ANA1221便 仙台ー新千歳線搭乗記 圧倒的少数派の737-700で未搭乗路線へ(2018年7月31日)

搭乗記2018

仙台発着路線を攻めます

長かった大学3年の前学期のテストが終わり(とは言っても4日で終わってしまいましたが…)、実家のある秋田へ帰る権利を獲得することができました。

仙台から秋田までは新幹線を筆頭に高速バス、在来線を乗り継ぐ、自家用車で行く、自転車で行く等々様々な移動手段がありますが、言うまでも無く今回は飛行機で秋田まで移動します。とは言っても仙台空港から秋田空港まで直行便は存在しないため、様々な空港を経由して秋田まで行く段取りを組んでいました。

2018年7月~9月版の時刻表。仙台→新千歳間は午前に便が集中している。

仙台から秋田までの帰省の旅、トップバッターを務めるのは、仙台発新千歳行きのANA1221便。この春から仙台での生活が始まり、それと同時に仙台空港発着路線を攻める生活が始まりました。これまで成田線、伊丹線、那覇線を制覇し、この新千歳線への搭乗で仙台発着路線への搭乗は4路線目となりました。

<flight data>

flight No ANA1221 ship Boeing 737-781 registration JA17AN seat 8A 

STD 8:15 ATD 8:09 Dep.spot#4 take off 8:17(RWY09)

STA 9:25 ATA 9:17 Arr.spot#7 landing 9:11(RWY19L)

737-700でGood Bye 仙台

前置きはさておき、早速搭乗記へ参ります。

文月の最終日となる7月31日、朝から電車で仙台空港へとやってきました。この日は平日ということもあり、仙台駅から離れていく電車は比較的空いていて、大荷物でも楽々移動となりました。学生の長期帰省と言えば、それに続く言葉は「大荷物」です。服や不要となった物を持ち帰る絶好の機会ですからね。

仙台空港へ到着しカウンターで荷物を預け、展望デッキへ向かいました。

今回の搭乗機はBoeing 767-381ER(JA608A)。ではなく…

こちらのBoeing 737-781(JA17AN)です。かつては、767や777も投入されていた仙台ー新千歳線ですが、今は737やERJと言った小型機がメインとなっています。なお、先ほどの767は、伊丹行きの始発便。仙台空港発着路線の中で最も利用者数の多い路線と言うこともあり、ワイドボディー機も投入されています。

2018年に入ってから初めての搭乗となる737-700は、ANAグループの中では機数が少なくなかなか乗る機会に恵まれません。しかしながらここ仙台空港からは、2018年夏ダイヤで新千歳線と名古屋中部線に1往復ずつ投入されており、「これは外せない!!」と帰省ルートに即採用となったのでした

さて、デッキで搭乗機を眺めた後は制限エリア内に入り出発を待ちました。保安検査場もあまり混雑しておらず、すぐに通過することができました。出発便が集中する時間帯ではありますが、その殆どが座席数100席未満のリージョナル機ということもあり、便数の割には混雑度は高くないようです。

出発便案内板の脇には、仙台銘菓である「萩の月」の広告が出ています。帰省と言えばお土産がつきものですが、私はこの先複数の都市へ向かう予定でしたので、ここでは何も買わずにスルーしました。生菓子である萩の月をいろいろ連れまわしていると、秋田へ着く前に腐敗してしまいそうです(笑)

保安検査場を通過してからしばらく「青汁の無い」仙台空港のANAラウンジで新聞を読み漁り、出発を待っていました。一人暮らしだとなかなか新聞を手にする機会がないため、日経、朝日からスポーツ紙まで一通り目を通して情報収集に努めました。

今回搭乗するANA1221便の出発時刻は8:15。20分前の7:55過ぎにアサインされた4番搭乗口へ向かうと、既に搭乗が始まっていました。デッキでは逆光でよく撮れなかった搭乗機ですが、この場所からは光線を気にせず機体正面から飛行機を撮影することができました。

なお、今回の搭乗機であるJA17ANは、前日中部国際空港からの最終便で仙台入りしています。

地方空港ですと語呂の関係から4番ゲート、4番スポットが存在しない空港が存在しますが(秋田空港や松山空港などがそれに該当します)、仙台空港は4番も欠番扱いとはなっていないようです。

最近はあまりこういったことは気にされない傾向にあるのかもしれません。

1年ぶりに737-700の機内へ

7:59、搭乗となりました。今回の座席は8Aです。優先搭乗の後は窓側客から先に案内されており、個人的にはこの方が早く搭乗できるのではないかと思っているので、普及することを願っています。

因みに、737-700へは約1年半ぶりの搭乗となりました。冒頭で説明の通り、搭乗する頻度が少ない飛行機ですので、心なしか新鮮な気分になります。胴体長以外では、737-800と大して変わらないと思われがちな737-700ですが、普通席は2005年にデビューした「新・一般席」を装備しているなど、随所に違いも見られます。(737-800も初期導入機はこの座席だったような気がします…)

8:05、ドアクローズ。そしてプッシュバックは8:09と定刻よりも10分早くドアクローズしただけあって早発となりました。使用滑走路はRWY09。機首を西に向けてプッシュバックしていきます。

その後地上スタッフのかたのお見送りを受けて滑走路へ向かいました。仙台空港は東北地方の基幹空港ということもあり夜間駐機する便も多いのですが、この1221便はその中でも出発が遅い方。既にエプロンはご覧の通り空いています。

1か月ぶりに進空

滑走路末端から1つ手前のB2誘導路から滑走路へ入った飛行機は離陸滑走開始、8:17に宙へと浮きました。テスト期間中は飛行機に乗れませんでしたので、1か月ぶりの空、気分は爽快です

仙台空港周辺は、仙台平野が広がっており、農業が盛んに行われています。2011年の東日本大震災では、津波により広大な範囲が浸水に見舞われてしまいましたが、現在は稲作も復活し、夏らしい緑の絨毯を上空から楽しむことができました。

離陸後暫くはランウェイヘディングで飛行、太平洋上空に入ってもしばらく直進していました。

左手には仙台市内の様子が本来であれば見えるはずですが、雲がかかっているため全く見ることはできませんでした。空が暗いと太平洋沿岸も心なしか涼しそうです

とうほぐ地方がよく見えるはずでしたが…

飛行機は太平洋上空で右へ左へ旋回を繰り返し、暫くすると北上を開始しました。事前にFlightraderでおおよその飛行ルートを確認しており、左側の窓側からは東北地方の景色がよく見えそうだということで楽しみにしていました。しかしながら結果はご覧の通りです…

出発方式はCUBIC THREE DEPARTUREでしょうか、仙台離陸後右旋回してCUBICポイントを通過後北上する流れとなるようです。北に向かうのになかなか左に旋回しなかったのが気になっていましたが、これで納得です(笑)

離陸から5分後の8:22にはベルトサインが消え、その後すぐにアナウンスで、到着時刻が9:25になること、目的地の天候は霧雨、22度であることが伝えられました。

8:34、遠目に鳥海山の姿が見えました。相変わらずどこを飛んでいるのかよく分かりませんが、上を見上げると時々南から北海道方面へ向かう飛行機の姿が何機も確認できました。

飛行機は、8:31に巡航高度の33,000feetまで上昇完了。北へ向かう便ということで、奇数高度をとります。

そして時同じくして下を見るとこちらはおそらく岩手山でしょうか。頂上が雲から顔をのぞかせています。青森県から福島県に至る日本列島の背骨とも表現される奥羽山脈の中の最高峰です。

Flightraderで確認すると飛行機は北上盆地の東側上空を飛行していたということで、天気が良ければ岩手県内の主要都市の風景などもよく見ることができたと思うと、残念でなりません…再履修案件ですね。

8:41、十和田湖と弘前市街、遠目には青森市と陸奥湾の様子を見ることができました。新千歳空港へは結構訪れているつもりですが、こうして青森市などを眺めたのは久々な気がします。陸奥湾上空では、ちょうど湾の形に沿って雲ができているのが印象的です

下北半島上空を北上中の8:46、キャプテンアナウンスが入り、巡航高度33,000feet、この先の通過予定時刻、降下中には断続的に揺れる予想ということが伝えられました。新千歳空港の天候は霧雨ということで圧倒的千歳ウェザー宣言がなされてしまったわけですが、千歳らしいのでヨシとしましょう。

着陸滑走路はRWY19Lの予定ということで、久々に空港北側からの着陸となるようです。

もう北海道です

8:52、津軽海峡夏景色はすぐに通過し、気がつくと北海道が見えていました。先ほどのキャプテンアナウンスの通り、アナウンスから5分で函館の東上空を通過となりました。この時点で離陸から35分、心理的距離があるように感じる北海道ですが、飛行機にかかれば隣町も同然です

写真中央やや上の雲の切れ間から、函館市街と函館山が顔をのぞかせている様子がお判りいただけるかと思います。

9:01、ベルトサインが点灯し着陸態勢に入りました。下は雲しか見えていませんが、これが千歳ウェザーの本丸です。

新千歳空港へ北側から進入するということで、飛行機は苫小牧市の東から北海道上空へと入り、新千歳空港を左側に見ながら高度を下げていきます。相変わらずその様子をお届けすることはできませんが…

9:07、札幌市の東まで北上した後反時計回りに旋回して新千歳空港の方へ機首をむけました。フラップも下ろしてぐんぐん降下していきます。後続には777でしょうか、大きな飛行機の姿も見えました。(着陸後に確認すると某大手LCCのA330でした)

さて、千歳上空にベッタリと張り付いていた千歳ウェザーの素を抜けると、下界にはうっそうとした木々の姿がありました。嗚呼、千歳にやって来たんだなと一番実感する光景です(笑)

飛行中のアナウンスでは雨が降っているとのことでしたが窓に水滴が流れていなかったので天候もやや回復してくれたようです。

9:11、新千歳空港B滑走路RWY19Lに着陸しました。飛行時間は54分でした。
ちょうどエンジンの真横の席ということで、着陸後にスラストリバーサーが作動している様子をよく見ることができました。着陸時は翼やエンジンのパーツが様々稼働するのでみていて楽しいですね。

その後、B8誘導路でバケートし、その後B8N、A7S、D、H6、J誘導路を経由して7番スポットまでタキシングしました。

定刻通りの到着でした

9:17、7番スポットにブロックイン。ブロックタイムは1時間8分で8分の早着となりました。帰省1本目のフライトとなりましたが幸先の良いスタートですね。

今回は帰省がメインとなりますので、普段は携行しないキャリーバックと一緒に秋田まで向かいます。バケージクレームからキャッリーバックをピックアップしてから到着ロビーへと出ました。

新千歳空港のターンテーブルを利用したのは今回が初めてでした。これまで北海道で宿泊した経験が無かったので、大荷物を持って千歳入りしたことが今までなかったのです。(2017年の11月、2018年の1月や3月はカメラと財布と携帯だけで乗り込みました)

最後に

大所帯の737-800の陰に隠れ、搭乗する機会にあまり恵まれない737-700への搭乗記でした。

全18機が導入され(うち2機は長距離国際線仕様の737-700ER)、短距離国内線から長距離国際線までオールラウンダーに活躍する737-700、Airbus A320neoの導入により先がやや危ぶまれていますが、大きなウイングレットが目立つ小さな機体の活躍に、今後も目が離せません!

<2021年1月追記>

Flightraderより。かつての就航地であったオホーツク紋別空港上空付近を通過中の様子。

この記事の主役だったJA17ANが引退してしまいました。2008年2月の導入で機齢は13年弱と、まだまだ活躍できる飛行機ではありますが、日本の空を去ることになってしまったようです。今後またどこかで活躍することを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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