ANA410便 秋田ー羽田線搭乗記 777のプレミアムクラスで令和初フライト!(2019年5月16日)

搭乗記2019

令和最初のフライトです

私が初めて飛行機に乗ったのは平成10年8月。秋田ー羽田線の777が私にとっての「平成最初」のフライトでした。

2019年5月1日より元号が新たに令和となり、令和最初のフライトはどうしようかとその数ヶ月前から考えていました。平成最初が777なら令和最初も777がいいだろうと吟味していると、ちょうど5月16日、秋田発のANA410便が777に機種変更されていることを確認しました。2019年に入ってからの秋田ー羽田線は、他機種から777への機種変更が少なかったため、令和最初の秋田発777初便への搭乗という称号も獲得することができるだろうと意気込んでいました

(搭乗日の前日に秋田空港に777がやってきたということには触れないでおきます)

777で行く、令和最初の空の旅のはじまりです。

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flight.No ANA410 ship Boeing 777-281ER registration JA708A seat 1K

STD 20:00 ATD 20:52 take off time 21:02 departure spot 3 take off RWY28

STA 21:10 ATA 21:57 landing time 21:53 arrival spot 58 landing RWY34R

空港アクセスは「徒歩!」

搭乗記とは言っても、空港へ向かうところから空の旅は始まっていると言っても過言ではありません。羽田空港であれば京急やモノレール、あるいは天空橋駅構内から。伊丹空港であれば大阪モノレールに乗車して空中浮遊する感覚に慣れるところから空の旅は始まります。

私は今回、仙台駅→(仙山線)→羽前千歳駅→(奥羽本線)→四ツ小屋駅→(徒歩)→イオンモール秋田→(バス)→国際教養大学→(徒歩)→秋田空港という超格安かつ超非効率な手段で秋田空港へと向かいました。これほどのことをしてまででも乗る価値があるのが秋田発の777運航便なのです。

写真は移動の最後、国際教養大学から秋田空港までの道中に撮影しました。秋田市河辺方面から秋田空港へ向かう手段は様々ですが、最もメジャーなのは県道61号自動車専用道路の「あきたびらいん(写真右側)」を経由するものだと思われます。道路事情がお世辞にも良いとは言えない秋田県の県道の中では数少ないその辺の高速道路に匹敵するフル規格の道路です

しかし、自動車専用道路を2本足の生き物が通ることはできません。その脇にある県道61号の旧道が移動のラストを飾ります。

こちらの旧道は「あきたエアポートライン」と呼ばれており、かつては有料道路でした。現在も一部道路幅が広くなっている箇所があり、料金所の名残を今に残しています。

国際教養大学から歩いて50分、秋田空港までやって来ました。途中からとは言え、徒歩で秋田空港にやって来てそのまま飛行機に乗るという超アウトサイダー的な行為をする人は秋田空港がこの場所に移転されてから100人、いや50人もいないと勝手に思っています(笑)

歩いている途中にANAからメールが入っていました。

どうやら使用機到着遅れのため50分遅延するそうです。もっと早くわかっていれば国際教養大学でもっと時間を潰せたと思うと残念ですが、こればかりは致し方ありません。秋田空港でまったり出発の時を待つことにしました。

主役は遅れて登場です

当初の到着予定時刻である19:15から遅れること約1時間、羽田空港からANA407便、Boeing 777-281ER(JA708A)がやって来ました。かなり早い段階から777の投入が決まっていたこの便は修学旅行に伴うタイプアップのようで、ボーディングブリッジからも学生服をまとった方々が多数降りて来る姿が見えました。

私は中高共に秋、冬の時期に修学旅行がありましたが、この時期に修学旅行をする学校もあるのですね。因みに私は修学旅行で秋田発着の777運航便に乗ったことがないため、心底羨ましい限りです。

当初の予定ではWi-Fiを搭載していない機材がアサインされていましたが、こちらのJA708AはバリバリWi-Fiが装備されている機材。Wi-Fiが搭載されていないJA706Aが羽田空港へ17:10に到着して以降稼働していなかったため、当初はこちらがアサインされる予定だったのでしょう。どちらにしろ搭乗経験のある機材であるため未搭乗機材への搭乗を果たすことができなかった点は変わりません。

デッキで同業者の方とお話しさせていただいたり、777をまじまじと眺めたりとまったり過ごしていましたが、保安検査を通過するのを忘れていました。2階へ戻って保安検査場を通過します。

この時間帯はJALの羽田行きと千歳行き、そしてこれから乗るANAの羽田行きが重なる時間帯ではありますが、我がANA410便がいい感じに遅れてくれたおかげで保安検査場は空いており、スムーズに通過することができました。保安検査を抜けると殆どの方は既に通過済みだったようで、出発ロビーの椅子に座りきれない人が立って待っている光景が広がっていました。

20:50に再設定された出発時刻を表示する搭乗口上のモニターが周りからの視線を浴びています。羽田空港への到着は22:00近くになってしまいますが、それでも秋田発の最終の新幹線よりは早く東京駅に到着することができます。

搭乗は20:30頃に始まりました。平日最終便らしく事前改札サービスで真っ先に通過する親子連れの姿はゼロ、代わりに優先搭乗で搭乗するANAの上級会員が2〜30名ほどいらっしゃいました

因みに最も最初に搭乗していったのは、優先搭乗の資格がないスーツの男性でした。お主何者じゃ?と思い顔を思い出すと、秋田県選出の国会議員に顔が似ているような気がしなくもない……

議員の特権として選挙区と東京を月2往復まで「タダ乗り」することができると言うものがあります。まさにそれだったのかと考えることもできますが、憶測の域を出ません。

最前方に陣取ります

機内に入り座席は1K、3000マイルの航空券と4アップグレードポイントを消化してプレミアムクラスに陣取りました。普通席が絶望的に混雑していたのでしかたのない処置です。アップグレードポイントの正しい使い方ってよくわからないですよね。去年は付与された20アップグレードポイントを全てお金に変えましたが、今年はアップグレードに使ってみようと思いました。(笑)

ANAの777は前方に21席のプレミアムクラスが設定されています。羽田ー伊丹線のような超が付くビジネス路線であれば平日を中心に基本的に満席となりますが、ビジネス需要が大きな秋田ー羽田線でもプレミアムクラスの需要はそこまで多くはありません。

777がアサインされると大体半分も埋まれば良い方なのですが、この日は予約上では残席3となっており、私が座席指定をした搭乗2日前の時点で既に12席が埋まっている状況でした。しかしながら珍しく窓側席は4席空いており、あまり見ないような座席の埋まり方をしていたのが印象的でした

こんなに埋まっているプレミアムクラスであれば著名人が乗っていてもおかしくはないだろうと思って期待していたのですが、私の知っている限りの著名人の姿はなく、ちょっとがっかりでした

4月にもプレミアムクラスに乗りましたが、ヘッドホンがまた変わっていたように思います。プレミアムクラスではイアホンも備え付けられているため搭乗口で取る必要もありません。
いざ装着するとかなりノイズキャンセリングが効いているような締め付け感ですwww

普通席では備え付けのヘッドホンが廃止となり、音質があまりよろしくないイアホンに変更となって1年以上が経過しますが、プレミアムクラスとの差が広がっていく一方のように感じます。まあ、飛行機なんて格差社会の縮図のようなもの、金を積めば積むだけ良いサービスを享受することができます。もっとも私は今回、ANAに1銭も払わず乗っていますが(笑)

20:52、機首を東に向けてプッシュバックとなりました。先行する羽田行き、JAL168便は西側のRWY10から離陸していきましたが、こちらはRWY28からの離陸となるようです。

気象庁のホームページによるとこの時間帯の秋田空港は南東〜東南東の風が吹いていたようで、向かい風で離陸するとなると先行するJAL168便に習ってRWY10から離陸するのがセオリー通りだったようです。

令和初離陸をキメました

21:02、RWY28から離陸となりました。秋田空港からの出発経路はUSYU ONE Departure、秋田空港離陸後900feet以上まで上昇して左に旋回、山形を目指していきますが、今回は離陸後しばらく滑走路方位で飛行したため大都会秋田の夜景が綺麗に見ることができました。

夜の景色でも大体どこに何が位置しているのかわかるのは地元ならではといったところ。写真左から下に向かって斜めに走っているのが雄物川で、それにかかる秋田大橋や秋田南大橋のライトも見えていますね。秋田市の人口は東北地方でも4番目に多い30万人、30万人が暮らす街の光としては明るい方なのか暗い方なのかは分かりませんが、これが日本海側最北端の大都会の夜景です

離陸から4分の21:06に早くもベルトサインが消灯しました。ベルトサインが消えると機内Wi-Fiのネット接続も可能になるようで、早速そちらに繋いでフライトレーダーとのにらめっこが始まります。

それと同時に機内サービスに関する自動のアナウンスが流れていたような気がしますが、廃止されたのでしょうか?その間はWi-Fiへ接続する画面に「機内アナウンス中」と表示されて操作することができなくなってしまうためちょっと鬱陶しかったのですがクレームでも入ったのでしょうかね。

ご飯の時間は足りません…

プレミアムクラスと言えばご飯が欠かせません。日頃目にすることも口にすることもないような食材を体験することができる貴重な機会です。それをタダで食べることができるというのですから食事をパスするなんて勿体なさすぎて私にはできません。

今回はどんな奇抜な食料に対峙することができるのか??と期待して待っていると見覚えのある物ばかりが目に入ります。これは先月羽田発のANA407便に乗った時に出てきたものと全く同じようです。

秋田発便は秋田市内某ホテルが作るミールが提供されるような気がしていたのですが、便によって変わるようです。恐らく羽田空港で作ってそのまま積んできたのでしょう。秋田で作るミールにはじゅんさいなど地元産品が入っていたりするのですが、じゅんさいのじの字もありませんでした

普段プレミアムクラスの区画の写真を撮るということは殆どしないというか、普通席の乗客がサービス中のプレミアムクラスの様子を撮影するというのはモラルに反する行為だと思うのでしていませんでしたが、今回はお金を払っていないながらもれっきとしたプレミアムクラスの乗客ですのでこの混雑っぷりをなんとか記録に残したいと後方から1枚撮影してみました。

写真の通りどの席にも頭、頭、頭と混雑していることがお分かりいただけるかと思います。中にはまだ小学生なのではないかと思われるお子様の姿もありました。私も初めて飛行機の上級クラスを経験したのが小学校3年の時でしたが、その時は色々とCAさんにご迷惑をおかけした記憶が鮮明に残っています。(当時は失礼しました)

時々「新幹線のグリーン車や飛行機の上級クラスにちびっこを乗せて良いか否か」ということが議論されることがありますが、私としては客観的に精神年齢が高いちびっこであれば良いと思います。逆に「成人を超えていても(以下自主規制)なお客様」は相応しくないように思います。

短距離路線でプレミアムクラスを利用することの欠点は、とにかく忙しいことです。

搭乗時の挨拶に始まり、新聞の有無を尋ねられ、飯を頬張り、スープを勧められ、飲み物のお代わりを勧められ、、これらに加えてヲタク活動として写真の撮影やら飛行概況のメモやらと業務を遂行していると気付いたら既に飛行機は羽田空港へ向けて降下を開始していました。私の父は「こんな短い路線でプレミアムなんて乗るなバーカ」とよく言っていますが、まさに正解だと思います。

因みに今回の巡行高度は24,000feet、飛行ルートは秋田空港→福島上空(RUBIS)→Y10→羽田空港という流れでした。羽田空港降下までは殆ど揺れもなく味噌汁を飲むのにも苦戦しませんでしたが、筑波上空付近からコトコトと揺れが入りました。お食事タイムじゃなくて良かったです(笑)

何度見ても良い!関東の夜景

21:39にベルトサインが点灯し着陸態勢に入りました。東北や北海道から羽田空港へ向かう際には、南下するにつれて街の灯りが輝いてきて、北日本と関東南部の人口の差というものを嫌という程感じさせられます。

突然ですが、工場夜景って良いですよね

街の灯りはオレンジ系の色ですが、工場の灯りはグリーン系で、そこが工場地帯であることが分かります。

機内から見ることのできる工場夜景は主要都市であれば羽田空港発着便からの京葉工業地域、中部空港発着便からの中京工業地帯、北九州空港や福岡空港発着便からの北九州工業地域などが挙げられますが、どれも地上から見るのとはまた違った美しさがあります(笑)

21:48、千葉県木更津上空から東京湾上空へと入っていきました。

北のほうに目を向けると後続の新千歳発ADO36便のものと思われるライトが見えていました。北海道と東京を結ぶ大動脈の新千歳ー羽田線はANA、JAL、ADO、SKYの4社が就航しており、ラッシュ時間帯では1時間あたり5、6便が運航される程です。因みに我がANA410便の1機前を飛んでいたのも新千歳発のANA82便。22時近くになってもその運航頻度の高さが伺えます。

千葉県も房総半島の南側はゴルフ場やら太陽光パネルやらがひしめき合っているため、夜間は何も見えません。海岸線に沿って明るく光り輝く沿岸部との差がえげつないです(笑)

夜の東京へやってきました

着陸は21:53。飛行時間は51分でした。RWY34Rへ着陸後、C8-E8-E-E7誘導路を経由して58番スポットへは21:57に到着しました。秋田発便だと羽田空港の到着スポットも端の方へと回されてしまう傾向が強いというのは否定しませんが、777や767と言った機体であれば堂々ターミナル中央へ入れてくれます。

最後に少しだけ機内の撮影をさせていただきました。
ANAの777(機種コード:772)は前述の通り前方に2-3-2のプレミアムクラスが3列、21席並びます。普段は搭乗時、降機時に素通りしてしまうプレミアムクラスの区画ですが、こうしてまじまじと眺めてみると軽く威圧感さえ覚えますね

現在殆どの機材に採用されているこのプレミアムクラスの座席は2012年から導入されたもの。既にA321シリーズやB737-800の一部機材で最新モデルのシートが導入されており、このシートは1世代前のものになるのですが、それでもそこまで古めかしさはなく、寧ろスタイリッシュでモダンなデザインであることからまだ新しささえ感じるところです。


写真を撮り終えて機内を後にしようとすると、CAさんから「お仕事でよく乗られてるんですか?」と尋ねられました。恐らく乗客名簿にマイレージのステータス保有者ということが反映されており、かつ平日最終便にプレミアムクラスに乗るくらいですから、自ずと社会人と捉えられてしまったのかもしれません。しかし、私はまだ学生の身分。「学生ですw」と答えておきました。この受け答えが非常に楽しいんです(伝われ)

さて、今回到着した58番スポットのボーディングブリッジですが、段差があまりありませんでした。近年はバリアフリーの観点から段差のないボーディングブリッジの導入、改修が進められており、ここもその改修が終えられたのでしょう。

羽田空港の国際線ターミナルや伊丹空港の改装された部分のボーディングブリッジなども段差がないものが採用されています。

今回は預けた荷物もなかったため、すぐに到着ロビーへと出ました。到着便の案内板には21時台後半から22時台にかけての到着便が並ぶ中、ポツリと定刻21:10到着予定のANA410便が表示されているのはなかなかシュールです

朝仙台駅を出発してから約12時間かけてようやく東京の地へと降り立ったわけですが、仙台から東京まで普通列車のみで移動しても7時間ほどしかかかりません。現代となっては仙台ー東京間を半日もかけて移動する方が逆に難しいのかもしれません。

トクたびマイルで発券しました

ANAは2019年度から「トクたびマイル」なるキャンペーンを実施しています。

通常羽田ー秋田線を特典航空券で発券する場合、閑散期5,000マイル、通常期6,000マイル、繁忙期7,500マイル(それぞれ片道あたり)が必要になります。5月は通常期ですので本来であれば6,000マイル必要なところ、このキャンペーンにより今回は「3000マイルの支出」で飛行機に乗ることができました

このトクたびマイルですが、全ての期間、全ての路線で適用されるわけではなく、1週間おきにキャンペーンが実施され、かつその都度対象となる路線が20路線ほど選抜されるものとなっています。

今回はたまたま羽田ー秋田線が対象となっていたところに滑り込んだ、というのが正しいのですが、同じ期間では他にも大阪ー那覇、羽田ー福岡(4,500マイル)、羽田ー那覇(6,000マイル)なども設定されており、特に首都圏や関西圏に住んでいる方にとってはかなり利用しやすいのではないかと思われます。特典航空券もルールが改訂となり前日まで予約することが可能となったため、マイルが余っていて飛行機に乗りたいなーと思う方にはおススメです。因みにキャンペーン実施期間や対象路線はANAのホームページで確認することができます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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