2017年9月20日 空の日なので飛び回ろう企画1レグ目(ANA406便 秋田ー羽田線搭乗記)

搭乗記2017

またいつもの乗り継ぎパターンで移動します

大学2年の夏休みが終わり、大学のある東京へと戻る時期がやってきました。例のごとく今回も、秋田空港から羽田空港まで向かって「ゴール」とはなりません。

今回の行程、序盤は以上の通りです。予約が別々に別れて表示されていないということで、乗継旅割での購入です。もはやこの乗り継ぎの組み合わせはお家芸みたいなものですね(笑)

搭乗機よりも先に空港着

というわけで今回搭乗するのは、ANA406便、羽田空港行き。一先ず羽田空港へは向かいますが、羽田空港から先に乗り継ぎが待っています。

普段秋田空港から飛行機に乗る場合は、ギリギリを攻めることが常となっていますが、今回は搭乗機が秋田空港に着陸する前に空港へと到着。デッキへたどり着きました。

デッキに上がると、新千歳空港からJ-AIRのE170がやってきました。この日の秋田空港は南東からの風が吹いており、離着陸はRWY10で行われていました。

RWY10へ着陸する場合は、基本的に誘導路T-2からバケートすることが多いですが、この日はその誘導路T-2が工事で封鎖されており進入できなくなっていました。このE170も滑走路末端、T-1誘導路まで転がって、長々と誘導路を移動してここまでやってきていました。

羽田空港のように取付誘導路が何本もある空港ではないため、誘導路の増設を前向きに検討していただきたいところです

そして、搭乗機がやってきました。

あれ?

そっちから来るの??

2017/09/20 RJSK All Nippon Airways Airbus A321-211 JA111A ANA403 from Tokyo HND

と言うわけで我が搭乗機、Airbus A321(JA111A)がやってきました。先ほどのE170とは反対側のRWY28への着陸でした。

私がこの飛行機の到着に勝つことができた理由は、この便が遅れていたことにあります。定刻よりも30分ほどの遅れを持っての到着となりました。

個人的な予想ですが、ただでさえ遅れている便にもかかわらず、RWY10に着陸して、地上走行の時間を長くとるよりも、RWY28に着陸した方が、時間短縮につながると判断されたのかもしれません。多少の追い風であれば問題なく着陸できます。

制限エリアへ向かいます

搭乗機の到着を見届けたので、制限エリアへと向かいます。我がANA406便は、定刻10分遅れの12:05に出発時刻が設定されています。到着時刻は30分ほどの遅れとなりましたが、403便と406便の便間には55分の時間があるため、A321であれば、折り返しの時間を短縮することで、ほぼ定時運航を行うことができます。

この時間帯は、ANAの羽田行きに50分続行する形でJALの羽田行きも設定されています。新幹線との競合路線で、ANAとJALの接近ダイヤが敷かれてるのは個人的にあまり好きませんが、このダイヤ設定もかれこれ5年以上は続いていますので、そう簡単には変わることがないのかもしれません。

搭乗口の前にやって来ると、「秋田空港利用者4,000万人達成」と書かれたボードが鎮座していました。この数日前、ボードに記載の通り、秋田空港の利用者数が、累計で4,000万人を突破したのです。4,000万人というと、羽田空港の年間の利用者数が約8,000万人ですので、それを基準に考えると半年で達成してしまう数ではあるのですが、ここは東北地方の秋田県。4,000万を積み上げるのに、約35年を費やしました。(この数字は、1981年に現空港が開港してからの累計)

1,000万人増加するペースは、約8年ほどです。次回は、2025年か2026年頃に5,000万人を突破することができそうですが、1億、1兆と記録を伸ばしていっていただきたいですね。

そして、普段通り、搭乗口の脇に待機して搭乗開始のアナウンスを待ちました。

40分間隔で羽田行が同じ搭乗口から出発するなんてできるのか?と言う疑問を持たれた方、鋭いです(笑)

秋田空港の国内線3番搭乗口は、2つのスポットに対応しているのです。3番搭乗口からそのまま3番スポットに駐機している飛行機に搭乗する場合と、搭乗口通過後、国際線ターミナルとの渡り廊下を渡り、国際線ターミナル側5番スポットに駐機中の飛行機に搭乗する場合の2つです。

今回は、我がANA406便が前者、JAL164便が後者ということで、ボーディングブリッジからがこのような写真を撮ることができました。かつては、ANAの747とJALのDC-10といったワイドボディー機同士の組み合わせを見ることができた秋田ー羽田線ですが、ダウンサイジングの波に逆らうことはできず、両者ナローボディー機で写っています。

比較的空いている後方座席を陣取りました

12:03、搭乗となりました。今回の座席は機内最後方の36Kでした。出発日が近づいてから座席指定が可能となった席で、空港で確認したシートマップによると、隣の36Jが空席と言うことでした。隣の方がいらっしゃらないというのは、機内で快適に過ごすことができるか否かの重要な問題となりますので、隣の席が埋まらないことを祈りながら出発の時を待ちました。

これまでA321へは、3度目の搭乗となりましたが、日中明るい時間帯に機体後方に搭乗するのは初めてでした。トリトンブルーがあしらわれたウイングレット、A320シリーズでは、シャークレットと呼ぶそうですが、737NGのそれよりもスリムな印象を受けますね。

12:11にドアが閉まり、12:14にプッシュバック開始。離陸滑走路はRWY10でした。離陸は向かい風で行うようです。

12:21、秋田空港から離陸しました。離陸滑走が長いA321、滑走路を半分以上滑走して地を蹴りました。

秋田空港の北側は、木々が生い茂っており、外周から眺めることはできません。秋田空港をこの向きで見ることができるのは、滑走路上の機内からのみとなります。

秋田県上空遊覧飛行の始まりです

秋田空港を離陸後のSIDは、USYU ONE DEPARTURE。すぐに右へと旋回し、針路を南へ取ります。進行方向右側には、離陸してきたばかりの秋田空港を一望することができました。滑走路の先には、赤いアプローチライトの姿も見えています。

秋田空港は、この付近の山を削り造成しています。もっとも高いところで、標高は93m。上空からやや俯瞰してみるだけでも、周囲と比較し、やや高い場所に位置していることが分かります。

1枚上の写真にもやや写りこんでいますが、さらに南進すると蛇行して流れる雄物川がはっきりと見えてきました。写真中央に見えているのは、秋田市雄和の大正寺地区。2005年に市町村合併で秋田市へ編入され、秋田市内では最も南に位置する場所となります。

雄物川の両岸には、水田が分布しています。日本第3位のコメの収穫量を誇る秋田県、稲作には水資源の存在が欠かせませんが、雄物川の存在は、秋田県中央部の稲作に欠かすことができない存在となっています。

12:27、秋田空港離陸後、しばらく雲の下を飛行していましたが、やがて雲の上に出ました。何層かに分かれている雲を突き抜け、青空とご対面…とまではいきませんでしたが、薄い雲の上に青い空を見ながら南進していきました。

12:29にはベルトサインも消灯、ドリンクサービスが始まりました。

東北地方を縦断します

12:33、飛行機は早くも山形県上空へ入りました。新庄市と山形市の間に位置する尾花沢市上空を通過します。この付近は、山形盆地の一角をなしており、農耕地帯が広がります。9月も終わりに近づき、水田の稲穂も黄金色に色づいている様子が、上空20,000feetからでも確認することができました。

山形県の有名なお米は、「はえぬき」があります。あまりコメの品種ごとの違いが分からないのですが、様々特徴があるようです。

12:37、蔵王のお釜が見えてきました。進行方向の右側から見えているということは、既に奥羽山脈を越えたということが分かります。周辺には道路も通っており、地上からのアクセスも比較的容易に行うことができる場所ではありますが、上空から眺めるのが最も手っ取り早く、見栄えも良いと思います。

この付近でコックピットからアナウンスが入りました。左手に仙台空港が見えること。13:15に着陸予定であること。羽田空港の天候は曇り・23度であること。到着予定スポットは69番であること。などが伝えられました。到着時には何らかの力が働いて、69番スポットから他のスポットへ変更されていることを願わずにはいられませんでした。     

離陸後21分の12:42に降下を開始し、20,000feetから高度を下げつつある飛行機からは福島県郡山市と、その先に猪苗代湖が見えてきました。

東北地方で3番目に人口が多い郡山市、一部が雲に隠れていますが、郡山盆地いっぱいに宅地が広がっている様子が分かります。この付近になってくると、首都圏も通勤圏内となり、東北新幹線の各駅停車種別である「なすの」も、郡山駅が始発、終着としてダイヤが組まれています。

その先に見える猪苗代湖は、上空から俯瞰するとその標高の高さがよく分かります。明らかに郡山よりも標高が高い場所に位置している猪苗代湖。断層湖に分類されています。

郡山市上空を通過後すぐ、真下には福島空港の姿が見えました。「うつくしま ふくしま」のキャッチコピーも個人的にはだいぶ聞き慣れてきた印象がありますが、皆さんはいかがでしょうか。

福島空港は1993年の開港。東北地方では最後まで空港がなかった福島県でしたが、この空港の開港により、東北地方全ての県が空港を持つということになりました。開港当初の滑走路は2,000mでしたが、2000年に2,500m滑走路が運用開始となり現在に至っています。

滑走路の「延伸」という表現にならないのは、開港当初の滑走路が現在の滑走路とは異なるため。開港時滑走路として使用されていた部分は、現在の滑走路と並行誘導路の間にうっすらと残って見えます。( 国土交通省の資料 より )

搭乗機についてご紹介

ANAのA321に搭乗するのは、今回が4回目となりました。過去3回、右の主翼に書かれた登録番号の写真を撮影する機会に恵まれませんでしたので、今回初めてその姿を目にすることになりました。JA以下4桁が完全にぞろ目ではありませんが、1が3つ並ぶ見ていて気持ちの良い登録番号。ANAに8年ぶりに納入されたA321の初号機らしさがにじみ出ています。

1998年に導入され、2008年まで運航されていたA321-100はJA101AからJA107Aまでの7機が導入されていました。大きな括りで見ると、A321-100もA321-200も同じ機材ではありますので、そのまま並びで登録番号を附番しても良い気もしましたが、半端な番号から始まってしまうのを嫌ってこのようになったということも理解できます。

曇りの関東地方へ突っ込みます

12:59、茨城県常総市上空までやってきました。定刻通りであればまもなく到着する時刻となりますが、秋田空港からの出発が20分程遅れているため、羽田空港へはまだ時間がかかります。

この付近で面白そうな地形を見つけたので写真を撮ってみました。日本一の流域面積を誇る利根川水系の小貝川と、その旧河道が三日月湖として残っている様子です。川は、自然災害や河川改修などによりその流路を変化させており、川の本流から分離してしまったかつての川の一部が、写真のような形で残るということもしばしばあります。

この三日月湖は、釣り場として活用されており、周辺一帯が吉野公園として整備されているようです。

1枚上の写真を引いて撮影すると、川に沿う形で水田が広がっていることがわかります。関東地方とは言えども、茨城県は農業県としても有名です。稲作以外にも、大消費地である首都圏に近いという地の利を生かし、近郊農業が盛んにおこなわれています。

この写真を撮った数分後の13:01、着陸態勢に入りました。

目を惹かれました…

13:05、青い色のトラックが整備された陸上競技場の姿が目に入ったので、カメラを向けてしまいました。トラックと言えば、赤い色がスタンダードですが、青や緑が施されている場合もあります。

夏のカンカン照りの日に、赤いトラックを見ていると、体感気温以上の熱を感じてしまうことがありましたが、青や緑のような色であれば、その暑さも多少は和らぐこと間違いなしです。選手のパフォーマンスの向上にも一役買いそうです。

プチレアなアプローチで羽田空港へ

13:08、東京湾上空に差し掛かりました。千葉県市川市の江戸川河口が見えています。東京都と千葉県の東京湾における県境は、この江戸川ではなく旧江戸川なので、この両岸は共に千葉県です。

写真左側に見えている支流のような川が、旧江戸川。江戸川と旧江戸川にはさまれているのは、千葉県浦安市です。

浦安市と言えば、説明の必要もないほど全国的に知名度が高い、東京ディズニーリゾートがあります。とにかく大きいこの大アミューズメントパーク、今回同じ飛行機に乗っている方の中にも、この「夢の国」が最終目的地というかたもいらっしゃるに違いありません。

ところで、「羽田空港へ着陸するぞ」という飛行機から、このような光景を見ることができる場合、着陸方式はILSRWY23となります。D滑走路へ着陸すること自体は、南風運用、北からの到着便と言う2つの条件が揃うだけで、経験することができますが、「ILS」が頭に付くだけで、一気にレア度が増してきます。(相当の雨男、雨女でもない限り…)

13:13、羽田空港に着陸しました。飛行時間は52分でした。巡航速度が一時500ktsにまで達するほど上空ではかっ飛ばしてきましたが、終わってみれば普段と変わらない飛行時間に終わりました。

遅延している便とはいえ、日中時間帯のフライトであれば、遅延回復も難しいのでしょう。

D5誘導路で滑走路バケートした飛行機は、そのままR誘導路を直進し、第2ターミナル南ピアの69番スポットへと入りました。到着時刻は13:17、定刻よりも17分遅れての到着となりました。出発の時点で18分遅れでしたので、あまり遅延回復はできなかったようです。到着スポットの変更は叶いませんでした…

上空での巡航速度もさながら、最も遅延回復への気合が感じられたのは、羽田空港でのタキシング。安全の範囲内で最大の速度を出していたのか、お尻が浮き上がりそうになるほどのスピードでスポットまで一目散に向かっていました。降機の際に少しお話ししたCAさんも、「ふぁっ!」と驚かれていたようです。

本日はまだまだ終わりません

69番スポットから長々と歩いて到着ロビーへ出ました。この表現を使うのも何度目か分かりません。それほど秋田線の69番スポット使用率が高いのか、はたまた私の日ごろの行いが悪いのかは分かりませんが、取り敢えず歩数計の数値だけは増えました。

我がANA406便は、到着便案内板の1番上に表示されています。全体的にやや遅れが目立つ到着便ですが、15分以上も遅れているのは406便だけのようです。

一先ず、羽田空港へとやってきましたが、ここから先、南の島への乗り継ぎが待っています。翌朝再び戻って来るので、要らない荷物をコインロッカーへ預け、再び出発する準備を整えました。この日は、ここから先、3レグが待っています。行程完遂は何時になるのやら…続編にご期待ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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