2019年9月18日 ANA183便搭乗記① shipまでの長い道のり

搭乗記2019

長いようで短かったホノルル滞在

9月16日からカレンダー上では3日間滞在したホノルルともこの日でお別れです。今回は成田出発の時点からビジネスクラスへのインボランタリーアップグレードを経験したり、初めての海外空港でのまともな飛行機撮影ミッションを遂行したりと様々充実していました。しかし、今回ホノルルを訪れた最大の目的は、2019年5月よりANAが新たに就航させたA380に搭乗すること。最後の最後に大トリが控えているだけあり、何だか時の流れも早く感じてしまいました。

というわけで、今回は待ちに待った()、人生最初で最後の可能性が濃厚なANA、A380の搭乗記です。

道中① 撮影ミッション会場からチェックインカウンターまで

今回は、初めてA380に乗るということもあって気合が入りすぎていたのか、一連の撮影枚数が80枚近くになっていました。これでは1回の記事にまとめる分量としては多すぎると判断しましたので、機内へ入るまでと機内に入ってからの2回に分けてお届けします。つまるところ、機内に入るまでも濃密な時間を過ごすことができたということです。タイトルもそれに合わせてみました(笑)

まずは、先ほどまで撮影していた空港の駐車場からANAのカウンターまで移動します。ダニエル・K・イノウエ空港の出発ロビーは2階にあるため、高架になっている部分を歩いて移動しました。ちょうど下に見えているのは、国際線の到着ロビーの出口で、初日はこの下のベンチでSIMカードの交換を行ったり、様々調べごとをしました。

他にもWi-Fiの受付カウンターや旅行会社のカウンターもこの付近に位置していました。日本語がよく聞こえた部分でもありましたね。

これはどこの空港でも同じだとは思いますが、カウンター最寄りの入口には、各航空会社の表示が出ています。これから利用するのはANAですのでANA、あるいはアメリカでのコードシェア先であるユナイテッド航空の表示を探して歩くこと数分、ターミナルの一番端、Lobby8にようやくANAの表示を見つけました。ご丁寧にAIR JAPANの表示も掲げられているのが印象的ですね。

Air Japanは、ANAHDが完全出資しているANA系列の航空会社で、ANAのアジア路線やリゾート路線の運航を担うほか、貨物機の運航も行っています。ANAに所属するB767-300ER/-300F(BCF)/B787は一部がAir Japanとの共通事業機材で、機体後方にAir Japanの表示が入っていますよね。私は、初期のAir Japanのロゴが大好きです。

Lobby8から建物に中に入ります。ANAのカウンターはこのような感じで、カウンターの背景はANAらしく青で統一されています。カウンター上部の波をモチーフにしたデザインに合わせているのか、カウンターの背景デザインも波があしらわれているようですね。

ここで、前日から合流した友人と待ち合わせ、チェックイン、チケットの発券を行いました。

カウンターの横にはスターアライアンス系の航空会社の出発便が一覧になって表示されています。これから私が搭乗するANA183便は左列上から2番目に表示されています。右側列の一番下に出ているUA1575便は23:10の出発とのこと、意外と市街地から近い印象を受けていましたが、この空港は24時間空港として運用されています。陸地から離れた沖合にも滑走路がありますから、騒音問題もあまり発生しないのかもしれませんね。

どうでもいいのですが、出発便を表示するモニターにも関わらず、上部には”Welcome to the Daniel K. Inouye International Airport”と表示されているのが気になってしまいました。これからホノルルを出発する旅客に向けてなら”We are looking forward to seeing you again.”とかの方が良いのではないか…と思ってしまいました。

道中② チェックインカウンターからラウンジまで

無事にチェックインを終え、いざ保安検査場へと向かうことになりました。今回アサインされている搭乗口はC4番、空港のターミナルの中ではANAのカウンターから最も離れた区画にある搭乗口だけあり、”保安検査通過後、ゲートはまではバスで移動することもできますよ”と、カウンターの方から地図まで受け取ったのですが、同行者の全会一致で徒歩移動することになりまして、ターミナル内部をテクテク歩いて移動することになりました。

その道中では、航空ファンにはチャーター便としてお馴染み、オムニエアのカウンターを見ることができました。恥ずかしながら私はまだオムニエアの実機を生で見たことがないのですが、カウンターを先に見ることになるとは思いませんでした。

無事に保安検査を通過し制限エリアへと入りました。ハワイとは言えどもテロの標的に遭いやすいアメリカ国内ということで、靴を脱いで裸足のままボディーチェックを受けたのは強く印象に残っています。日本の国内線で通過する金属探知機とは一線をかいており、寧ろ病院で受けるレントゲン検査に近いものでした。

出発旅客に対する身体検査はこの通り徹底していますが、出国審査に当たるものはありませんでした。去る者は追わないけど危険物持ち込むやつは容赦しねえぞ、といった具合でしょうか。

そして制限エリアからは、JALのB767-300ERが間近に見ることができました。”海外の空港でJAL機、その尾翼に描かれた鶴丸を見ると安心する”というのがかつてはよく言われたそうですが、このアングルからですと、鶴丸はおろか、JAL機かどうかの判別すらつきません。辛うじてライン整備の方の制服が唯一JALの飛行機であることを示してくれています。

ホノルル国際空港と言えば、このヤシの木の間からJALのジャンボ機がたくさん見えるという写真が頭の中にイメージとして存在しています。空港名がダニエル・K・イノウエ国際空港に変わり、JALのジャンボ機も既に引退してから8年が経過していますが、この景色は変わりません。この場所からは、ハワイアン航空のA330が見え、その奥には私がこれから搭乗するA380の大きな尾翼も顔をのぞかせています。

ここで友人が一言”ハワイアンのそのサイズは日本でも見れるでしょ。”正解です。反論の余地もありません。

のんびり飛行機を眺めながらテクテク歩き、アサインされたC4搭乗口付近のエスカレーターを上がった先に、お待ちかね、ANA Loungeがあります。

海外の空港では、ANAの上級会員は基本的に提携先の航空会社のラウンジを使用するようになっていますが、ここホノルルではA380の就航に合わせ、ANAが自前のラウンジを整備したため、海外空港では異例のANA Loungeを利用することが可能となっています。A380の就航に合わせて設置されたものらしく、ラウンジの案内板にはウミガメの絵もあしらわれています。

道中③ ANA Suite Lounge で給油

飯!

飯!

オレン汁!

とまあ、このような具合でご飯が食べ放題なわけですが、例によって今回ご一緒させていただいている友人は天下のANAダイヤモンドメンバー様でいらっしゃるので、ANA Suite Loungeへ入室させていただきました。持つべきものはダイヤモンドメンバーを目指して日々精進しておられる修行僧の友人であるということは大事なので何度も強調させていただきます。

日本から遠く離れたハワイ、オアフ島ではありますが、ここでもオーダー式の麺類やお茶漬けが用意されていました。2日前の成田出発時にも蕎麦を補給してきましたが、ここでも山菜蕎麦を補給しました。ハワイでの最後のご飯は日本食です。因みにこの前日の夜もショッピングモールのアラモアナセンターでうどんを食べましたので、結果的に殆どアメリカらしいものを口にすることなく終わってしまいました。なんだかんだで日本食が一番です。

主食のご飯類や麺類だけでなく、小皿に盛り付けられたフルーツやデザート類も充実していました。ANAの最上級のラウンジに金魚のフンとして入室している以上、派手な食べ方をするのは慎みましたが、とにかく美味しそうなものばかりが並んでおり、食べ物に目がない方にとっては逆に辛くなってしまいそうな感覚に陥ってしまいそうです。

ラウンジ内部はこのような感じ。見慣れた国内のANA Loungeとはやや雰囲気が異なっており、明るい印象でした。友人曰く、”他の空港のラウンジだとやや殺伐した雰囲気が先行しているけど、ここはホノルルだけあって談笑していてもあまり問題ないし、他とは違った感じだよね”とのこと。確かに羽田空港の国内線のANA Loungeは、ビジネスマンが多く、話し声よりもキーボードをカチャカチャ弄る音の方が目立つほどですが(大げさ)、こちらのラウンジであれば、観光客の装いをした方の比率も高く、また、ラウンジのスタッフの方も気軽にお世話してくださるため、和やかムードが流れまくっていました。まったり過ごすことができるという点においては、国内の他のラウンジを圧倒的に凌駕しています。

ラウンジは搭乗口の1つ上の階に位置しているため、アッパーデッキの搭乗口としても機能しています。ANAのA380の機内は、メインデッキがエコノミー、アッパーデッキがファースト、ビジネス、プレミアムエコノミーの3クラスとなっているため、ラウンジ直結の搭乗口にもエコノミーの表示は掲げられていません。

A380の特徴は何といってもアッパーデッキにもボーディングブリッジを接続することができること。前述のように、ANAのA380のアッパーデッキは実質上級クラス専用エリアとなっているため、ラウンジから直接搭乗することができるという点においては、より優遇されている実感を得ることができる仕様になっています。A380では家族連れやカップル層をターゲットにしたカウチシートの導入など、観光需要に焦点を当てたサービスの拡充が図られているのは勿論なのですが、このラウンジ直結の搭乗口など上級会員や上級クラスの利用客に対する付加価値を高めようとするということも同時に図られており、飛行機の特徴を生かしたサービスが良く考えられているなと感心しているところです。

せっかくラウンジ直結の搭乗口があるのですが、今回我々の利用クラスは1階、メインデッキのエコノミーですので、ラウンジの階下にある一般の搭乗口からの搭乗となります。というわけでラウンジを出て再び下の階に戻ることになりました。

最後にエントランスを撮影してラウンジを後にしました。自動ドアが閉まりかけたときにカメラを向けていたせいか、正面のスタッフの方がポーズをとっていてくださいました。編集をかけてはいますが、何となく手の様子からそれを感じ取っていただけるかと思います。このようにサービス精神満点のラウンジのスタッフさんの元、快適な時間を過ごすことができました。皆さんもホノルルを訪れる際は、上級会員になるか、ファーストクラス、ビジネスクラスのチケットを抑えてから向かうようにしましょう。

道中④ 至近距離からA380撮影ミッション

エスカレーターを降りて搭乗口の前へやってきました。我がANA183便はユナイテッド航空とのコードシェア、UA8011便の便名も付与されています。おそらくUAのトリプルセブンよりも快適です()

ANAのA380は520席仕様。2014年まで活躍していた、ANAの中では最大のキャパシティーを誇ったB747-400Dには座席数でこそ劣るものの、現在のANAの飛行機の中では国際線機材ながらも最大の座席数を誇る飛行機だけあって、搭乗口の前にもかなりの方がいらっしゃっていました。往路の成田空港の搭乗口の雰囲気とはまるで異なり、どちらかというと満席のB777で運航される那覇ー羽田線や、新千歳ー羽田線の那覇空港や新千歳空港の搭乗口前に近い雰囲気でした。

そしてお待ちかね、A380の巨体です。

これまでA380に最も近づいたのはおそらく成田空港の有名な撮影スポットの1つであるさくらの山公園の近くだと思うのですが、それとはまるで距離が異なります。搭乗口の前まで来てこれから本当にこの巨体に乗るのか…という非現実感すら漂わせてくれるオーラを感じましたね。これが世界最大の旅客機たる風格というものなのでしょうか。それでもって愛称は”Flying Honu”ですからこのギャップに萌えすぎて、搭乗口で倒れる乗客がいてもおかしくないと思ったのですが、幸いにもそのような頭のおかしい限界ヲタクはこれまで発生していないということでしたので、一安心であります。

大体搭乗口の前ではこれから乗る飛行機の写真を撮ろうとする乗客がちらほら見受けられるものですが、今回も例外なく様々な方がA380の巨体を写真に残していました。近くで撮影していらした方は、”たまたま今回これ(A380)に当たった”とおっしゃっていました。特に搭乗する機体は気にしていなくとも、存在自体は知っているという方も多いのでしょう。ANAの広報担当の方の努力の賜物ですね。

というわけで今回はここまでにします。次回は5年ぶりにANAの4発機の機内へと入ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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