ANA1781便 那覇ー石垣線搭乗記 ドルフィンで石垣島へ初上陸(2016年11月12日)

搭乗記2016

ひょんなことから石垣へ行くことになりました

遡ること3年半の2016年11月12日、私は那覇空港にいました。この日の15時まで羽田空港でアルバイトに従事し、その後ANA477便に乗って那覇空港へ移動。そこから再びさらに南下し、石垣空港へと向かうことになっていました。

2016年10月30日~11月30日版のANA時刻表。ANAの那覇ー石垣線は大半が737-500での運航であった。

今回石垣空港を目指すことになった経緯は、以下の通りです。

① 2016年12月の帰省のスケジュールを10月に作成、予約発券を行う。

② 便を予約したその日に授業の補講が重なる

③ 予約していた便をキャンセル、代わりにどこか行こうかとANAの予約サイトを模索する

④ 乗継旅割で羽田ー石垣線の片道運賃が¥14,000ほどで販売されていることを発見→即発券

となったわけです。

「航空券の購入は即断即決が大事である」

その道の上級者は、口を揃えてこう言います。1か月前まで予約が可能な乗継旅割(当時)の購入期限ぎりぎりに発券を行い出発が決まった石垣行き、石垣島は一般的に観光地という認識がある場所ですが、このような経緯で訪問を決めてしまうのはいかにもオタクらしいですね。

那覇空港で初めてのバスゲート発

ANA477便で羽田空港から那覇空港へ到着しました。那覇空港では、出発旅客の導線と到着旅客の導線がか一部で被っているため、そのまま石垣行きの搭乗口へ向かおうとしましたが、搭乗口が見当たらなかったので一度到着ロビーまで戻り、再び保安検査を通過することにしました。

保安検査場のモニターに示されていた搭乗口は38A。聞いたことがない搭乗口ですが、それもそのはず、「バス搭乗」と備考欄に表示が出ています。そういえば那覇空港にもバスゲートがありましたね。

羽田空港のバスゲートよりも個人的に目立たない場所にあるように感じた、那覇空港のバスゲートへたどり着き、搭乗開始を待ちました。

出発時刻の30分前ということで、既に搭乗口の案内板には、これから搭乗するANA1781便の表示が出ています。

那覇ー羽田線でも、737クラスで運航される便では、このバスゲートから出発することもあるようですが、こじんまりとしている38A搭乗口からは、PBBの搭乗口とは異なる雰囲気を感じました。

サップサイドに到着です

出発25分前には早くもランプバスへと案内され、飛行機へ向かいました。エプロン内をくねくねと移動し、41番スポットまでやってくると、お馴染みイルカくんがお出迎えです。

今回の搭乗機はBoeing737-5L9(JA358K)。ダッシュナンバー下2桁のカスタマーコードから分かるように、エアーニッポン生え抜きの飛行機ではありません。2002年にエアーニッポンにリース導入された機材となります。製造は1996年ですので、エアーニッポンに初期導入された生え抜きの737-500と、機齢はほぼ一緒ですね。

Airfleets.netで「JA358K」と検索すると、このJA358Kは、1996年にデンマークのマースク航空へデリバリーされたと記載がありました。リース会社へ導入された飛行機でなければ、カスタマーコードから導入エアラインを判断することができますが、国内へ就航していない航空会社のカスタマーコードは殆ど分かりません…(笑)

タラップでの搭乗となる場合は、暫くエプロンで列に並ぶ時間があります。その間に機首部分も撮影しました。

737-500には、以前まではコックピットウインドウの上部に天窓が付いていましたが、この数年前より順次埋められていきました。すっかり後継機となる737NGと同じ表情をしています。

また、この時点で機齢が20年となっているためか、機首部分の胴体にも、複数のリベットによる補強跡があります。晩年の747-400Dも同じような状態でしたね。

いよいよタラップを上がって搭乗となりました。ナローボディ機材ということで、再びここで立ち往生。なんとなくドアを撮影しました。737のドアは、ドアがひっくり返るような形で外側に開くのが特徴です。747のそれと同じですね。

レトロ感漂う機内

機内へ入り、通路を進み、アサインした14Fの席にたどり着きました。やや景色は主翼に遮られる席ではありますが、今回は夜間の洋上飛行ですので、大した問題ではないでしょう。

あまり普段見慣れないウイングレットがない737の主翼、先ほど乗ってきた777の主翼と比較すると、かなり心細く感じてしまう小ささです(笑)

出発までまだ時間があったため、座席の周りやら天井やらを撮影して時がたつのを待ちました。天井には、乗務員呼び出しボタンや読書灯のボタンなどが集中しており、肘掛け横にはボタンがありませんでした。これらの点に関しては、現在主力となっている737NGでも同一ですので、20年近く製造に開きがある飛行機同士でも、基本的な構造が同一である737らしい一面であるように思います。

肘掛け横のボタンに関しては、読書灯、乗務員呼び出しボタンだけでなく、オーディオのコントロールパネルも付いていませんでした。737-500の中でも、リース導入の機材には、オーディオが付いていないのです。

かつて737-500は、羽田ー石垣線をはじめとする長距離国内線にも投入されていたわけですが、今回搭乗しているJA358Kを含め、リース導入機がアサインされた時は、ひたすらエンジン音のみをBGMに3時間のフライトをこなすという、ある意味「修行」をするといった状況になっていたのでしょう。

どの飛行機にも欠かさず存在する「非常口 EXIT」のサイン。787などでは、万国共通となっているピクトグラム型のサインが採用されているようですが、こちらはこちらでなかなかいい味を出しています。ややレトロ感がある737-500のキャビンと併せて見るこのサインは、なんだか老舗旅館のような雰囲気を感じさせられました

その後、ドアクローズ、プッシュバックと通常通りの流れを踏んで、那覇空港から出発しました。前述の通りオーディオの装備がない今回の搭乗機、離陸前に行われるCAさんによるセーフティーデモンストレーションをガン見しながら滑走路へと向かっていきました。

離陸しました

2016/11/12 ANA1781便離陸動画

19:41、A6S誘導路からインターセクションで滑走路へ進入、離陸しました。19時代ともなると、那覇空港も空いているため、すぐに離陸することができました。

離陸のシーンは動画で撮影しました。

離陸後はすぐに左へ旋回。本州方面へ向かう便は、その後右方向へ再び旋回する流れとなりますが、今回は沖縄本島よりも西にある石垣島へ向かうため、そのまま左旋回を継続していきました。

夜間のフライト且つ洋上の飛行、それに加えてオーディオサービスも無いということで、窓の外に見えるのは、翼のライト類だけというフライトです。しかし、石垣までは40分ほどのフライトですので、そこまで退屈することなく過ごすことができそうです(笑)

フライト中は暇でした

上記の理由で撮影するものがありません。やることがないので安全のしおりを両面撮影しました。

今までも737シリーズには何度も搭乗してはいたのですが、今回初めて気づいたことがありました。それは、海上着水した場合についてのことです。海上着水した際、L2、R2ドアは使用禁止、そして翼状の非常口から脱出した場合でもそのまま海に飛び込んだまま救助を待たざるを得ないということのようです。冬の北日本でこんな事態にもなれば凍死してしまいそうです…

それにしても窓の外に何も見えないフライトと言うのはなかなか退屈です。適当にキャビンショットを撮影していることからもそれをご理解いただけること思います。

リース導入機に装備されている座席は、2005年に737-700の導入に合わせて登場した「新・普通席」。一時期は国内線仕様の767-300、777-200の多数、737NGなど多くの飛行機で採用されていたため、見る機会も多かったのですが、現在は座席の更新に伴い、その数を減らしつつあります。

この便の客層についてですが、土曜日の最終便ということで、機内はそこまで混雑していませんでした。観光客よりも地元の方が多く搭乗している印象、観光地へ向かう便というよりかは、沖縄の離島へ向かうという雰囲気を感じました。まあ、実際沖縄の離島に向かっているのですが(笑)

短い区間ではありますが、25分はベルトサインが消えていました。そして離陸から30分経った20:10、ベルトサインが点灯し着陸態勢に入りました。

南ぬ島に初上陸です

2016/11/12 ANA1781便石垣空港着陸動画

20:23、石垣空港RWY04へ着陸しました。石垣島初上陸です。飛行時間は42分でした。着陸シーンは再び動画で撮影しました。

T4誘導路で滑走路をバケート、スポットへと向かいました。

2013年に現在の位置へと移設された石垣空港。旧空港は市街地のそばに位置していましたが、その場所では拡張が困難であったため、空港が移設されました。拡張が理由で空港を移設させる場合、大体移設先として選定されるのは、山間部か海上などです。石垣空港も、市街地から離れた場所に移設されたため、夜間、空港の周囲は真っ暗でした。

20:27、6番スポットへブロックイン。ブロックタイムは58分、定刻よりも3分の早着でした。乗客数が少なく、空港の混雑もさほどない土曜日の夜のフライトは、やはり心地が良いものです。それに加え、今回は離島路線の生活感溢れる様子を感じながらの移動となったため、ゆったりとした1時間を過ごすことができました。

いつまでも機内でゆったりしていたいところでしたが、それではご迷惑となってしまうので、他の方の流れに乗って降機しました。

制限エリアから到着ロビーへ出ました。私が訪れた空港の中で、最南端、最西端の記録を更新しました。南北だけでなく東西にも長い日本列島、その大きさを感じず様々移動することができるのが、飛行機の素晴らしさと言えるでしょうか…

今回搭乗したANA1781便が石垣空港の最終便。到着便を表示するモニターにも、我がANA1781便以外表示は出ていません。というわけで、この日石垣空港へナイトステイするのは、乗って来た737だけのはずなのですが、スポットにはRACのQ400も駐機していました。整備か何かで遅れていたのでしょうか…

ターミナルを少しだけ物色しました

普段は観光客などで混雑しているであろう石垣空港ですが、最終便到着後となると、かなり閑散としていました。写真も心置きなく撮ることができました。

そもそも石垣島への初上陸が、20:30着の最終便ということ自体、なかなかイレギュラーなことであるように思います(笑)

これ以上離発着がない空港にいてもやることがありません。この日は石垣市内中心部に宿泊することになっていましたので、バスで移動することにしました。

バス乗り場まで向かうまでに、この看板がありました。月刊エアラインやその他石垣島へ行った方のブログなどを見てこれはどこにあるのだろう…と思っていましたが、すぐに見つかりました(笑)

石垣空港の愛称は、「南ぬ島石垣空港」。「南ぬ島」と書いて「ぱいぬしま」と読むそうです。琉球言葉であるはずなのですが、パソコンやスマートフォンのキーボードで「ぱいぬしま」と打つと、「南ぬ島」と出てくることから、かなり知名度が高い言葉なのか…と思っているところです。

以上、南ぬ島へドルフィンで初上陸した時の搭乗記でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました