帰省はやっぱりヒコーキでしょ
2019年もあと数日で終了という12月25日、2019年の大学の授業も全て終了し、大学がある仙台から秋田へと戻る日がやってきました。仙台から秋田への移動は新幹線や高速バスが一般的ですが、なかなか大荷物を持っての移動には適切ではありません。そんな時は飛行機での移動が一番です。荷物はさっさとカウンターで預け、快適に移動することができます。
というわけで、今回も毎度恒例、羽田空港経由で秋田まで向かうことになりました。もっとも、仙台から東京までは新幹線で移動しているということも付け加えておきます()
平日朝の羽田空港は大混雑
今回は、20:15発のANA409便を予約していました。409便の秋田空港到着時刻は21:20ですが、「夜は空港まで迎えに行かないぞ」と軽く脅迫されてしまったため、日中の便で帰ることにしました。当日空席があれば前便への変更ができる運賃でしたので、翌26日は、朝から羽田空港へとやってきました。
宿泊していた横浜から羽田空港へは、電車での移動が一般的ですが、朝の通勤ラッシュ時に大荷物を持っての電車移動は難があると考え、バスで羽田空港までやってきました。そのバスも補助席まで使用するという混雑っぷりで、結局どっちもどっちだったのではないか…という印象です。
この日の羽田空港は、既に帰省を始めんとする帰省客やらビジネスマンやらで混雑しており、またしてもプレミアムチェックインには外まで行列ができていました。航空券の変更は、自動機ではできないようでしたので、有人カウンターへ出向く必要があったのですが、一番端の40番カウンターが最も行列が少なく、待ち時間も10分ほどで手続きしてくださいました。この後最も早く出発する9:55発のANA403便に窓側席で空きがあるということでしたので便変更達成、すぐに保安検査場へと向かいました。
優先保安検査場も大混雑していたのですが、「プレミアム会員のお客様で、手荷物のお預けが無いお客様はこちら(一般の保安検査場の脇)からご案内しま~す」と声がかかったため、すかさず普段は通らない場所を通過し保安検査場を通過しました。
その後は、出発までまだ時間があったため、しばしラウンジで一休みすることにしました。大混雑のカウンター、保安検査場とは裏腹に、こちらはかなり空いており、久々にラウンジの価値を感じました。朝の時間帯の新聞はまだ新しく、触り心地も良かったです←
暫くラウンジでまったりしていたのですが、この日の朝、ニュースで「天皇皇后両陛下が、特別機で仙台へと向かわれます」と伝えられていたのを思い出しました。国内への移動は大抵ANAかJALの737が使用されますが、国旗が掲揚されている姿はあまり見たことがありません。”どんなもんだべ”というわけで、ラウンジを出て52番ゲートの付近へとやってきました。そのまさに私がやってきた瞬間、このブラインドが上まで到達しました。なんというタイミングの悪さでしょう…
以前、この場所で安倍総理を乗せた政府専用機を撮影していた際にはこのようなことはなかったのですが、天皇皇后両陛下となると警備体制も一層強固なものが整えられるのでしょう。至極真っ当な対応です。
こんなところにPepper君
そこから今度は搭乗口へと逆戻りしました。途中のサテライト行きのバス乗り場へ向かう通路には、Pepper君が鎮座しており、様々案内をされていました。丁度9:45発の高松行き533便の出発が近づいていたということで、黒い服に身を包まれていた方々をやや急かしていました(笑)
「AIに奪われていく仕事が今後徐々に増えていく」とよく耳にしますが、このような仕事も従来は地上係員の方が行っていましたので、まさに人からAIへ移された仕事の1つと言えますね。もっとも、猛ダッシュで「秋田行き403便ご利用の金正恩様~~」と探し回るのは、現状Pepper君では厳しいと思われるため、適材適所でPepper君には頑張っていただきたいものです。
久しぶりの秋田線バスゲート
そしてやってきたのは507番ゲート。こちらは従来からあるバスゲートです。こちらでバス乗車まで暫く待つことになりました。羽田ー秋田線でバスゲートに当たるのは約1年ぶりとなりました。
この日の秋田空港は、どうやら視界が悪いようで、この便も所謂条件付き運航となっていました。ただ、冬の条件付き運航なんてものは風物詩のようなものですし、どうせ飛んでちゃんと降りるだろうとタカをくくっていました。しかしながら、フライトレーダーで秋田空港の状況を確認すると、秋田空港へは8:20着のJAL161便をはじめ、4機ほどの飛行機が9:30を過ぎても上空待機している様子が映し出されていました。この時点での秋田空港の視程は200mと予報には出ています。
降りられねーじゃん、これ…
それでも、この便が秋田空港へ到着するのはお昼も近い11:00。さすがにその頃までは視界も回復するだろう、と考えバスの乗車開始のアナウンスを待ちました。
さて、日本テレビ系で大みそかに放送される某お笑いなのに笑ってはいけない番組さながら、バスに揺られて飛行機へと向かいます。バスの運転席付近のモニターに、アサインされているスポットと機材が書いてあり「84番スポットに駐機中のJA58AN」まで連行されるようです。飛行機は小松空港から始発の752便でやってきた機体のようで、前日までの運用スケジュール通りの運用パターンが組まれているようでした。
84番スポットは、第2ターミナルにお尻を向けるように飛行機が駐機するスポットですので、ターミナルの南側、68番ゲートの真下を通り、E誘導路に並走してスポットまで向かいます。途中、誘導路で飛行機と干渉しないように一旦停止、丁度出発していく767の真横に止まりました。こうした写真を撮影することができるのも、バスゲートがアサインされた際の副産物ですね。
そして飛行機へとやってきました。バスから降りるとその1/10くらいの人はスマートフォンを片手に写真を撮っています。私もそれに倣って何枚か撮影しました。ジェット機の中では、比較的小型の部類に入る737ですが、地上から見るとそれなりに大きく感じられるのが不思議なものです。
ANAの738の中では異端な普通席最後列
タラップを上がり、通路をどんどん進み、自席へとやってきました。今回の座席は普通席最後尾の31Kです。窓側の座席は、この座席が唯一の空きだったようです。なんとか滑り込みましたね。
言うまでもなく、737の普通席は基本的に3-3の6アブレストですが、ANAの737-800の31列目は2人掛けの席になっています。座席番号のアルファベットが示すように、窓側席ではあるのですが、窓との間には若干スペースがあります。
ANAの737-800は2008年から導入され、当初は2クラス167席仕様で就航しました。(プレミアムクラス8席、普通席159席)しかし、2013年から166席仕様のコンフィグレーションが誕生し、最終的には全ての機体が166席仕様に統一されました。167席仕様時代のシートマップを確認すると、この31列目の席も3人掛けとなっていたため、この1席分が減らされたことになります。ただ、明らかに現在の座席の位置だと3人掛けの席を用意する余裕はないため、席の固定する位置が166席仕様と167席仕様では異なるのかもしれません。
席からの眺めはこのような具合。やや窓との距離がありますが、それでも腕を伸ばせば写真の撮影も容易ですので、他の窓側席と何らそん色はありません。
現在の旅客機には不可欠なUSBも完備
座席に着くと、テーブルの脇にこのような図が掲示されていました。どうやらUSBポートが座席の下に設置されているようです。
まだ隣の席の方がいらしていなかったので、覗き込んで撮ってみました。
あったあった、ありました。
座席の下に位置しているため、やや差し込みにくさがあるのは否めませんが、電源とWi-Fiが命のこのご時世、あるに越したことはありません。ANAでは、順次国内線機材のハード面でのサービス向上を目指し、777-200と787-8の内装の一新や767-300ER、737-800へのUSB電源装備を進めているようです。さすがに777-200の新仕様機を「722」と区別するように、電源装備済みの機材用に新たな機種コードを設定することは難しいですが、今後電源装備済みの機材がどんどん増えていきそうです。
因みに、USB電源の脇にあるのは救命胴衣。なかなか座席の下を覗き込むこともないため、普段は目に入りませんが、何かあった際にはここから取り出しましょう。また、737に乗っているときに着水した場合、最後方の非常口は使用できないことになっているため、後方席の方はひたすら翼の上の小さな非常口を目指しましょう。
バスゲートらしくやや遅れての出発
バスゲートがアサインされると、バスが複数台にわたって乗客をターミナルから飛行機へと運びます。ターミナルから直接搭乗するのとは異なり、様々制約があるため、特に満席近い便ですと遅れがちになってしまいます。
今回は、定刻よりも7分遅れの10:02にドアクローズ。10:07にプッシュバックとなりました。丁度64番スポットには777が駐機中。ただでさえ大きく見える777ですが、車高が低い737からは見上げるような形で見ることになるため、一層大きく感じられます。
離陸は10:16、離陸滑走路はRWY34Rでした。進行方向右側の席かつ34Rからの離陸となると羽田空港からの離陸時の写真はあまり撮るモノがありません。取り敢えず搭乗の証にJA58ANと辛うじて読み取ることができるように写真を撮りました。
JA58ANは、機体番号が示すようにANAグループとして8番目に導入された737-800です。その導入は2010年の1月、搭乗時点での機齢は9年ということになります。上述の通りANAの737-800は2008年からの就航ですので、その中ではもう古株の部類に入ります。就航当初は167席仕様で就航したこのJA58ANですが、この後投入されたJA59AN以降、737-800は全席普通席の176席仕様でデビューしています。(プレミアムクラスの座席を納入している小糸製作所がやらかしてしまったようです)その後2013年導入のJA73ANまで、2クラスでデビューした737-800が導入されなかったため、初期のプレミアムクラスの座席を装備した737-800としては最後に導入された機体となります。勿論現在は、2012年より新たにデビューしたプレミアムクラスの座席を搭載しています。
ところどころ揺れながら一路秋田へ
羽田空港離陸後はあまり揺れることもなく、上昇を続けていきました。
どんよりとした雲が日差しを遮ってくれるおかげで、眩しさとは無縁ですが、どうも写真を撮る気にもあまりなりません。視界が悪い秋田とは裏腹に、東京湾上空からは千葉の九十九里浜の方面まで見渡すことができる視界の良さです。やはり冬場は関東地方をはじめとする太平洋側に限りますね。
それから暫くすると、進行方向右側には利根川とその北には霞ケ浦が見えてきました。羽田空港離陸後から揺れのないフライトが続いていたのですが、この付近を通過する付近はガタガタ揺れました。フライトレーダーを見てみると、丁度雨雲のようなレーダーが反映されている付近だったようで、意外とフライトレーダーも当たるんだな、と感想を記しておきます。
インターネットへの接続は、ベルトサイン消灯前からできたのですが、ベルトサインはこの空域を通過した後、10:29でした。それと同時に巡航も開始、今回の巡航高度は29,000feetでした。
巡航中は、ひたすら雲の上の飛行となりました。厳密には所々雲の切れ間から景色を見ることもできたのですが、撮れ高が低そうだったため目で眺めるだけにとどまりました。
今回隣にいらしたのは2歳になるというお子様を連れた方でした。尋ねるところによると、どうも飛行機がお好きなようで、終始大泣きすることもなく、飛行機を楽しんでおられるようでした。将来有望な小さなヒコーキ屋さんです。私がそのくらいの年齢で飛行機に乗っていた時は、エンジン音のうるささに泣きながら乗っていた、と家族から聞いています。
10:38にはキャプテンアナウンスが入りました。まだ秋田空港上空は、天候が回復してはいるものの、着陸可能な視程は確保できていないこと、問題なく着陸できた場合は11:10到着予定、天候は曇りで0度と伝えられました。因みに、離陸後Wi-Fiにつないですぐに秋田空港の状況を確認したところ、9時頃の時点で上空待機していた飛行機は全て力尽きてしまったようで、引き返し、ダイバートが決定していました。10:26時点での秋田空港の視程は400mで、出発前よりは回復しているものの、ILSが付いている秋田空港のRWY28へ着陸するためには、まだ視程が足りていないようでした。
強めに揺れながら降下
着陸可能か否かはさておいて、10:40に飛行機は秋田空港へ向けて降下が始まりました。鳥海山の南東、14,000feet付近を通過中に再びやや強めに揺れました。まだベルトサインはついていなかったのですが、一気にガタガタ来ましたね。とは言ってもここは冬のよく揺れる雪雲にも百戦錬磨の737、このような揺れもものともせず高度を下げていきます。
「ご当地プレーン」の顔も持つ搭乗機
と、そのような状況下で隣の方が席を外されていたので、このリーフレットを撮影しました。今回搭乗のJA58AN、ANAの737の中では唯一の「ご当地プレーン」として富山市を紹介しながら活躍しています。ご当地プレーンへの搭乗は、に先日のJA710Aに続いて2回連続となりました。機体最後尾のドアに小さくひまわりの花と「TOYAMA」と書かれているだけなのですが、座席ポケットにはこのようなリーフレットが入っています。
富山と言えば、薬にチューリップ、地理をかじったことがある方は砺波平野の散村なんかを思い浮かべることができるように思いますが、富山「市」に限ってみると、これまた初めて知るような情報をたくさん仕入れることができました。富山と言えばチューリップなのにどうしてひまわりなんだろうか、と兼ねてから疑問に思っていたのですが、富山市の市の花なんだそうです。
10:53、ベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。気づけば主翼の上のスポイラーも展開しており、なんだかんだで秋田空港へ着陸できそうなのか、上空待機することなく降下を続けていきました。10:55には、CHOKAポイントを通過し、北北東へと進路をとりました。奥羽山脈側はご覧の通り何も見えませんが、手前側は下界を望むことができ、一発で着陸することに一縷の望みが出てきました。
いざ、1トライ目
11:00、KENDIポイントで大きく左に旋回しました。遠くには森吉山、手前には雲。下界を見ることはできません。ただ、条件付き運航となっていない場合でも、この付近から下界をみることができない場合もよくあります。ここは気にせず、一先ず秋田空港をまっすぐ目指します。
そこから数分、大仙市協和上空に達しました。この付近では高度1,700feetほどだったようです。一応下界は部分的には見えていますが、これから向かわんとする写真左側はやはり白いものが立ち込めています。秋田空港は、俗に言う「山の空港」ですので、標高がそこそこ高く、このような盆地で霧が晴れていても、空港周辺は霧が残ったままというケースが良くあります。このタイミングでは、平地でもこの状況ですので、着陸はやや厳しそう…
それでも一応決心高度まで粘るのか、雲の中に突っ込んでいきました。ドラマ「Good Luck!」第6話もパターンか、ドラマ「ミス・パイロット」最終話のパターンか、こちらも窓に目が釘付けです。
んああああああ
11:00、エンジンの音が突如として大きくなりました。その後機体が上昇する感覚、ゴーアラウンドです。
みっ!見えた!!アプローチライト、インサイト!とはならなかったようです。(この界隈の方なら、この部分のセリフは完コピできる方がゴロゴロいそうですw)
というわけで、人生初のゴーアラウンドは、この視界不良の秋田空港で経験することになりました。初めてとは言っても、着陸体勢から一気に上昇するというその感覚も一瞬のうち、あとは離陸時のプロシージージャーをコックピット内でも行っているだけでしょうから、大して変わりません。
秋田空港の滑走路は10/28の方向に設置されており、その西側は日本海に近づきます。基本的に霧は海側から晴れますので、西進するにしたがって再び下界が見え始めました。すぐ下に見えている野球場は、秋田空港のすぐ北にある秋田県立中央公園の野球場ですので、暫く上空で待機すればすぐに視程も回復しそうだ、そのような予感がしました。
低高度で大都会秋田を遊覧飛行
秋田空港のRWY28で着陸復行となった機体は、一旦400feetまで上昇し、その後大きく右に旋回、秋田市西部上空を通過して、秋田空港のすぐ西にある雄和VORを起点に上空待機するようチャートに記載があります。(上空待機する地点は他にも設定があります)
フライトレーダーによると、飛行機は一旦400feetまで上昇したものの、すぐに待機高度までの上昇の指示が出たようで、さらに大きな上昇率で高度を稼ぎつつ右旋回、秋田市上空までやってくるとすっかり霧はなく、我らが大都会秋田をじっくりと見ることができました。
いやぁ、ゴーアラウンドそのものもなかなか良かったのですが、こうして普段飛ばない高度、位置から秋田市を眺めるのもこれまたいいものです。写真中央に見えているのは、一級河川の雄物川、写真右側手前の栄えている地域が、かの有名な新屋地区、左側が茨島地区、御野場地区とまあ地元の方にしか伝わらない地名紹介はこのくらいにとどめておきます。秋田市の中心部は、写真のさらに左側にあるため、進行方向左側からはよく見えたのではないでしょうか。
年の瀬が迫る12月26日の秋田市ですが、ご覧の通り雪はまったくありません。今年は暖冬だったようで、その影響もありますが、1日積もっても平野部ではすぐに溶けてしまうのが東北地方日本海側の積雪事情です。因みに、この日から12月30日まで雪が積もることはありませんでした。
一旦大きく秋田市中心部寄りへ旋回しましたが、上空待機する場所はそれよりも南側です。今度はこうしてやや全体的に秋田市を俯瞰することができました。
地元民ですので、どこに何があるのかはパッと見ただけでわかるのですが、「秋田平野」の名の通り、基本的に街はどこまでも広げ放題です。と、人口が増加していた頃はそれでよかったのですが、秋田市の人口は2005年の市町村合併以降減少の一途を辿っており、それじゃダメじゃん、と今度は街を小さくしようと頑張っています。しかし、一旦拡散してしまったものを収縮するのも難しく、「コンパクトシティー」を目指してはいるものの、実際のところは拡散しっぱなしというのが現状です。
そんなに平地が多いなら、秋田空港もそちらに移していただきたいところです。視界不良とはほぼ無縁となりそうですし…(笑)
ATBかおうちか、運命の2トライ目
上空待機後、CAさんから「20分ほど天候の回復を待ちます」とアナウンスが入りました。私は、20分もすれば視程が回復する見込みなのだろうと判断してたのですが、その後のキャプテンアナウンスによると、「上空待機することができる燃料がそもそも20分しかない」ということでした。
空港で待っている父に早速LINEでこの内容を送り、やり取りしていたのですが、定刻11:20着のJ-Air2821便が先に秋田空港へ着陸したとの情報を獲得、こちらも上空待機可能な燃料がなくなるであろう11:30頃に再びアプローチ開始となりました。滑走路へと機首を向けるKENDIポイント付近、何枚か上の写真でも紹介しましたが、下界がだいぶ見えるようになっています。吹雪による視界不良のように、その時々で状況が変化する視界不良ではなく、時間を経るごとに回復するのがほぼ確実な霧による視界不良ですので、先行機の着陸とこの下界の様子から、今度は着陸できるだろうと勝手に予想していました。
こちらも先ほど撮影した大仙市協和上空、部分的にしか見えなかった街の様子が、はっきり見えています。意外とこの数十分でここまで回復するものなのですね。これから向かわんとする写真左側にも、この時点では阻むようなものは見えていません。
そして、2度目のトライで秋田空港へ無事に着陸となりました。最後は翼端からベイパーを引きながらの着陸となりました。これで着陸することができなければ、燃料の関係上羽田空港へ引き返しとなっていたでしょうから、一件落着です。
着陸時刻は11:39、飛行時間は1時間23分でした。
2週間ぶりの秋田空港へ無事到着
11:45、秋田空港の3番スポットに到着となりました。ブロックタイムは1時間36分でした。まあこのような状況ですので、遅れはさておき到着しただけでも御の字です。この便はANA、JAL合わせて時刻表上では羽田空港からの秋田空港へ向かう3便目の便ですが、結果的にこの日羽田空港から秋田空港まで初めてたどり着いた飛行機となりました。
因みにこの日はこの403便だけでなく、前便の401便もほぼ満席での運航だったようですが、引き返しとなった401便の乗客を救済するような機材大型化はなされなかったようです。この日はこの後の405便、407便もほぼ満席近い状況でしたので、401便の乗客の方はいかにして秋田まで向かったのかが気になるところです。
前回秋田空港を訪れたのは、新仕様の777「722」に乗るぞ!と意気込んできたこの時でした。半ば浮かれ気分でやってきていた前回とはうって変わって、到着が危ぶまれるというヒヤヒヤしたものでしたが、たまにはこのようなフライトも悪くないですね。
ANAとJALで分かれた救済措置
荷物をピックアップして到着ロビーへ出ました。
我がANA403便の上には、羽田空港へ引き返したはずのJAL161便の表示が残っています。この後知ったことですが、なんと、羽田空港で給油した後、再び同じ機材で再運航となったようです。人員繰り、機材繰りの観点から常に同じような対応ができるとは限りませんが、天候が理由の引き返しとはいえ、公共交通機関としてできる範囲のオペレーションで対応したJALの方は素晴らしいですね。勿論、言うまでもなく、羽田空港まで引き返すことなく、確実に秋田空港まで送り届けてくださった403便のクルーの皆さんには感謝申し上げます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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