空港から出ないの?もったいなくない?
誰しもが1度は耳にしたことがあると思われるこのフレーズ。読んで字の如く、出先で空港から出ることなく帰ってくるなんてもったいなくない?という、私の話を聞いた友人、知人からの反応です。
こちらとしては、飛行機に乗ることと空港へ行くことだけが目的ですので、目的外の時間はないというただそれだけの話なのですが、一般的には、数百キロの移動には空港から出ることがセットのようです。と言うわけで、今回は「京都に紅葉を見る」ことを目的に、大阪へと向かいました。
この前乗ったばかりの777…
東阪間の空路移動に京都での紅葉ウォッチング、これだけであれば日帰りで十分です。羽田ー伊丹線の始発、ANA985便で大阪入りし、京都へ移動、しっかり空港から出て再び東京へ戻るべく伊丹空港へ帰ってきました。
復路便としてチョイスしたのは16:00発のANA32便。当時まだ乗ったことがなかった便だったので即採用となりました。
空港に戻りデッキへ上がり、搭乗機の到着を待ちました。ANA32便に使用される機体は、ANA27便で羽田空港からやってきます。使用機材はみんな大好きBoeing 777-200なのですが、27便到着時にはこのように777-200が3機集う光景がデッキに広がっていました。
手前から、仙台行きのANA737便(JA701A)、羽田行のANA30便(JA8969)、そして一番奥が羽田からやってきたANA27便です。
と言うわけで今回の搭乗機はBoeing 777-281、JA705A。ちょうど10日前に那覇ー羽田線で乗ったばかりの機体ですね。できるだけ多くの飛行機に搭乗した身にとっては、機体番号の被りが無いようにフライトを積み重ねていきたいところですが、なかなかうまくはいきません。
行楽シーズンを舐めてはいけません
搭乗機の確認が済んだことろで保安検査場へと向かいました。時刻は出発の40分前、個人的には余裕を持っていたつもりではあるのですが、行楽シーズン真っただ中ということもあり、混雑していました。そして、前述した仙台行きの777に乗るらしい、修学旅行生の御一行様がいらしていたようで、それが混雑に拍車をかけていたようでした。
修学旅行ってやたらと出発時刻よりも早めに案内されますよね。仙台行きの737便、出発時刻は17:00です。保安検査の通過ももう少し後でもいいのでは?と思ってしまう程です。
15分程かかりようやく保安検査場を通過、アサインされた10番搭乗口へと向かいました。ビジネス路線ということで、保安検査場からの近さから羽田線にアサインされることが多いこの搭乗口ですが、保安検査に時間がかかった今回は、かなり遠くに感じてしまいました(笑)
この写真を撮影した時点で、既に出発時刻の20分前となっており、すぐに機内へと入ることができました。
10日ぶりのJA705Aへboarding
ボーディングブリッジからも写真を撮ります。もっとガラスの反射とかを気にした方が良いのではないかというレベルの適当っぷり。今度はちゃんと撮りたいと思います。
個人的に伊丹空港のボーディングブリッジのように、飛行機との接続部分が茶色のものが好みです。我が地元の秋田空港の物も、かつては茶色だったのですが、改修の際にグレーに変更となってしまいました…
今回の座席は、前方の9Kです。この日は羽田空港到着後、そのまま羽田空港でアルバイトの予定でしたので、少しでも早く降機できるようになんとか前方席を確保しました。
勤労感謝の日ということで、祝日ではあったものの、ビジネス路線の伊丹ー羽田線らしく、前方席はビジネスマン風の方が多い印象でした。ただでさえ殺伐しがちなこの路線、前方席となるとそれに拍車がかかり居心地は良いとは言えません。ひたすら外を眺めて気分を紛らわすのが一番です。
と、窓の外を眺めていると、「がんばろう熊本」と書かれたトーイングトラクターが目に入りました。機内からも見ることができる地上支援車には、このようなメッセージが入れられがちです。
2016年4月に発生した熊本地震では、最大震度7を観測し、大きな被害が出ました。熊本県を通過する九州新幹線が不通となり、運航終了目前のポケモンジェット「ピース☆ジェット」が福岡ー鹿児島線の臨時便で活躍したのも記憶に新しいですね。
やっとこさ出発です
機内に入ってから30分程が経過した16:20、ようやくドアが閉まりました。この便の出発時刻は16:00ですが、それを23分過ぎた16:23にようやくプッシュバックとなりました。
もちろんこの遅れの原因は、大混雑の様を呈していた保安検査場。なかなか通過できない乗客が多数いらっしゃったようです。伊丹ー羽田線のように、1時間に1本という高頻度で運航している路線であれば、次便に遅れが波及しないように、後続便への振り替えと言った対応もできそうですが、巻き込まれているのが1人や2人と言った規模ではないため、取り敢えず待っていたようでした。
隣の9番スポットには、後続のANA34便となる777-200、JA8968がスタンバイ中。当時現役だった777の中では、最も塗装の傷み具合が激しかった777のように思います。
やっとこさ出発までこぎつけた我が777、あとは滑走路に移動して離陸するだけです。
E1誘導路、C1誘導路からA滑走路を横断し、
J-AirのE170の離陸を待ち、
W2誘導路からRWY32Lへと入ります。この時点で時刻は16:36、頑張っても羽田空港への到着は17:30頃になりそうです。夕方のラッシュアワーに重なるため、大幅な遅延回復も見込めなそうですね…
ピリピリとした空気が漂うキャビン、20分の遅れがもたらす影響は人それぞれではありますが、電子機器の使用が制限される前に、「30分遅れます」とアルバイト先に連絡を入れておきました。とにかく連絡するに越したことはありません。
太陽に逆らってそのまんま東へ
16:36、伊丹空港を離陸しました。2016年はこれで3度目となった伊丹空港からの離陸、路線は全て羽田線、機材は全て777-200という徹底っぷりです。
既に時刻は16:30も過ぎ、冬至まであと1か月ということもあり既に薄暗くなった関西エリアを上昇していきます。
雲がなかったらより「映え」ていたであろう、百万ドルの夜景でお馴染み神戸の街並みも、心なしか寂しく見えてしまったのが残念なところです。
伊丹ー羽田線の出発方式はご存知「ASUKA DEPARTURE」。伊丹空港RWY32Lを離陸すると、大きく右に旋回し、奈良県付近にあるASUKAポイントまで直行します。
その右旋回を終えた飛行機からは、大阪市内の様子を見ることができます。今回は、桜島にあるユニバーサルスタジオジャパンの様子が見えたので写真に収めてみ(たのはいいのですが、かなりブレてしまってい)ました。
高校の修学旅行で初めて訪れたUSJ、後ろ向きのジェットコースター「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」や、「ジュラシックパーク」など、楽しいアトラクションがいっぱいだった記憶があります。その中でも最も印象に残るのが、ジェットコースターから見えた、伊丹空港離陸直後の777の機影。結局どこに行っても飛行機第一なのは変わりません。
綺麗な夕焼けが見えました
と、USJでの思い出にふけっているとあっという間に雲を抜けてしまいました。
東北東へ進路をとっているため、かなり斜め後ろに太陽が顔を出しています。頑張ってその様子を写真に収め、「いいなぁ~いいなぁ~」などとやっていると、ベルトサインが消えました。羽田空港への到着予定時刻は、予想通り17:30頃のようです。
見渡す限りの雲海と、大きな777の主翼にエンジン。機内の空気とは裏腹に、窓の外には優雅な光景が広がります。朝が早かったため、若干ウトウトしながらも頑張って起きていました。
16:46、雲の切れ間から少しだけ下界の様子を見ることができました。三重県の県庁所在地である津市上空を通過しているようです。三重県と言えば、太平洋に大きくせり出した紀伊半島にリアス式海岸が有名ですが、北部の地域ではこのように綺麗な海岸線が広がっています。
なお、三重県で最も人口が多いのは工業で栄える四日市市。県庁所在地以外の都市の方が人口が多い数少ない県のうちの1つです。
この付近を過ぎると、太平洋上空を飛行するようになるため、進行方向右側からの景色は空と海だけになります。もっとも、今回は離陸直後からその状況が続いていたのは言うまでもありません。
東に向かうにつれて、かつ時間が経つにつれて空の暗さが増してくるのがよく分かる夕方のフライト、夕方と夜の丁度狭間を良く感じることができるのは、機上の特権とも言えそうです。
16:55、コックピットからのアナウンスが入りました。
・着陸予定時刻 17:25
・到着予定時刻 17:30~17:35
・到着予定スポット 59番
・目的地天候 小雨12度
・5分後に降下開始、17:10に着陸態勢
と、10日前に同じJA705Aに乗った時同様、かなり詳細なアナウンスがなされました。伊丹ー羽田線で遅れているからと言うことが理由にありそうですが、到着のスポットナンバーまで教えてくれるのはオタク心理としては有難いですよね。
この後17:12にベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。
夜のとばりが下りた羽田空港へ
そうこうしているうちに飛行機は関東地方上空へとやってきました。既に外が真っ暗になってしまっており、写真を撮る明るさも無いため、長々と動画を撮影することにしました。
房総半島上空から長々と動画を撮影してしまいましたが、降下中に頻繁に変化するエンジンの出力差によるエンジン音の変化をBGMにしばしお楽しみください(笑)
着陸は17:22、降りなれたA滑走路RWY34Lへ軽めのショックで接地しました。飛行時間は46分、夕方の時間帯に加え、短距離路線ということであまり時間の短縮はできなかったようで、出発時の遅れをそのまま引きずっての到着となりました。
17:30、上空でのアナウンス通り59番スポットに到着しました。定刻よりも20分遅れての到着となりました。
人の波に飲み込まれながら降機、また到着コンコースから証拠程度に搭乗機の写真を撮って到着ロビーへ向かいました。
夕方のラッシュアワーを迎える到着ロビーへと出ました。早着の便もちらほらありますが、全体的には定刻よりも遅れて到着している便が目立ちます。行楽シーズンは地上交通機関を含めて時間に余裕のあるスケジュールを組みたいですね。
この後は予定通り羽田空港内にあるアルバイト先へお土産共々出向いたのでした。
最後に
2016年の11月は、JA705Aに2回搭乗。777-200への搭乗という括りでは2回連続で搭乗することになりました。(前回は11月13日のANA462便 那覇ー羽田線)
大学受験の際に、秋田ー羽田線を何度も往復した際には、同じCAさんに複数回遭遇するということが何度かありましたが、機体が被るということはありませんでした。一方今回はひと月で2回、別路線で同じ機体になるという経験。こうなってくると運命的なものを感じざるを得ませんよね。JA705Aに思い入れができた月となりました。
この次にJA705Aへ乗ることができたのは、この半年後のことだったのでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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