「福岡乗り継ぎ」の那覇ー名古屋線が安かった
皆さんは、那覇空港から中部国際空港まで移動する際、どのような移動手段を用いますか?
直行便という選択肢はもちろんのこと、羽田経由、成田経由、石垣経由、新千歳経由などなど…更に、意識高い系航空オタクの方であれば、仁川経由や台北経由と言う常人には理解されがたいルーティングで移動されるという方もいらっしゃるように思います。
今回那覇空港から中部国際空港まで移動することになった私が選んだのは、無難な福岡経由でした。1か月前までに購入できる「乗継旅割(現:ANAスーパーバリュートランジット)」で、2区間合わせて¥13,310という驚異的な値段で発売されていたのが、発券を後押ししてくれました。
この値段であれば、多少時間がかかろうとも、福岡経由での移動が十分検討の対象に入ると思われます。それに加え、2回飛行機に乗ることができるだけでなく、今回は2区間共に、普段そこまで搭乗頻度が高くないBoeing 737-500へ乗ることができるということで、むしろ福岡経由にはメリットしかないと言ったところですね。
那覇空港の乗り継ぎはラクチンです
今回は、羽田空港から那覇空港へやってきた後、時刻表上で45分の乗り継ぎ時間をもって、福岡行きの飛行機へと乗り継ぐスケジュールを組んでいました。
羽田空港からは、ANA475便で到着しました。時刻表上の到着時刻は17:15、実際の到着時刻は、3分遅れの17:18でした。到着スポットは32番スポットでした。
飛行機を降りて、殆どのお客さんが到着ロビー方面へと足を伸ばす中、私はそれとは反対側にある、続いて搭乗する福岡行き、ANA1082便が出発する34番搭乗口の方向へと向かいました。32番搭乗口から34番搭乗口までは、距離にして数十メートル。1分もかからずに乗り継ぎ成功です。これが単なる地方空港ではなく、国内でも有数の主要空港で実現するわけですから、那覇空港で同系列のエアラインへ乗り継ぐ場合の利便性の良さはピカイチです。
34番ゲートの出発便案内には、我がANA1082便の表示が出ているのですが、その隣には、黄色地に黒文字で「名古屋」の文字が見えています。実は、475便で那覇空港へ到着後、ANAの那覇ー名古屋線の最終便である、ANA308便へも乗り継ぐことができたのです。
308便で名古屋へ向かうと、福岡経由と比較し、所要時間では1時間以上の差がありますが、運賃は福岡経由よりも割高となってしまいます。福岡経由にすることで飛行機に2回乗れ、更に安いとなると直行便を選択する航空オタクはいないのではないか…と思う程です。
因みに名古屋行き直行のANA308便、この日の機材はBoeing 767-381ER(JA8971)でした。散々乗ったことがある機体でしたので、その点も今回チョイスしなくて正解だった気がします。
一度保安検査を出ました
搭乗口同士が近いため、乗り継ぎをすんなり行うことができるのはメリットですが、体の移動だけで乗り継ぎは完結しません。
この時私は、那覇空港までのチェックインしか行っていなかったため、那覇空港から先のチェックインはまだでした。丁度34番搭乗口の地上係員さんがいらっしゃったため、中部国際空港までのチェックインを行っていただきましたが、その辺にある自動機でも行うことはできます。
チェックインが無事に完了したため、あとは搭乗口で出発を待つだけなのですが、いかんせんここまでで那覇空港到着からまだ5分程の出来事なのです。出発までまだ30分以上の時間があるため、外の空気を吸いに一旦制限エリアを出て、空気を吸い、再び制限エリア内へ戻ることにしました。
搭乗します
再び制限エリアへ入り、34番搭乗口までやってきました。那覇空港のフィンガーの中では、先端部に位置している34番搭乗口、あいにく搭乗機の写真を綺麗に撮影することができませんでした。証拠程度に1枚撮ってみましたが、見栄えはよくありませんね。なお、搭乗機はBoeing 737-54K(JA306K)でした。初めて搭乗する機体です。
17:53、搭乗となりました。今回、座席は中央部の9Fをアサイン。この1列後ろは非常口座席の10Fとなります。そのため、シートマップでも、9列目はリクライニング不可シートとの表示が出ています。
ANAの飛行機の場合、プレミアムクラスの設定がない飛行機に関しては、座席番号のアルファベットが左窓側席からA、B、C…と順番通りに付けられるのが基本となっています。同じ737でもプレミアムクラスの設定がある737-700、-800では、通路の左側がABC、右側がHJKとなっています。
圧倒的時間厳守で離陸です
この日のANA1082便は、やや混雑していました。ナローボディーに混雑が重なると「搭乗に時間がかかる法則」が発動しますが、なんと今回は定刻6分前にドアクローズ、定刻1分前にプッシュバックとなりました。
いそいそとE6S誘導路までやってきた我がJA306K、インターセクションで離陸となりました。後方に見えているのは、中部空港行のANA308便。定刻ではこちらよりも5分早い設定となっている18:00です。離陸の時点で勝ってしまいました(笑)
18:12、RWY36から離陸となりました。737-500らしいパワフルな離陸で上昇していきます。
エンジンの脇からヴェイパーが発生しているのがいかにもヴェイパーマスター()の737-500ですよねえ
那覇市内をはじめ、沖縄本島の景色を見ながら上昇を続けます。
今回ばかりは沖縄へ来たという実感がほとんどなく、いや、強いて言うなら私の沖縄のイメージ=那覇空港のあの雰囲気なので、逆に一般の方よりも沖縄を感じることができたのかもしれませんが、それでも滞在時間は1時間もありませんでした。住宅などが密集している沖縄本島西部、横浜市の住宅街が彷彿とさせられます。
搭乗機「JA306K」について
ここで今回の搭乗機についてご紹介。今回は冒頭でもお伝えしているよう、初搭乗のBoeing 737-54K(JA306K)です。1999年5月の導入、搭乗日時点での機齢は18年となります。
機種名ダッシュナンバーの下2桁、そして機体番号からも分かるように、ANK生え抜きの機体です。ANA Wingsの737-500は、一部の機体がエアドゥに一時リースされていましたが、このJA306Kはリースされることなく、ここまで一貫してトリトンブルーの塗装で活躍を続けています。
エンジン音と景色が心地よいフライト
離陸後、ひたすら北上を進める737-500の機内からは、夕陽に照らされた空と雲が目に入るようになりました。空の基本色である青と白に、オレンジのコントラストが入るだけでなんだか黄昏たくなりますよね。まあ機内で黄昏ていたわけですが(笑)
この景色に、CFM56-3C1エンジンのパワフルなサウンドがマッチするわけですから、いかにも「飛んでいる」という感覚になりました。クラシック機の良さを久々と感じる巡航でした。
まだまだ暑い9月ではありますが、日の入りの時間は早くなってきています。9月20日の日の入りは、那覇市で18:28、福岡市では18:17となっています。フライト中盤に差し掛かる前に、空が暗くなってきてしまいました。
まだかろうじて空が完全に暗くならないうちに、機窓へ幻想的な光景が広がったので撮影、これ以降はエンジン音とオーディオだけを楽しむという聴覚勝負で福岡空港を目指していきました。
「空の日タグ」が配布されました
搭乗日であった9月20日は「空の日」となっています。毎年この時期に合わせて、空港でもイベントを開催することがあり、我が秋田空港でも毎年「空の日祭り」を実施、家族連れで賑わっています。
2017年からANAでは、空の日に合わせ、9月20日に運航する便で、「空の日タグ」なるものを配布するようになりました。ANAロゴとInspiration of JAPAN のタグライン、そして下には雲があしらわれるという素敵なプレゼントをいただきました。
夜の福岡空港へやってきました
のんびりとした737-500でのフライトもいよいよ終盤、19:22にベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。この日の九州北部はやや雲に覆われており、進入中も時々雲につかまり揺れながらの降下となりました。それでも気象条件が悪い空港で数々の試練を乗り越えてきた737-500、その辺の雲など大したことない、と言わんばかりに滑走路へと向かっていきました。暫く動画で撮影していましたが、えも言われぬ安心感さえ感じました。
福岡空港への着陸はRWY16。着陸時刻は19:34、飛行時間は1時間26分でした。降下しながら雲を抜けると、大都会福岡の夜景を一望でき、少しの間でしたが、福岡成分を補給することができました。この後もう1レグついてくるため、今回は空港から出ることができないのです…
19:39、6番スポットに到着しました。定刻よりも6分の早着で、ブロックタイムは1時間35分でした。この後、再び乗り継ぎで中部国際空港まで向かうことになっており、福岡空港での乗り継ぎは、時刻表上で45分設定されていました。そのインターバルがあれば、一旦制限エリアから出ることもできるなぁ…と目論んでしたのですが、降機の際に「名古屋行き450便へお乗り継ぎの~」と呼び出しを食らってしまったので、それは叶いませんでした。
50分の乗り継ぎであった那覇空港では、呼び出しがかかりませんでしたが、5分短いだけの福岡空港で呼び出しがかかるとは、ちょっと予想外の展開でしたね。まあ、当時絶賛工事中だった福岡空港、不用意にウロウロすると、迷子になって乗り遅れてしまった可能性も否定はできません(笑)
次回へ続きます。最後までお読みいただきありがとうございました。
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