2019年9月18日 ダニエル・K・イノウエ国際空港 朝活

ダニエル・K・イノウエ国際空港

帰国の日も撮影に勤しむ航空ファンの鑑

ハワイ時間の9月16日から始まったホノルル滞在もこの日が最終日となりました。最終日となった9月18日は、実質成田空港までの移動日に過ぎません。まあ今回のホノルル紀行はホノルルから成田までANAのA380へ搭乗することが最大の目的であるため、ここまでの行程は前座に過ぎないのですが、せっかくの機会ですので最後の最後までしっかりハワイ成分を吸収しようと再び空港の駐車場の屋上で飛行機を撮影することにしました。

※オアフ島での滞在記は忘れないうちにまとめますので、少々お待ちいただけると幸いです。

2019/09/18 PHNL DAL B767-332ER N178DZ DL180 from Narita

この日一発目の撮影となったのはデルタ航空のB767。初日は見ることができませんでしたのでこちらでは初めての撮影となりました。

初めての撮影とは言っても機体は成田空港でお馴染みのB767-300ER、特別な感情も特に湧きません。デルタ航空は、ホノルルへはアメリカ本土直行便でB757-300やB737-900といった日本で目にすることができない飛行機を就航させているという事前情報をゲットしていたため、是非見ることができたらと思っていたのですが、時間が合わず見れずじまいでした…飛行機撮影で丸々1日潰すことができるくらいのスケジュールがないと、なかなか撮影が厳しいように感じました。

2019/09/18 PHNL HAL B717-22A N478HA HA156 to Kahului

この日も、と言いますか、いつ訪れても存在感抜群のハワイアン航空B717は普段通りに元気に飛び回っていました。ホノルル空港のメイン滑走路はRWY8/26の方向で、ほぼ東西に走っています。この写真を撮影したのは午前8時頃なのですが、滑走路に対して直交している向きの機体であればこのように順光で撮影することが可能となります。

羽田空港の国内線の認識ですと、午前8時の出発便となると、その飛行機にとってはその日の初フライトという認識で捉えてしまいますが、このN478HAはこの日これが3フライト目なのだそうです。朝の5時過ぎから働き始め、この日は21時過ぎまでで13フライトもこなしたそうです。なんという働きっぷりなのでしょうか…さすが離島路線に特化した運用を組まれているだけあります。

2019/09/18 PHNL HAL ATR 42-500 N806HC EM628 to Lahaina

ハワイアン航空のB717と共にハワイの離島路線を支えるオハナbyハワイアンのATRも朝からしっかりお勤め中。こちらのN806HCもこの便がこの日3フライト目、先ほどのN478HAよりも1フライト多い14フライトこなして9月18日を終えたようです。

ATRは日本でも鹿児島の離島路線をベースに運航するJACなどで導入され、西日本を中心に飛び回っていますが、こちらは1日多くても10フライト程運航すれば運用終了というスケジュールが組まれており、単純な離発着回数で比較するとオハナbyハワイアンのATRの方がやや酷使されているという印象ですね。これほどの高頻度運航が本来のコミューター機の役割なのかもしれませんが…(笑)

2019/09/18 PHNL HAL B717-22A N483HA HA121 from Hilo
2019/09/18 PHNL HAL A330-243 N373HA

撮影初日はA321neoが駐機していたハワイアン航空の格納庫前には、この日はA330-200が駐機していました。機体後方に少しだけ見えているATRと比較するとその大きさを感じることができますが、初日に見たA321と比較するとそこまで大きく感じないのがまた不思議なところです。A321の全長は44m、一方A330-200の全長は58mあるとのことですから、15mも差があるのですが、A330-200が短いという固定観念があるせいかあまり大きく感じられないのかもしれません…

2019/09/18 PHNL HAL ATR 42-500 N801HC EM602 from Kaunakakai
2019/09/18 PHNL HAL B717-22A N478HA HA156 to Kahului

ホノルルにやってきてからというもの、飛行機に寄った写真ばかりを量産しており、”ホノルルらしさ”、”ハワイらしさ”を追求した写真を撮影していないことにようやく気付き、撮影してみた写真がこちら。

離陸していくハワイアン航空のB717に南国ムードばっちりのヤシの木、遠目にはホノルルのビル群とダイヤモンドヘッドとかなり詰め合わせた福袋のような写真の完成です。手前に位置する空港ターミナルのごちゃごちゃ感が少々残念ではありますが、これも”らしさ”の内に入れてしまえば問題なしです。

2019/09/18 PHNL HAL B717-26R N488HA HA135 from Kahului
2019/09/18 PHNL SWA B737-8H4 N8323C WN1503 to Kailua-Kona

本日のオフラインのコーナー。初日はアラスカ航空の姿を見ることができましたが、この日は朝からサウスウエスト航空のB737を見ることができました。かの有名なLCC、サウスウエスト航空がまさかハワイに就航しているとは思いませんでしたし、ハワイ諸島路線を運航しているのも想定外でした。

様々調べると、サウスウエスト航空がハワイ路線に就航し始めたのは2019年に入ってからなのだそうで、これまで実質ハワイアン航空の独占となっていたハワイ諸島内路線にも新規参入したということで、ハワイの情報サイトにもこのような記事が掲載されていました。(サウスウエスト航空、2019年4月28日にハワイ諸島内の国内線参入 https://www.hawaiiantowns.com/news/southwest-airlines-to-launch-interisland-routes-20190428/

勿論双発機での洋上飛行にはETOPSの適用が欠かせません。ETOPSとはExtended-range Twin-engine Operational Performance Stanndardsの略で、ざっくり説明すると、エンジンを2基装備している双発機が飛行中にエンジン1基が故障した際、残り1基のエンジンで何分飛行することができるという資格であり、機種ごとにその時間が異なっています。ETOPSの資格ができる前までは、”60分ルール”というものが存在し、双発機は片方のエンジンが故障した場合、60分以内にどこかしらの空港へ着陸できる航路しか運航することができませんでした。しかし、ETOPSの誕生後は、その認可された時間に応じて、飛行することができる航路の幅が広がり、双発機も洋上飛行を伴う長距離国際線に活躍の場を広げることが可能となりました。以前ANAがB767をホノルル線に投入しようとした際にも、180分ETOPSの認可を受けた機体を就航させました。B767が180分ETOPSの認可を受けた際のプレスリリースが見つかりましたのでどうぞ。(https://www.ana.co.jp/pr/980709-J/980911.html)

サウスウエスト航空も今回のハワイ線就航に合わせ、ETOPSの認可を受け、大手を振って太平洋上空を飛行することになったようです。(サウスウエスト航空、ハワイ発着8路線を開設 ETOPS取得https://www.traicy.com/20190306-WNhawaii より)

まだまだ活躍する元祖737

“ホノルルに行っている”と私の数少ない航空界隈に身を置く友人に伝えると、”732見れるといいですね”と言われました。そういえば、B737-200の貨物機がホノルルを拠点に飛び回っているということで、是非見ることができたらと思っていたのですが、満を持して最終日にようやくその姿を見ることができました。

B737は1967年に初飛行し、以来50年以上に渡って全世界で飛び回っているベストセラーかつロングセラーの飛行機です。勿論50年前に初飛行したタイプの飛行機がそのまま飛び回っているわけではなく、10~20年おきにマイナーチェンジが加えられ、現在最も新しいMAX型(2019年9月現在では絶賛飛行停止処分を食らっていますが…)は、B737の中では第4世代にあたります。俗に言う4Gってやつです。

4世代を世代別に分けると以下のようになります。

第1世代(-100、-200)…1967年初飛行。ANAやSWAL(現JTA)が-200を採用。

第2世代(-300、-400、-500)…1984年初飛行。ANAグループが-500、国内の大手、中堅の航空会社が-400を採用。

第3世代(-600、-700、-800、-900)…1997年初飛行。ANAグループが-700、国内の大手、中堅航空会社とLCCの春秋航空日本が-800を採用。

第4世代(MAX7、8、9、10)…2016年初飛行。ANAグループがMAX8を採用予定。

このように国内各社でも採用されており、特に現在主力となっている第3世代のB737は、今や日本の空には欠かすことができない存在となっています。話が大きく脱線しましたが、今回撮影に成功したのは第1世代に当たるB737-200C(Cは貨客混載、combi)です。B737-200は、日本の航空会社からは2002年に引退しており、現在は日本でその姿を拝むことはほぼ不可能と言っても過言ではない存在です。遠目からでもよくわかる第1世代に特徴的な細長いJT8Dエンジン、そこから吐き出される黒煙はまさに”古き良き時代の飛行機”そのものです。唯一残念だったのは、300㎜の望遠ではまったくもって力不足だった点。機体番号も確認できずじまいでした。ちょっと距離が遠すぎましたね…

太平洋の真ん中に巨大ウミガメ現る

2019/09/18 PHNL ANA A380-841 JA382A NH184 from Narita

撮影開始から30分ほどで成田空港からお迎え便がやってきました。つい2日前に初めてその姿を生で見たばかりのANAのA380、この日は2号機のJA382Aがやってきました。これにて現在(2019年9月時点)就航しているANAのA380は撮影コンプリートです。秒殺でした。

ここまでホノルルにて撮影した飛行機の中で最も大きかった機体はB777-200でした。そのせいか、A380の姿が見えた時からその堂々たる風格が目に焼き付かされました。成田空港では他にもA380運航便がありますし、貨物機ながらもB747もそこそこの頻度で離発着しているため、ANAのA380がダントツに目立つわけではありません。しかし、ここホノルルでは唯一のA380運航便であり、B747の離発着シーンをすっ飛ばしてA380を見てしまった身にとってはなかなか印象に残る着陸シーンでした。

2019/09/18 PHNL HAL B717-22A N485HA HA186 to Kahului
2019/09/18 PHNL RDS B737-2T4C N737CS T4737 from Kahului

先程B737-200の離陸シーンを遠目に見送ってしまった私ですが、それから10分ほどするとまたB737-200がやってきました。今回はより手前のRWY4Rへの着陸ということで、300mmの望遠でも機体番号を読み取ることができました。機体後部に書かれた機体番号はN737CS、airfleets.netによると1985年当時の中国民航に導入され、このTrans Airへは2013年より運用が続けられている機体とのことでした。前述の通り、B737-200の1世代後のB737-300が1984年にデビューしていますから、B737-200の製造分としてはかなり後期の分類に入る機体です。

私としてもB737-200の実機を生で見るのは、記憶のある限りでは初めてですし、航空機としては長老の部類に入る機体だけあってアラスカ航空やサウスウエスト航空といったように今後も見る機会に恵まれそうな機体ではないことから、今回初めて見た機体の中ではダントツに価値のある存在だったように感じます。

締めの717

2019/09/18 PHNL HAL B717-26R N489HA HA147 from Kailua-Kona

ホノルルでの最後の撮影となったB717はこちら。ハワイ島コナからのN489HAです。これにてハワイアン航空のB717は11機目の撮影となり、未撮影機材は9機となりました。

airfleets.netによると、現在ハワイアン航空で運用されているB717は2000年から2005年にかけて就航した機体で構成されているようで、航空機の一般的は平均寿命と言われる20年に近づきつつあります。運航頻度が高く、かつ、海風にさらされる場面が多い機体だけあり、あまり長期間に渡っての運用は厳しいように素人目線では思ってしまうのですが、何がともあれさっさと全機撮影すれば問題ありません。残りの9機も早急に捕獲できるよう、またホノルルを訪れたいと思いました。

ダニエル・K・イノウエ空港での撮影はこれにて終了。この後はお待ちかねA380への搭乗が待っています。というわけで駐車場を後にして、ターミナルへと向かいました。

今回はここまでにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

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