ANA583便 羽田ー松山線搭乗記 8年ぶりの四国へGO(2017年8月4日)

搭乗記2017

変なチケットを見つけました

大学2年の前学期終わりに合わせ、気分転換に何処かへ行こうと様々航空券を漁っていた私。せっかくの夏なら沖縄がいいだろうと、様々条件を変えながら調べていると、このような面白い、かつリーズナブルなチケットを見つけました。

羽田発松山経由沖縄行き、¥15,290。

残念ながら発券時のスマートフォンのスクリーンショットがなかったため、情報を補足すると、行程は以下の通りになります。

・第一区間 羽田ー松山(ANA583便、機種:777-200)羽田7:35→松山9:05

・第二区間 松山ー那覇(ANA1883便、機種:737-800)松山10:45→那覇12:35

以上となります。沖縄へ急いでいく用事があるわけでもないため、那覇空港への到着時刻を気にすることはありません。これで発券することにしました。発券の決め手となったポイントは以下の2つです。

コストパフォーマンスの良さ

通常この2区間を別々に購入すると、各々¥10,000を下回ることはほぼありません。四国上陸と未搭乗路線である松山ー那覇線への搭乗を安く果たすにはもってこいのチケットです。

絶妙な乗り継ぎ時間

松山空港での乗り継ぎ時間は1時間40分も確保されています。松山空港は、四国ではナンバーワンの規模を誇る空港ですので、この程度の時間が確保できれば、複数の飛行機を眺めるには十分です。他の空港での乗り継ぎですと、1時間以内で乗り継ぐスケジュールでしたので、トランジット地での時間をある程度確保することができる点も松山経由のポイントが高くなった理由です。

それでは早速本題へ入りましょう。

朝の羽田空港から出発です

今回出発日に指定したのは8月4日でした。大学のテストが終了したのが前日の3日、そして、秋田へと帰るのが翌5日でしたのでこの1日しかありませんでした。相変わらずの詰め込みスケジュールです。

翌日の準備もほどほどに、この日は朝から羽田空港へ向かいました。搭乗するのは上記の通り、ANA583便、松山空港行きです。

全国各地へと出発便が重なる7時台の羽田空港。一部の便では、普通席の残席が残り僅かとなっている表示も出ていますが、我が583便の普通席は空席ありの表示になっています。

新幹線と言う強力なライバルが存在しない東京ー松山間において、航空路線はほぼ独壇場。午前羽田発と言うビジネス需要が大きな時間帯の便で、混雑することも予想していましたが、使用機材が777-200と言うこともあり、座席には余裕があるようです。

今回アサインされた搭乗口は、第2ターミナル南側の73番搭乗口でした。搭乗口に掲げられたモニターには「松山」の文字。普段よく行く行き先ですと、気に留めることもありませんが、初めて向かう、或いは久しぶりに向かう行き先などを見ると、気分も自ずと高揚します。因みに私自身、松山空港へ向かうのは、2009年以来8年ぶりこのことになります。(※2020年現在では、この搭乗口は、国際線エリアとなっています

なお、この搭乗口は、ターミナルの端に位置しているため搭乗口の前が広々としています。満席で大勢のお客さんでごった返す際にも、他のゲート前より余裕がありそうです。

スタアラトリプルを引きました

今回松山空港までお世話になるのは、Boeing 777-281(JA712A)です。777に乗ることができるというのも、今回松山経由をチョイスした1つの要因ではあったのですが、特別塗装機を引き当てるとは予想していませんでした。

そして、このJA712Aへは、今回が初めての搭乗となりました。国内線で2機就航しているスタアラトリプルの2号機です。これまで幾度となくANAの777に乗ってきましたが、特別塗装機の777に乗るのは今回が初めてとなりました。

D滑走路へ移動します

定刻の10分前、7:25に機内へ入り、7:32ドアクローズ、7:39プッシュバックを経てタキシング開始。この日の羽田空港は北風運用、D滑走路まで移動します。途中オープンスポットには6月に導入されたBoeing 787-9(JA892A)の姿がありました。この1週間ほど前までは最新の787-9だったのですが、7月26日にJA893Aが導入され末っ子ではなくなりました(笑)

なお、今回の座席は、31Kでした。出発日の直前になって開放されるこの座席、事前に座席指定を行っている方が多いご時世ですので、空席がそれなりにある便であれば、当日周囲に誰もいないという快適な座席です。

長々とタキシングして、D滑走路までやってきました。滑走路末端の誘導路D1からRWY05へline upします。これから向かわんとする空はどんよりとしていますが、すぐに青空を見ることができるでしょう。

A滑走路RWY34Lへは同僚の777-200が降りてきている様子が目に入りました。時間帯的に関西空港からのANA94便でしょうか。遠くからでもその大きさが際立つのが、世界最大の双発機たる風格です。

どんよりとした地上を抜け出します

7:55、RWY05から離陸。見えづらいですが翼上にはヴェイパーが発生していますね。

雲高が結構低く、最初の右旋回をしている最中に雲に突っ込んでしまいました。

SIDはYANAG Depurtureだと思われるのですが、眼下に広がる東京や横浜の街並みを期待していただけに残念です…

旋回中にJA712Aに搭乗を果たした何よりの証拠を撮影しました。JA712Aは、2004年10月の導入。ANAの777-200(非ER機)の中では、3番目に新しい機体となります。

こちらのJA712Aと1機機体番号が若いJA711A、そして、ANAにとっての777-300ER初号機であるJA731Aがそれぞれ2004年に導入され、かつ全機スターアライアンス塗装を纏って就航するということで、この時は特別塗装機フィーバーに沸いていた記憶があります。

なお、2012年以降に導入されたJA741AからJA745Aまでは、写真のグレーの部分もホワイトのままで導入されていたのですが、JA743Aなどでは、整備明けと同時にこれまでの777同様、グレーに変更されているようです。

ぐんぐん上昇して雲を抜けました。さらにその上には雲がありますが、青空を見ると気分も晴れてきます。空に上がりさえすればもうこちらの物ですね。こうしてみると、雲が何層にも分かれて分布していることが分かります。

離陸から6分後の8:01にはベルトサインが消灯しました。アナウンスによると、松山空港への到着時刻は定刻通り9:05とのことでした。

日本列島を東西に貫きます

8:13、長野県飯田市上空付近を通過しました。この付近は、日本列島を東西に分断するフォッサマグナの西縁(静岡ー糸魚川構造線)でもあり、日本の地理を語る上では欠かすことができない地域でもあります。

この景色は、羽田空港から西へ向かう路線で、太平洋上空を飛行しない路線であれば、よく見ることができる「お馴染みの」景色であるように思われますが、まさに羽田から太平洋上空へと抜けてしまう路線ばかりに乗っている身からすると、遭遇頻度が少ない光景ですので、まじまじと目に焼き付けました。

この付近で、飛行機は巡航高度の36,000feetまで上昇完了となりました。

羽田ー松山線は、日本列島を東西に一直線に貫きます。そのため、当然ながらトラフィックも多いです。朝の8時台でも先行機とも対向機とも捉えられる飛行機雲が見えました。

隣2席が空席で通路へも楽々アクセス、ということでラバトリーチェックに行きました。今回搭乗しているJA712Aは、この時点で13年選手ということで、ややお年を召している機体。シンクの蛇口も767と同じようなものが装備されていました。777も気づけば、導入から20年が経過している機体がゴロゴロいるということですから、時の流れに頭が追いついていきません。老害まっしぐらです。

因みに、屑入れのところには「吸殻は灰皿へ」との表記があります。ラバトリーには煙感知器があるので、タバコを吸うとその時点でアウトなのですが、実際に捨てしまう人ってどれくらいいるんでしょうか…

瀬戸内が見えてきました

8:42、雲の切れ間から、立派な橋の姿が目に入りました。調べると、3本ある本州四国連絡道路の中の最西端、西瀬戸自動車道の本州側から2番目の橋である「因島大橋」であるとわかりました。ウィキペディアによると橋の下層部は自転車歩行者道となっているようです。自転車でも渡れる道路と言うことで、サイクリストも多く訪れているようです。

この付近でベルトサインが点灯、着陸態勢に入りました。

瀬戸内海の西部の島々が見えるところまでやって来たということは、松山ももうすぐです。スポイラーも作動して降下していきます。

徐々に高度を下げるにつれ、島の様子もよく見えてきました。

大小さまざまな島がありますが、どこも共通しているのは島の縁にある平地が主な居住区域で、残りは山という地形。まあ山と言っても標高は数百メートルですが(笑)

松山空港へ着陸です

8:52、左に大きく旋回しました。現在飛行機は、松山空港の左側、瀬戸内海の上空を飛行しているため、こちら側の座席からは、空港の姿を捉えることはできません。しかし、かなり大きな旋回であったため、空港の方向へ機首を向けたのだろうな…ということは容易に想像することができました。

松山空港の滑走路は、RWY14-32方向で整備されており、RWY14が海側、RWY32が山側に位置しています。前回訪問時は、山側のRWY32への着陸を経験しました。空港の東側にある山が迫る光景を見ながら、旋回を続けて着陸する豪快なアプローチに心が躍りましたが、今回はどちらに着陸するのか…

そのまま海側、RWY14に着陸となりました。そのまままっすぐ着陸するだけですので、なんの変哲もない着陸でした(笑)

着陸は8:54、飛行時間は59分でした。

8年ぶりの四国上陸です

T-6誘導路で滑走路をバケートし、スポットへと向かいました。L1、L2両ドアのボーディングブリッジがある3番スポットへ入るようで、飛行機を誘導してくれるマーシャラーさんの姿も見えています。

2009年以来8年ぶりの訪問となった松山空港。現地を訪れることこそ8年ぶりではありますが、SNSやらその他情報媒体により、何度も見ているこのターミナルビルも、見慣れたものがあります。

松山空港の現在のターミナルは、1991年より使用されています。旧ターミナルは、この場所よりも更に海側に位置していましたようです。ターミナルビルの外観はご覧の通りガラス張りになっています。秋田空港をはじめとする80年代に完成した空港のターミナルとは一線を画す、現代チックな風貌です。

8:57、ブロックインとなりました。着陸から3分後の出来事です。やはり地方空港はコンパクトで良いですね。なお、ブロックタイムは1時間18分でした。定刻よりも8分の早着、松山空港で過ごす時間が若干伸びることになりました。有難い限りです。

最後に、今回着席していた座席を撮影して降機しました。ANAの777-200には、複数の種類の座席が装備されていますが、この座席は777-300や、今は亡き747-400Dと同じ座席。お世辞にも新しいものとは言えませんが、ふかふかしていて座り心地が良く、個人的には好きな座席の1つです。

飛行機を後にして、ターミナルビルの中へ入りました。前回訪れた時の記憶がよみがえる点がある一方、「こんなのあったっけ…」という点も勿論ありました。

前回訪問時には確実に無かったであろうものが、こちらの到着便を表示する案内板。すっかり時代に合わせて液晶モニターに取って代えられています。それにしても、四国最大のキャパシティーを誇る空港だけあって、東京、成田、大阪、名古屋、福岡と国内の各主要空港からの便が続々となって来るようです。

最後に

ANAホームページより

現在、羽田空港から直行便が就航していない空港は、東京近辺にある空港、あるいは離島空港以外では殆どありません。利便性が良い直行便ですが、乗り継ぎ運賃の設定がある区間に関しては、最終目的地以外の経由地の食や文化をつまみ食いすることができる「寄り道ルート」はいかがでしょうか。羽田ー那覇線に飽きが来ている某僧侶の皆さんにも、是非おすすめしたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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