ANA90便 石垣ー羽田線搭乗記 南ぬ島から東京へひとっとび!(2017年6月3日)

搭乗記2017

羽田線直行便開設を叶えた新空港

2013年3月に開港した、新石垣空港。その開港による大きな目玉は、なんといっても2,000m滑走路です。旧空港の滑走路は、1,500mしかなく、本州路線の直行便を運航するのに制約がかかっていました。

特に、本州路線の中でも、最も需要があると思われる羽田線は、直行便を運航することができませんでした。JTAの石垣ー羽田線は、宮古空港、那覇空港経由で運航していた他、ANAの場合は、羽田ー石垣線の直行便はあったものの、石垣ー羽田線の設定はありませんでした。しかし、新空港の開港を機に、直行便を再開。それに加えて、復路となる石垣ー羽田線を開設した上で、機材は767-300を投入するという大判振る舞いでした。

ANAの羽田ー石垣線が開設されて4年が経ちました。乗りたい乗りたいと思っていたこの路線ですが、ようやくその機会がやってきました。度々開催されるANAの特売セール、石垣ー羽田線が¥10,190 で発売されているのを発見した私は、早速それに飛びついて、予約、発券を行いました。

2013年に再開された(復路直行便は新設)ANAの羽田ー石垣線、羽田空港発着のANA国内線最長路線へいざ出陣です。

搭乗機がやってきました

ターミナル1階のスペースからガラス越しに搭乗機を撮影しました。

今回の搭乗機は、Boeing 737-881(JA63AN)。この日は、羽田ー石垣ー宮古ー石垣とフライトし、これから再び羽田空港へと向かうということになります。石垣ー宮古線は、72マイルという超短距離区間。実に1224マイルを誇る石垣―羽田線の、17分の1しかありません。

長距離国内線とは言え、石垣空港から出発するのであれば、大型機よりも737が似合いますよね。

石垣空港で「東京(羽田)」の表示を見ます

搭乗機の到着を見届け、保安検査場へと向かいました。出発時刻は12:40ですが、特にやることもなかったので12:00には制限エリア内へ向かうことにしました。

出発便案内板を確認すると、12:30からの1時間で6便も出発便があることがわかります。さすが八重山地方の基幹空港です。行き先は我が羽田空港行と、与那国空港が1便ずつ、残り4便は那覇空港となっています。

年間利用者数が100万人以上となっている那覇ー石垣線、石垣空港から本州への直行便が数多く運航されるようになったとは言え、県庁所在地である那覇市へ向かう移動手段であることは勿論、那覇空港を経由して全国各地へと移動するという需要はまだまだ根強く残っているようです。

保安検査場を通過し、搭乗口へ向かいました。6番搭乗口のモニターには、もちろん「東京(羽田)」の文字が出ています。

今回石垣空港へやってきたのは、2度目だったのですが、なんだか感慨深いものがありますね。石垣から羽田までの直行便、一度乗ってみたいと思っていた路線の1つですが、ようやく果たすことが出来ました。

念願を果たすことができたという意味では、恐縮ですが石垣空港の利便性の向上が果たされたという石垣市の方々とある意味一緒かもしれません…(笑)

いよいよ出発です

12:33に機内へ入りまして、アサインしていた28Aの座席にたどり着き、定刻の12:40にドアが閉まりました。しかし、周辺空域が混雑しているようでフローコントロールがかかり、プッシュバックは12:54となりました。JTAの新旧737達に見送られて滑走路へと向かいます。

シートマップや搭乗口前の様子を見る限り、かなり混雑していたこのANA90便でしたが、私の隣の28Bは空席でした。3-3の6アブレストで座席が並ぶ737、殆どが3席並びで埋まっていたことを考えると当たりの席を引くことができたように思います。

今回の離陸滑走路はRWY04。出発した6番スポットからはすぐにたどり着きました。立派な進入灯を横目に滑走路へline upします。

この進入灯、周囲が平地であるため遠くからでもかなり目立ちました。

元気に離陸しました

13:02、RWY04から離陸しました。石垣空港から自身2度目の離陸、羽田空港まで約2時間半の空の旅の始まりです。

1224マイルと言うその辺の国際線よりも区間マイル数が長い石垣ー羽田線。乗客、貨物、燃料がそれぞれ一杯に詰まった状態での離陸であるように思われたため、かなり引っ張って離陸するだろうな…と予想していました。

しかし、それとは裏腹に、2,000mの滑走路のうち半分を超えた付近で前輪が持ち上がり、予想よりも余裕がある離陸でした。これなら旧空港でも羽田線の直行便を飛ばすことができ(以下検閲により削除されました)

石垣島の東部に位置している石垣空港、北へ向けて離陸すると、すぐに東シナ海上へ出ました。

石垣市の中心部は島の南部にあるため、空港から北へ向かって離陸すると、中心部を眺めることはできません。前回に引き続き、今回も見ることができなかった石垣市中心部の光景、また次回へとお預けです。

南北に長い石垣島、離陸後もしばらくは石垣島の北部の様子を見ることができます。その付近にはややくびれている平地が2箇所あるのですが、陸繋砂州でしょうか…

この日の八重山地方上空は雲に覆われていましたが、少し上昇すると雲を抜けました。

13:10にベルトサインが消灯、洋上の飛行ということでここからは機内Wi-Fiに接続することにしました。さすがに2時間半もひたすら機内オーディオだけで過ごすのは、飽きが来てしまいます(笑)

この当時はまだ、国内線の機内Wi-Fiも有料でのサービスでした。40分プランとフルフライトプランの2種類があり、今回は後者を選択しました。料金は¥1,050でした。今となっては、Wi-Fi装備のある国内線機材ではWi-Fiが使い放題となっていますので、お金をかけて機上のネット環境を構築していたこの当時が懐かしいですね。

ネット環境につなぐと見てしまうのは、Flightraderしかありません。早速機上でセルフ追跡開始です。

13:27、離陸から25分で久米島上空を通過しました、とはいってもあまり見えませんね…

久米島空港も石垣空港同様2,000mの滑走路があり、夏季にはJTAの羽田線が就航しています。しかしながら、こちらは久米島空港に給油施設がない理由で、久米島ー羽田線の直行運航はできないということになっています。離島空港から長距離の直行便を運航するためには、滑走路長の課題のみならず、様々な課題をクリアしていく必要があることが分かりすね。

それにしても東西に長い沖縄県、離陸から30分近い時間が経ってもまだ通過することができません。

鹿児島県に入ります

13:44、徳之島上空を通過しました。久米島よりかは見やすいですね(笑)

ここでキャプテンアナウンスが入り、巡航高度39,000feet、対地速度950km/h、到着予定時刻15:35~40、そして出発遅延の理由(上述の通りフローコントロールがかかった)がアナウンスされました。

因みに、搭乗口の前でパイロットさん達が引継ぎされているのを見ましたが、この便でクルーチェンジを行っていたようです。因みに目撃した限りでは、パイロットさん1名とCAさん2名がデットヘッドで搭乗していました。

徳之島上空から約5分、続いて奄美大島上空に差し掛かりました。北部のみですがこちらは綺麗に見ることができました。複雑に入り組んだリアス式海岸とその周囲に広がるサンゴ礁、良い眺めです。

写真中央には奄美大島空港の姿も見ることができます。この空港に離発着する際にも綺麗なサンゴ礁を見ることが出来そうですね~

さらに機体寄りを俯瞰すると喜界島が見えました。以前某雑誌に、奄美大島空港のデッキから視程が良い場合には、喜界島空港からやってくる飛行機を終始眺めることができると書かれてあったような気がするのですが、確かにそれも頷けます。

ちょうど、両空港が海を挟んで向かい同士で位置しているのを確認できました(笑)
因みにこの区間はJACのサーブ340Bが1日3往復しています。(※2017年当時、現在はATRによる運航)片道16マイルゲットできます()

ネット環境に感謝したい巡航

奄美諸島を過ぎると、あとはお馴染み洋上飛行が続きます。伊豆大島まで1時間以上のんびりとした時間が続きました。

これまで長時間の洋上飛行は退屈な時間となっていたのですが、今回は、ネット環境という強い見方があります。Flightraderを見つつ常に現在地を把握しながら、楽しくフライトしました(笑)

以前ANAの羽田ー石垣線には737-500がアサインされていました。737-500の中には、オーディオサービスがある機体と無い機体があります。後者がアサインされた便になることになった方は、それはもう大変だったに違いありません。それを思うと便利な世の中になったものだと、つくづく思います。

フライトも終盤に突入です

1時間ほどの洋上飛行を終え、再び陸地が見えたのは静岡県の伊豆半島でした。陸地の周囲にサンゴの姿がありません!

本州在住者にとってはこれが当たり前の光景だからこそ、沖縄、奄美の海が一層綺麗に見えるのかもしれません。

伊豆の方の大島上空を通過して羽田へアプローチしていきます。だいぶ南の方からやって来たので都内に入っただけでも到着したといっても過言ではありませんね(笑)

機内からは、大島空港の姿もしっかり確認することができました。現在東京本土(といういい方はあまりしないように思いますが)への空路は、調布飛行場を発着する新中央航空が担当しています。2015年までは、ANAの羽田線があったのですが、搭乗率の低迷により、運休となってしまいました。

現在、ANAの上級会員資格を得るためには、プレミアムポイントを一定数貯めることが必要です。しかし、かつてANAでは、一定の搭乗回数を満たすことでも、上級会員資格を取得することができきました。その頃は、羽田空港から最も距離が短い羽田ー大島線は、俗に言う「修行」のメッカとして、大いににぎわったようです。

現在は、その「回数修行」ができなくなり、国内線でもプレミアムポイントを獲得しやすい長距離路線へ「修行」のメッカが移っています。今回の石垣ー羽田線もその中の1つですので、この機内から大島空港の姿を眺めることには、感慨深いものがありました。

この日の羽田空港は南風運用。房総半島上空経由で目指していきます。遠目には三浦半島も確認できますね~

房総半島と三浦半島を一度に見渡すことができるのも飛行機ならでは、といったところでしょうか。

千葉市上空を通過して東京湾上空へと入っていきます。緑が豊かな石垣空港から2時間、眼下には住宅やら工場やらが所狭しと並ぶようになりました。

因みに、この日は幕張で「レッドブルエアレース」が開催されていました。右側の席からはその様子を見ることができたはずなのですが、もちろん左側からはいつも通りの景色しか見ることができませんでした。

営業運航中の旅客機ではなし得ない、度肝が抜かれる飛び方をする飛行機を眺めるのも時にはいいかもしれません(笑)

東京湾を横断し、いよいよ羽田空港が見えてきました。これから着陸するB滑走路やその手前にある城南島も見えますね。

ここから機首をやや左に向け、滑走路へ正対。着陸するという流れになります。羽田空港のLDA RWY22(23)アプローチは、ILSアプローチのようにただまっすぐ降りていくわけではないので、乗っている身としては若干のスリルを味わうことができますよね。好きなアプローチの1つです。

羽田空港へ帰ってきました

15:25、羽田空港RWY22に着陸しました。風が強かったのかやや煽られ気味に接地しました。

飛行時間は2時間23分、偏西風の弱い夏場の時期ではありますが、飛行時間は意外と短かったですね。本当に飛行機にかかると日本が狭く感じられてなりません。

滑走路をバケートした飛行機は、B,K誘導路を通り北回りで第2ターミナル、66番スポットまでタキシングしました。

ブロックインは15:34、ブロックタイムは2時間39分でした。2017年は3月にシンガポールを訪問したり、那覇空港へ3度向かったりとロングフライトには慣れているつもりではいましたが、なんだかんだで疲れましたね。737共々お疲れ様でした。

お世話になったCAさんにお礼を告げて飛行機を後に、てくてく歩いて到着ロビーへ向かいました。早着便が多いみたいですね~

搭乗した国内線の中では最長の国内線となった石垣ー羽田線、いつかはキングオブ国内線である新千歳ー那覇線に搭乗してみたいなあと思う次第であります。ANAさん、タイムセールの方よろしくです。(この後3回搭乗する機会を獲得しています)

最後までご覧いただきありがとうございました。

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