今年6月で引退が発表されたANAのBoeing 737-700が、5月31日、秋田発着路線でラストフライトを迎えました。秋田空港発着でのラストフライトとなったANA407便、410便の様子を記録におさめました。
19:06 着陸
すっかり日が伸びた5月最終日の秋田空港。19:00でも明るい東の空に1年間散々目にした737-700の機影が現れました。
これまで秋田空港ではレア機の部類に入っていた737-700がANAの羽田ー秋田線に投入されるようになったのは、昨年5月頃のことでした。もちろん当時は、引退の「い」の字も意識の外だったのを思い出します…
正直遠目には、姉妹機である737-800との見分けがつかない737-700ですが、こちらに近づいてくると胴体の短さがはっきりわかるようになります。737-500のずんぐりむっくりさを継承しつつ、高くそびえるウイングレットと垂直尾翼が「Next Generationさ」を引き立てています。
ゆっくりタキシング
T4誘導路で滑走路をバケートしたJA06ANはゆっくりとエプロンへと向かっていきました。私が撮影していた第3駐車場の目の前を通過していく様子を見るのもこれで最後です。
後から遅れてやって来るジェット燃料の香り。那覇空港の31番スポット、32番スポットからターミナルを背にプッシュバックを終えて、出発していく737-700の姿が思い浮かばれました。
19:10 到着
定刻よりも5分早く到着した407便。秋田空港の3番スポットへ入りました。
個人的には、737-700が最後に向かう先として相応しい空港が他にもたくさんあるのではないか、と思うところではありますが、引退を1か月後に控えた中、好きな機種が地元空港にやってきてくれたことはとても嬉しく感じるところです。
折り返し準備
ターミナル3階の送迎デッキへ場所を移し、撮影再開。777や787と言った大型機、中型機も通常であれば使用するスポットに入った737-700の姿は可愛く見えて仕方ないですね(笑)
最近のANAの国内線機材は、機内Wi-Fiサービス拡充に伴い、胴体上部にWi-Fiアンテナが装備されるようになりましたが、改修対象外だった737-700は「以前の普遍的な姿」を今に残しています。
No.1ドアの脇にあるスターアライアンスのロゴの斜め下に入れられた引退記念デカール。乗ることができれば更に近いところで見ることができたのかもしれませんが、あいにくこの場所からの撮影に甘んじています。ANAグループの機体の中では、機数が少なく、もしかしたら地味な存在だったのかもしれない737-700ですが、こうして素敵なデカールが用意されています。
19:54 出発
時間はあっという間に過ぎ、折り返し410便の出発時刻となりました。
鬼のようなショートプッシュバックで押し出された737-700。飛行機へは普段なかなか近づくことができないということで、少しでも近くで見たいというのが航空ファン心理だと思いますが、ショートプッシュバックは時間短縮だけでなく、ファンの心も満たしてくれるまさにwin-winなオペレーションだと思いますよ!
秋田空港のエプロンを後にするJA06AN。ここから見る限りでは、機内もそれなりにお客さんが乗っているように見えなくもない…
コロナ禍と航空需要の減退が無ければ、737-700が秋田空港へ頻繁にやって来るという状況も発生しなかったと考えると何だか複雑ですが、緊急事態宣言発出下でも貴重な東京ー秋田間の足として元気に飛んできてくれた737-700たちには感謝の気持ちでいっぱいです。
20:02 秋田空港から最後の離陸
この時が来てしまいました…
引退を迎える飛行機の殆どはそうですが、引退していった先輩ヒコーキたちに倣って「まだまだ飛べるもん!」と言わんばかりの離陸、上昇を見せてくれました。(まだ引退まで1か月ありますがw)
ANAの737-700と秋田空港の最後の1日の様子をダイジェスト版でお伝えしました。引退まであと1か月、最後まで元気に活躍してほしいのと、シップチェンジでまた秋田空港へ遊びに来るなんていうのも大歓迎です!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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