾斜に関する話も登場する興味深い記事を見つけましたのでリンクを貼っておきます。
ANA 八重山支店長に聞いた新石垣空港の5年間。

11:03、元気よく離陸しました。離陸前のアナウンスでは飛行時間が45分の予定とのこと、何分でたどり着けるのかヨーイドン!

離陸後暫くはさとうきび畑でしょうか、農地が広がります。以前石垣を訪れた時にはロードサイドで牛が放牧されている光景を目にした記憶がありますが、牛さんもその辺を歩いているのでしょうか(笑)

遠目には石垣島の西岸が見えています。有名な観光地である川平湾などもこの西岸にあり、空港からはバスなどで移動する必要があるようです。

暫くするという飛行機は、石垣の市街地を右目に旋回していきます。眼下にはちょうど旧石垣空港の姿を捉えました。

旧空港の滑走路は1500m、それでも737が発着するということで、離陸時は滑走しながらエンジン推力を上げていくローリングテイクオフではなく、滑走路端である程度エンジン推力を上げた状態で加速していくスタンディングテイクオフが常態されるという、機体にとってはやや過酷な運用が強いられていたようです。

現空港になり滑走路が500m伸びました。たった500m、されど500m。これにより東京までの直行便が運航できるようになっただけでなく大型機の投入も可能になり、石垣島をはじめとする八重山諸島への大きな経済効果が生み出されたに違いありません。

海を越え、島を越え

飛行機は石垣島上空を後にしてひたすら東シナ海上空を那覇へ向けてかっ飛ばします。

11:17には早くも宮古島の上空を通過しました。近くから見るサンゴ礁もいいですが、高い高度から見るサンゴ礁も色の変化などが明瞭でまた違った印象を受けますね。

離陸から分で、早くも慶良間諸島の上空にやってきました。こちらは渡嘉敷島の南部。写真中央のエメラルドブルーの部分はビーチなんだそうです。

趣味柄、沖縄には何度も足を運んでいるのですが、エメラルドブルーの海と戯れたことは1度しかありません。太陽に照らされたサンゴ焦をさんざん見させられると嫌でも海に入りたくなってしまいますよね。

そしてこちらは慶良間空港。滑走路の脇に「KERAMA」と書かれていたのですぐにわかりました。外地島と書いて「ふかじじま」と読む島に1982年に開港した地方管理空港です。

私の父が溜め込んでいた昔のJALの時刻表にその記載があり、かつてはJALグループの南西航空や琉球エアーコミューターなどが就航していたのですが、現在は乗り入れていないようです。運休なのか廃止なのかわかりませんが、そもそも滑走路が800mしかないので現在JALグループで保有している機材が乗り入れ可能かどうかすらも怪しいところです。

あっという間に沖縄本島

11:42、フラップを出してファイナルアプローチに入ります。翼の形状が変わるため、フラップや車輪を出すと、風切り音に変化がつきますが、この音の変化で着陸の近さを感じるのが一流の飛行機ヲタクだと思っています。根拠はありませんが(笑)

この日の那覇空港は北風運用。慶良間諸島上空を通過すると右旋回して那覇空港へ向かいます。
慶良間諸島は沖縄本島の西側にあるのでUの字を逆にしたようなルートを通ってアプローチしていきました。

那覇空港では絶賛2本目の滑走路を新設中。島の部分は殆ど完成しているようで、途中様々ありましたが運用開始にこぎつけられそうですね。(2020年春にオープンしました)
滑走路と滑走路の間にターミナルが位置していれば運用上楽になるような気がするのですが、現在のターミナルはそこまで古いわけではありませんので、新設されることなく新滑走路のオープンを迎えるようです。

11:45、着陸しました。飛行時間は42分、予定より3分早い着陸でした。E5誘導路でバケートしターミナルへ向かいます。

到着は36Lスポット、定刻より5分早着で、ブロックタイムは57分でした。
朝、羽田空港を出て5時間でようやく沖縄本島に到着となりました。

最後に

少々時期がずれてしまいましたが、石垣ー那覇線での737-500の搭乗記でした。2018年当時は、まだ737-400、737-500がこの路線で主力として活躍していましたが、その後すぐに737-800へとリプレースされることになってしまいました。

これからも需要が増え続けるであろう石垣ー那覇線。石垣空港の拡張により、中型機の運航も可能となる中で、これからも737が主力の座でい続けるのか否か、今後も目が離せない路線の1つです。

今回はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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