ウイングレットは正義!B6WLが来秋

秋田空港

機材繰りにも影響を及ぼす新型コロナウイルス

日本国内でも収束する気配のない新型コロナウイルス、先日秋田ー羽田線を往復で搭乗しましたが、乗客数が少なく、通常とはかなり異なる様子であったということに関しては、お伝えの通りです。

国際線だけではなく、国内線でも需要の減退が進み、通常であれば777や787などで運航されている路線、便も機材の小型化を余儀なくされています。特にANAの羽田―伊丹線では、時刻表上で1日15往復中9往復777が投入されているものが、1日2往復程までに縮小され、殆どの便が767やA321などに小型化されています。

1日5往復運航されているANAの羽田ー秋田線では、3月はA321×3、A320×1、737-800×1という布陣での運航が予定されており、スケジュール発表当初からやや物足りなさがありました。新型コロナウイルス関連では、A321で運航予定だった1往復が減便となっています。そのような中、3月24日のANA405/408便はど平日にも関わらずA321から767-300に機材が変更されていました。

その前日、ふとANAの運航状況を確認すると、3月24日の405便の機種欄には「763」の表示が出ていました。国内線仕様の767は「76P」と表示されますので、「763」は国際線仕様機、それに加えて、2019年の内に国際線仕様の767は、全機がウイングレットを装備したものに統一されましたので、自ずとその767がやってくるということになりました。国内線機材の小型化と、国際線の大幅減便という事情が事情だけに、あまり喜ばしい機材変更でもないのですが、せっかくですので見に行くことにしました。(秋田空港ではタイトルと真逆のことが発生している点にはノーコメントでお願いいたします)

強風の秋田空港で撮影会

2020/3/24 RJSK AKX DHC-8 Q402NG JA855A NH1833 to New Chitose

というわけでお天道様が味方してくれた3月24日、秋田空港へとやってきました。ドライブを兼ねて峠道を遠回りしてきたのですが、お目当ての405便よりは30分も早く着いてしまいました。

私が到着するとちょうど新千歳空港へ向けてQ400が離陸していきました。この日の秋田空港は、西側(日本海側)からの風が強く、晴れている割には寒かったのですが、その強風もあってかQ400はすぐに離陸していきました。滑走路へは末端のT-1誘導路ではなく一つ手前のT-2誘導路からline upし、お隣のT-3誘導路を通過する前に離陸していましたから、離陸滑走距離は700m弱です。

遠くからも目立つウイングレット

それから暫く、お目当てのANA405便が秋田空港へ近づいてきている様子がFlightrader24にも映し出されていました。

この風の強さですから、着陸滑走路はRWY28のはずですが、405便は一旦秋田空港の上空へまっすぐ向かい、その後左に旋回、日本海の方へと抜けていきました。

2020/3/24 RJSK ANA 767-381ER JA626A NH405 from Tokyo HND

風は強くとも空には遮るものがなかったため、秋田空港上空へ向かってきた405便の姿がばっちり見えました(笑)

遠くからでもわかりやすい見慣れた767の姿はしっかり認識することができました。それに加えて、主翼の先にはウイングレットが付いている様子もしっかり確認することができました。この時点で高度は6,125feet、メートル換算で約1,870m程です。

405便は反時計回りに旋回して、再び秋田空港上空を通過しました。旋回中に高度を下げて、今度は3,950feet(=1,200m)で通過していきました。先ほどよりもよりはっきりと見えたその機影、主翼の下に書かれた登録番号や日の丸も鮮明に見えました。

通常天候の良い時は、秋田空港の南にあるCHOKAポイントで左か右に旋回し、空港上空を通過することなく着陸するのですが、この日はRWY28側にやや暗い雲が鎮座していたため、ILSのグライドスロープにより高い高度で迎合できるアプローチが選択されたのでしょうか…(あまり詳しいことはよくわかりません…)

秋田空港の東側までぐるりと回り、405便は無事に着陸となりました。やってきたのは767-381ER(JA626A)、先日も羽田空港で国内線の応援に入っている姿を目撃しましたが、Flightrader24によると9機在籍している国際線仕様の767のうち、3月はこのJA626Aのみが国内線に投入されているようでした。今年に入るまでは、ウイングレット装備の767が秋田空港へやってきたという話は聞いた記憶がなかったのですが、今回の一連の機材繰りの都合で、何度か秋田空港にも飛来しているようでした。

大型のFWDカーゴドア、R1ドア下の「ETOPS」表記、ギアボックスに書かれた「6xx」の表記、767-300ERらしさが凝縮されている機首部分ですが、2002年から2009年に渡って導入された767-300ERが(ADOへの転籍、貨物機への改修を除き)全て国内線仕様へ転換された現在では、これらの要素は既に地方空港では当たり前の姿になっています。

注目すべきはやはりこちら。大きな大きなウイングレットです。なんといっても「ANA」のロゴがしっかり入れられているのが一層見栄えを良くしています。

787の納入遅れに伴う補償として導入された767-300ERの9機(JA619A~JA627A)のみに装備されているこのウイングレット、ANAの767としては勿論、国内航空会社としても初めてウイングレットが装備されたのがこれらの9機となります。ウイングレットは就航当初から装備されているものではありますが、取り付け作業は羽田空港の格納庫で行われました。納入のフェリーフライトでは、通常の767と同じく、ウイングレットがない状態で運航されました。これまで国内航空会社に導入されている飛行機の中で、ウイングレットを後付けしている飛行機は、ANAの747-400Dくらいであると思われるため、なかなか珍しい経歴の持ち主である1機です。

JALの767-300ERでも一部でウイングレットが装備されていますが、こちらも同様後付け。成田空港などではむしろウイングレットがない767の方が珍しい存在かもしれません。

2020/3/24 ANA 767-381ER JA626A NH408 to Tokyo HND

40分ほどのステイを経て、今度はANA408便として再び羽田空港へ出発していきました。聞き慣れたCF6サウンド、見慣れた767の姿、それに秋田空港では初めて見る767のウイングレット、同じ飛行機でもウイングレットの有無で印象がだいぶ変わってくるものですね。747も見る機会が多かった-400Dと、あまり見慣れていなかった-400では異なる雰囲気が感じられた記憶があります。

通常は、中国線やミャンマーのヤンゴン線などで活躍している767-300ERですので、間合い運用を除く国内線への登板は、この事態が収束するとまた減ってしまうとは思いますが、また是非秋田空港に姿を現してほしいです。

一段と新型コロナウイルスの感染が拡大しており、オタク活動にも影響が出ているのは残念なところですが、不用意に空港ターミナル内に立ち入らないなど、自衛(無症状で感染している場合もあるとのことですので、撒き散らさない)に努めたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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