2019年6月29日 厳戒態勢の伊丹へGO(ANA17便 羽田ー伊丹線搭乗記)

搭乗記2019

G20開催中の大阪へ

2019年6月、大阪市で先進国首脳会議、G20サミットが開催されました。各国の要人が大阪に集結するということで、その移動はもちろん飛行機。羽田空港、中部国際空港や関西国際空港に数多くの要人を乗せた飛行機が集結していましたが、その中でもアメリカ合衆国大統領を乗せたエアフォースワン、及びその随行機は伊丹空港へとやって来ていました。

そこで今回は、なかなかお目にかけることができないエアフォースワンを見に、大阪へと向かうことにしました。

土曜早朝の羽田空港から出発

横浜駅から電車を2回乗り換えて、羽田空港へとやってきました。国際線ターミナルでしばらく飛行機の撮影業務を遂行したのち、第2ターミナルへ移動しました。土曜日の朝ということもあり、2階の出発ロビーは大混雑、トイレも混雑していたのには参ってしまいますね。

あまり混雑しているところが好きではないので、さっさと保安検査を通過して制限エリアの中で逃げ込みました。

そして恒例の青汁大会with論文の黙読です。これがラウンジの正しい使い方だと思います。世間の大学生を引っ括めて、「大学生は遊んでいる」と揶揄されることがしばしばありますが、大学生もなんだかんだで忙しいのです。因みにこの6月は就職試験にテスト勉強、講義に出て、ゼミで発表をし、その準備を追われるといったラインナップでした。

このままだと6月に1度も飛行機に乗ることなく終わってしまいそうだったので、40%は「お布団で寝ていたい」という心に鞭を打ってこうして活動しています。因みに、読んでいるのは航空系の論文です。真面目なのか不真面目なのかはお察してください

出発時刻の30分前、8:30に59番搭乗口へ向かいました。平日であれば、優先搭乗の列ができていてもおかしくない時間ではありますが、ビジネスマンの少ない土曜日であればそんなこともないようです。ただ、座席指定の画面を見る限りでは、比較的混雑しているようでした。

大阪観光のガイドブックを読んでる方もちらほらおり、厳重警戒の大阪を思いっきり楽しんでいただきたいな…と心のどこかで応援していました。

身体が慣れた777のキャビンへ

8:46、搭乗となりました。なんだかんだで優先搭乗の列はかなり出来上がっており、最上級ステータスであるダイヤモンドメンバーの方も10名ほどいらっしゃいました。今回の座席は後方39K、当初は31Kを指定してましたが、空きが出たのでこちらへ変更しました。機窓からの景色も楽しみたい勢からすると、極力翼に景色が妨げられない席を選びたいものです。

その後、8:54、ドアクローズとなりました。さすが、鍛えられた乗客が多そうな路線だけあって搭乗もスムーズでいいですね。遅れて貨物搭載のリフトローダーが離れ、カーゴドアも閉まりました。

8:58に機首を北へ向けてプッシュバックとなりました。ご覧の通り雨で窓がヤられてしまい、ピントを合わせるのに難儀しました。まあ結局ピントは合ってないんですけどね(笑)

航空界隈では、ボーディングブリッジからの搭乗よりも、バスでの搭乗の方が期待を間近で眺めることができるという理由で好まれる傾向にありますが、こういった天候でもいいのか悪いか、この点は好みが分かれそうですね。ここ最近は、英語のアナウンスが乗るたびに充実しており、定型のものだけでなく乗員の名前もガチの音声が使われていました。

タキシングの許可が下り、飛行機は滑走路へと向かいます。D滑走路への連絡橋を横断し、D滑走路の島へとやってきました。ピントの件があったので、エンジンを外された787やエンジンにカバーがつけられたA320neoの写真を撮るのはパスしたのですが、隣のR誘導路を同胞の77Wが来ていたので同志愛を感じてなんとか写真に収めました。

雲の中へ早速突っ込みます

9:14、羽田空港RWY05から離陸となりました。今回はC滑走路への着陸機を待つことなく離陸となりましたね。いつもD滑走路から離陸する際は、着陸機の姿がないか木更津の方を凝視するのですが、この日は視界が悪すぎたため何も見えませんでした。もう管制官を信じるしかありません←

離陸前のアナウンスでも、具体的な英語のアナウンスがなされていたのが印象的でした。せっかく英語に堪能なCAさんが9名も乗務されているのですから、余裕がある時くらいは肉声のアナウンスでもいいのではないか…と思ってしまう程です(笑)

離陸後は案の定雲に突っ込みました。時折主翼さえも見えなくなるほどの雲に捕まりましたが、それでも強く揺れるということはなく上昇を続け、しばらくすると青空が見え始めました。フラップは離陸後2分で収納、あとはぐんぐん上昇あるのみです。

離陸前に「揺れるかも」といったアナウンスも特になかったため、気にしてはいませんでしたが、突然天使のいたずらで空では揺れることも多々あります。アナウンスがないときこそ気をつけておくのが一流です

上昇~巡航

9:20、ベルトサイン消灯と相成りましたが、時折コトコトと揺れが続きます。もちろん下界は雲に覆われて一切見えません。ところがどっこい、やはり「奴」は見えるんですねえ。「奴」という表現をしてしまうとバチが当たりそうですが(笑)

言わずもがな、富士山です

日本最高峰を誇る富士山はこんな天気でも見ることができてしまうのですから、さすがの一言に尽きます。晴れている便でも存在感がある富士山ですが、一人だけ雲の上から顔を出している富士山もまた風情があり、その存在感を知らしめるように思います。今日は新幹線からは見ることはできないでしょう。飛行機の勝ちです。

9:37、愛知県東部、TOHME(おそらく遠江から来ているはずです)ポイントを通過した付近で、二本ほぼ平行する高速道路を発見しました。東名高速(左)と新東名高速(右)でしょうか、やはり平成になってから開通した新東名高速道路の方が、道路の線形が良く、走りやすそうですね。

羽田と伊丹は隣町です

9:42 、愛知県知多半島南部、KOHWAポイントを通過しました。この付近で巡航高度の24,000feetから降下開始、露骨に主翼が下に下がるので降下開始のアナウンスがなくても気づいてしまいますね。KOHWAからルートY546に入り伊勢湾を横断します。

ここで今回の搭乗機をご紹介。今回搭乗しているのは、Boeing 777-281ER(JA716A)。かつては、太平洋路線や羽田ーフランクフルト線といった長距離国際線の運用に就いていた国際線仕様機でしたが、787の台頭により国内線へコンバートされて、今に至ります。

国際線仕様機時代は、ビジネスクラス「New Style CLUB ANA」、プレミアムエコノミー、エコノミーの3クラスで就航していましたが、現在は、他の777-200/-200ERと同様プレミアムクラスと普通席の2クラスで就航しています。

9:50、着陸態勢に入りました。志摩半島、紀伊半島上空も雲が散らばっていましたが、着陸態勢に入る頃にはクリアーになりましたね。この付近から青汁の飲み過ぎに伴いトイレに行きたくなってしまいました。あいにくベルト着用サインが点灯しているため、立ち歩くことはできません。それでもあと10分ほど我慢すれば着陸となると思いますので、しばらく耐えることにしました。

緊急事態が発生しました

しかしながら、フライトレーダーを確認すると、どうも伊丹空港周辺は到着機で混雑しているようでした。南西方向に進路を振られ、伊丹空港への着陸コースから離れていってしまいます。大阪と奈良の県境付近にある金剛山上空で南下が止まり、ようやく本来のコースへ戻るべく、大きく右に旋回しました。

2回右に旋回し、合わせて300度ほど機首の向きを変えると今度は左旋回、羽田空港からやって来る場合、通常の着陸コースをトレースするだけであれば、大きな旋回は一回で終わるものが、今回は3回も旋回しているわけですから、通常よりも迂回し、着陸まで時間を要していることがわかります。マジでトイレに行きたい

3回の旋回で機首を伊丹空港へと向けた飛行機は、あとはまっすぐ伊丹空港へ向けて進入をしていきます。気分を紛らわすために下界の写真なんかを撮ったりしていました()。

雲で所々視界が遮られていたので、これはもう生駒山地を越えた大阪側なのか?と思っていましたが、この後生駒山地の東側にあるソーラーパネルの集団が見えましたので、その予想は外れました。とにかく早く降りてくれ、その一心です。

生駒山地を超えると大阪平野が広がりますが、今回は雲につかまりながらの降下となりました。東大阪市上空付近まで雲にかかっていましたね。精神的には不安定ですが、記憶はしっかりしているものです。

羽田空港離陸時同様、結構厚い雲ではありましたが、そこまで揺れることはありませんでした。もしかしたら結構揺れていたのかもわかりませんが、正直それどころではありません。とにかくヤバいのです

10:02、淀川が見えてきました。淀川を越えれば伊丹空港はもう目と鼻の先、5マイルのところまで迫ってきます。ここまでやって来ると「ゴーアラウンドするなよ、1発で降りてくれ!!」と心の中のコールが変わりました。ゴーアラウンドの経験はまだありませんでしたが、このような時に限ってそう言った事態が発生してしまうのはあるあるじゃないですか

そうなったらこちらも出るところに出るつもりです。(は?)

10:04、伊丹空港RWY32Lに着陸しました。飛行時間は50分でした。なんとか無事に(いろんな意味で)着陸してくれたのは良かったです。到着スポットはANA便が利用するスポットの中では最も北に位置する13番。誘導路W-8で離脱すると最短の地上走行で到着することができます。

頼む!W-8で出てくれぇぇ!!

と心の声が通じたのかどうかはわかりませんが、やや強目のブレーキングでW-8誘導路で滑走路を離脱しました。

いろいろ「無事に」到着しました

着陸さえすればこっちのもんだと思っていましたが、伊丹空港には滑走路横断という難関があります。着陸したB滑走路とターミナルの間にはA滑走路というラスボスがいるのです。ここでA滑走路を使用する飛行機に阻まれては元も子もありません。

運良くA滑走路のトラフィックはなし、スムーズに滑走路を横断し、10:08に13番スポットへ入りました。ブロックタイムは1時間6分でした。私自身のエマージェンシーも無事に解決し、あとはのんびり降機しました。

最後にお世話になったJA716A号機をゲートの前から撮影して、到着ロビーへと向かいました。この飛行機は約1時間後に今度は沖縄、那覇空港へと向かうスケジュールが組まれています。

関西3空港(伊丹、関空、神戸)はいずれも那覇線がありますが、伊丹線は年間を通してJAL、ANA共に777や787を投入する高需要路線となっています。特にこれから出発するANA765便は、土曜日の午前発便ということもあり、おそらく混んでいるのでしょう。ご迷惑をおかけすることなく対処できたのは良かったです。みなさんも搭乗前の飲み過ぎには注意しましょう

最後に

今回は、「飛行機に乗る前の飲みすぎは注意しましょう」という搭乗記でした。冒頭から趣旨が変化してしまっていますが、自分への戒めとして忘れないように記しておこうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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