ANA1764便 石垣ー那覇線搭乗記 離島路線で繰り広げられる熱戦を肌で感じたフライト(2016年11月13日)

搭乗記2016

用事がないので帰ります

前日にBoeing 737-500に乗って、初めて石垣島への上陸を果たした私、前日の石垣空港到着時刻は20:30頃でしたが、翌11月13日の早朝より再び石垣空港へ繰り出しました。理由はもうお察しの通り、那覇空港へ帰るためです。

今回那覇空港へ帰る際に利用するのは、往路と同じANA。正直JTAの737-400に乗っても良かったのですが、今回は、「あの」飛行機が投入されていたので、ANAを再びチョイスすることになりました。

復路は737-700に搭乗です

「あの」飛行機となにも言っても、特別なことはありません。私の好みであるBoeing 737-700です。2016年11月当時、ANA自社運航便で1日7往復あった那覇ー石垣線のうち、1往復のみに投入されていた-700は、それだけで希少性が十分です。往復異なる飛行機に乗る方が、オタクとしては楽しみが増えますので、そのように今回はスケジューリングしました。

那覇空港からやってきたANA1761便。この折り返し便が、今回搭乗するANA1764便となります。

搭乗機は、Boeing 737-781(JA03AN)。機体番号が示すように、ANAの737-700の中では3番目に導入された機体、1号機と2号機は特別塗装の「GOLD JET」でデビューしたため、ANAの通常塗装でデビューした最初の737-700でもあります。導入は2006年2月ということで、搭乗時時点での機齢は約11年。737-700も、気づけば中間管理職からベテラン社員の域に達してきていますよね。

搭乗機の到着を見届けたところで、デッキを後にし、保安検査場へと向かいました。

保安検査場を通過し、アサインされた5番搭乗口へ向かいました。搭乗開始時刻は出発時刻の15分前、8:40に設定されています。

日曜の午前便ということで、空席が多いのだろうと予想していましたが、それとは裏腹にシートマップを見る限りでは、混雑の様を呈していました。それに倣って搭乗口付近も混雑しており、やや居心地がよろしくありませんでした。生活路線の側面も強い路線だけあり、曜日や時間帯関係なく利用者数はそれなりに多いのかもしれません。

7年ぶりに737-700の機内へ潜入です

予定されていた時間よりも早めに搭乗開始のアナウンスが入ったため、早速機内へと向かいました。

機内が混雑していると、ボーディングブリッジの通路も詰まってしまいますので、それを逆手に、その途中から写真を撮影したりしながら自席へと足を進めました。

8:37、アサインした19Kの座席にたどり着きました。2009年12月以来、7年ぶりとなる737-700への搭乗となりました。

前日搭乗した737-500同様、主翼の後方の座席をアサインしました。同じ737でも、737-500より737-700の主翼の方が大きく感じますよね。心なしか安心感もこちらの方が一段と増したように思いました。737-700を含む第3世代の737の主翼は、737-500を含む第2世代の737よりも物理的に大きいと言うこともありますが、主翼先端に取り付けられたブレンデッドウイングレットの有無も心理的なものに訴える要因となっているに違いありません。

定刻よりも早い出発をキメました

今回の出発時刻は再三お伝えの通り、8:55でした。枕詞「混雑するナローボディー機」には、「遅延しがち」という言葉が後ろにくっついてくるのが基本ですが、今回は、定刻8分前の8:47に早くもドアクローズ。それから2分後の8:49にプッシュバック開始となってしまいました。まさかまさかの6分早発でした(笑)

因みに私の隣2席(19H、19J)は共に満席。飛行時間が短いフライトではありますが、窮屈感を感じざるを得ませんでした。

言われてみれば搭乗開始も早かったこの1764便、何かに追われているのか??と思っていたのですが、その謎がタキシング中に解けました。

こちらが出発準備を整え、滑走路へ向かっている間に、JTAの石垣発那覇行き始発便、JTA600便がプッシュバックを終えている様子を確認できました。JTA600便も出発時刻は8:55。先に出発準備を整えた方が先に出発することができますので、この両者の間でどちらが先に出発できるか、現場では競っているに違いありません。「同時刻発、同路線の他社便」の存在が、定時(よりも早い)出発に一役買った結果となったわけですね。

企業間競争が存在していることは、各々がサービス向上に力を入れますので、利用者側にとってもメリットが多く存在します。

ライバルを横目に離陸します

無事に出発便競争に勝利した我が1764便、ライバルのJTA600便を横目に一足先に那覇空港へ向けて離陸すべく、石垣空港の滑走路へ進入しました。今回の離陸滑走路は、前日着陸したRWY04。島の北方向へ向けて離陸することになります。

滑走路の末端から滑走路を望むと、それが必ずしも平坦ではないことに気づかさせてくれます。石垣空港の場合は、滑走路の中央部が谷のようになっており、両端が山のようになっているようです。ここまで露骨にアップダウンがある滑走路は、国内でも珍しい方なのではないでしょうか。

8:56、離陸しました。

時刻表上では、8:55に飛行機がスポットから動き出す予定となっているはずですが、実際には、その1分後に離陸するというパワープレイを見せてくれました。定刻よりも早く出発するのは、乗客側としてはメリットの方が大きいですよね!

石垣空港を離陸した飛行機はすぐに右へ旋回。空港の北の海岸に広がるサンゴ礁と、たった今離陸してきた石垣空港の様子を見ながら、12時間ほど過ごした石垣島に別れを告げます。

丁度石垣空港の滑走路には、我々のすぐ後を付いていかんとするJTA600便、Boeing 737の姿も見えていますね。那覇空港到着の時点でどれだけ差を広げられているのか楽しみです

揺れの無い快適な巡航

石垣空港離陸後しばらくで雲につかまってしまったものの、その雲を抜けると再び上空には青空が広がりました。巡航中は揺れもなく、まさに快適そのものです。

ふと機内へ目を向けると、絶望的な混雑の形相を呈していたので、すぐに視線を窓の外に切り替えました。隣のお客さんは、早速テーブルを広げてお化粧をしていましたね。公衆の面前で化粧をしている人を、首都圏の列車内でなく、まさか離島路線の機内で目撃することになるとは思いませんでした…

離陸後6分でベルトサインが消え、その後4分で飛行機は宮古島の上空を通過しました。

丁度眼下には、宮古空港の姿も見えました。並行誘導路がない1本の滑走路とエプロンだけがある典型的な離島の空港ですが、石垣空港よりも早く、1989年1983年に2,000m滑走路が整備されており、石垣空港よりも一足先にBoeing 767が就航しています。(※2020年6月7日追記:滑走路延長は1983年、羽田線直行便の就航が1989年、767の就航は1992年 宮古空港ターミナルビル公式サイトより)

すぐに降下開始です

1分で宮古島上空を通過し、再び那覇空港までは洋上飛行が続きました。離陸後28分の9:24にベルトサインが再点灯、着陸態勢に入りました。

短い区間ながらもベルトサインは22分も消えていました。機内サービスを行うには十分な時間であったように思います。

この日の那覇空港は、前日同様北風運用でした。沖縄本島の南西から進入し、RWY36へ着陸するパターンです。

通常、本州から那覇空港へやって来る場合、RWY36に着陸する時は、右旋回を繰り返しながら滑走路へ進路を向けますが、今回は沖縄本島よりも西側からやってきていますので、左旋回をしながら空港へ近づいていきました。西から沖縄本島へ向かうのはこれが初めてでしたので、景色の見え方も新鮮でしたね。

あっという間に着陸です

9:34、那覇空港RWY36に着陸しました。飛行時間は38分でした。飛行時間が30分台で収まってしまうフライトの経験はあまり、というか殆どなかったはずですので、かなり早かった印象が今も強く残っています。

飛行機は、滑走路末端近くのE1誘導路まで転がってから滑走路をバケート、スポットへ向かって行き…と思っていると、突然A誘導路上で停止してしまいました。どうやら早く着陸しすぎたため、到着予定のスポットが空いていなかったようです。

この便の到着予定時刻は、9:50でしたが、那覇空港のE1誘導路から到着予定の31番スポットへは、どう頑張っても数分で着いてしまいます。もしスポットが空いていたならば、10分以上の早着もできたはずなのですが…(笑)

この待ち時間の間に、フィンガー方式を採用している那覇空港の国内線ターミナルが、グラウンドオペレーションを複雑にしていると感じたのは言うまでもありません。というわけで、誘導路上で暫く飛行機を眺めながら到着を待ちました。

ようやく到着しました

着陸から10分経った9:44、31番スポットへ到着しました。

ブロックタイムは55分でした。これでも定刻より6分の早着、短距離路線らしからぬ記録を樹立しました(笑)

最後に、ボーディングブリッジからお世話になったJA03ANの写真を撮影し、ターミナルへと向かいました。

今回担当されたCAさんは、今回が初めての737-700の乗務であったということで、降機の際に少しお話しをさせていただきました。やはり国内線では737-800が主流でしたので、中の人でも-700へ乗務する機会と言うのはあまりなかったのでしょうかね…かく言う私も、737-700への搭乗はこれが3回目、機数も少ないですし、なかなか乗る機会が少ないのが現状です。

約18時間ぶりに那覇空港の到着ロビーへと帰ってきました。石垣空港からの便は、我がANA1764便とJTA600便が仲良く並んで表示されています。ってあれ、、???

到着時刻がJTA600便に負けている!!

出発空港と到着空港が同じで、こちらの方が先に離陸したにもかかわらず、最後の最後、到着時刻でJTA600便に負けてしまっているではありませんか、しかも5分も水をあけられています…着陸後の待機時間が痛かったですね。ちょっと日ごろの行いが悪かったでしょうか(笑)

とりあえず、最後の最後にちゃんとオチがついて良かったです

最後に飛行経路のご紹介です。(Flightraderより)宮古島の上空を経由した以外は、東シナ海をひたすら北東方向に北上するという、単純明快なフライトでした。2016年当時は、まだ、石垣島周辺上空の航跡は表示されていなかったのも懐かしいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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