ANA1694便 那覇ー新千歳線搭乗記 またまた搭乗「キングオブ国内線」(2018年8月26日)

搭乗記2018

安売りを見逃すな!

前日である8月25日に秋田空港を出発し、羽田空港を経由して那覇空港へとやってきました。全国各地へ就航先を持つ那覇空港ですが、続いての目的地は北海道・新千歳空港です。

今回の移動ルートは、秋田→羽田→那覇→新千歳→秋田という一筆書きコース。全4レグの内、それぞれにネタ要素、楽しみなポイントはちりばめていましたが、この中で一際楽しみなのは何と言っても国内最長を誇る区間マイル1397の那覇ー新千歳線です。同行している父は初搭乗、一方私は、2018年中に既に2回搭乗、これで3回目となるのですが、やはり一般人が立ち入ることができる最南端の地から最北端の地までひとっ飛びというのは、強烈なインパクトがあります。

当時と同時期の那覇ー新千歳線、最安運賃であるスーパーバリューでも¥26,390という価格設定である。

さて、航空運賃は例外はあれども距離と供給座席数でその価格が決まります。この那覇ー新千歳線は、距離が長いことは勿論、ANAがBoeing 737で1日1往復するだけの路線ですので、基本的に早期購入型の運賃(旅割=現スーパーバリュー)でも1万円台では販売していません。

しかし、搭乗日から遡ること2か月半、私はANAが時々開催する「旅割タイムセール」において那覇ー新千歳線、¥10,000の案内を発見しました。その時点で既に2回この路線に搭乗していたのですが、福沢諭吉先生1枚で乗ることができるとなると、過去2回よりも数千円安く乗ることができることになります。過去最安の値段でこの「キングオブ国内線」に乗れてしまうというのは、かなり魅力的でした。これならいつかこの路線に乗ってみたいなあ、と言っていた父も沖縄行きを快諾するだろうと発売開始日の00:00に予約を済ませました(趣味に家族を巻き込むとヲタ活が捗ります

因みに、翌日その予約便をチェックすると既に1万円で発売していた運賃、旅割75Nは完売していました。恐るべし修行僧と思いつつ、この運賃で乗れること、予約がすでに一杯ですぐに購入する必要があることを伝えると父は「じゃあ買っとけ」と一言。(予約後数日の猶予があるのには毎度感謝していますw)

こうして2018年3度目の、日本ノンストップ縦断が決定したのでした

では早速本題へと入りましょう。

何度見ても笑える「札幌/千歳」@那覇空港

那覇空港のデッキで撮影に勤しんだ後、ターミナル1階の空港食堂で腹ごしらえをし、保安検査場へと向かいました。時期的に保安検査場も混雑しているのだろう…と予想していましたが、そこまで混雑するわけでもなく、すぐに通過することができました。

ただ、お見送りの方が保安検査場のレーンに近づきすぎ、列の秩序が乱れるということで、何度もスタッフの方が注意喚起されていました。この光景には、やっぱり繁忙期っぽいなあと感じさせられたものです。

そんな保安検査場とは異なり、空いていたラウンジで野菜ジュースを補給。そしてアサインされていた35番搭乗口へと向かいました。

ここで本日の搭乗機とご対面です。新千歳空港までお世話になったのは、Boeing 737-881(JA70AN)です。特に他の737と違いがあるわけではないのですが、私にとってはこのJA70AN、かなりいわくつきの機体なのです。

2018年1月に初めて新千歳ー那覇線に乗った際、新千歳空港の雪で出発が3時間半ほど遅れました。遅れ自体は特に問題なく、むしろいい経験になったと思うのですが、その時の搭乗機がJA70ANだったのです(笑)

1年でこの「キングオブ国内線」に複数回乗るだけでなく、この路線で同じ飛行機に2度当たるというこの珍事。なかなかシュールです。ただ、今回は天候で遅れるということはまずなさそうですので、その点はよかったですね(笑)

35番搭乗口には見慣れた「またんめんそーれー」の掲示と行先表示の「札幌/千歳」の文字。さすがに搭乗自体が3回目、ここまで4か月おきに搭乗しているともなると、新鮮味は感じません。そして、同じような感情を抱いている方が搭乗口前に一定数いらっしゃったはずです(笑)

確かに「札幌/千歳」の文字自体に新鮮味はないのですが、那覇空港で見るこの文字は、何度見ても面白いです。日本の北と南を代表する正反対の位置関係にある観光地、これらを一度に網羅してしまおうというのですから、面白いに決まっています。この辺の感覚は、まだ一般人のそれを持ち合わせていますよ!

13:05、搭乗となりました。今回の座席は前方の6Kですが、そこは父に譲って私は隣の6Jに落ち着きました。
予約後すぐは進行方向右側の3人掛け、6H、6J、6Kが並びで空いていたのですが、その後すぐに6Hも埋まってしまったようです。日曜日且つ、路線特性上なかなか空席も出づらいと判断し、早々と前方席の座席指定を済ませていました。どうせ満席になるなら前のほうがいいというわけです。

お昼のラッシュを迎える那覇空港を出発

13:14、定刻よりも早くドアクローズとなり、プッシュバックは13:18。機首を北にしてプッシュバック開始となりました。

プッシュバック後、滑走路への移動を始めるところでGHさんのお手振りをいただきながら出発というのが通常の流れですが、この時は滑走路混雑のためかしばらくプッシュバック位置で待たされてしまいました。GHさんも次の仕事があるのか、我々の出発を見送ることなく手だけを振ってそそくさと次の現場へ行ってしまいました(笑)

この日の那覇空港は南風、RWY18(※現在のRWY18L)での運用でした。那覇空港のターミナルは、空港北側のRWY18寄りに位置しているため、ターミナルから離陸滑走路のRWY18まではすぐにたどり着きます。

E-1誘導路で離陸を待機、JALのセレブレーションエクスプレスやピーチのA320の離陸を待ったりとここでも暫く待機させられた後、滑走路へと入りました。

13:38、RWY18から離陸しました。安定の満席近い那覇ー千歳線でしたがそこまで引っ張ることなく離陸した気がします。

那覇空港で離着陸する際に気になるのがB滑走路の工事の進捗状況。(※2018年当時はかなり気にしていました)既に滑走路の南側でも誘導路がその姿を現しており、あとはマーキングを残すのみと行った箇所も見られました。

まずは奄美諸島が見えます

しばらくランウェイヘディングで飛行していた飛行機は、沖縄本島南端上空で左に旋回。雲の中を旋回しながら上昇し、暫くすると雲の上に出ました。出発前にデッキで飛行機を見ていたときは強い横風気味の風が吹いていたので、上昇中は揺れそうだなあ…と思っていたのですが殆ど揺れることなくぐんぐん上昇していきました。

13:52、鹿児島県の与論島の南上空を飛行中にキャプテンアナウンスが入り、巡航高度の39,000feetへ上昇中とのこと、フライト前半は天候良好、後半は東北地方にかかる前線のため揺れることなどが伝えられました。前回、前々回と空から我が秋田県の様子を見ることができなかったため、今回に期待していたのですが、今回も未遂に終わるのか…と落胆してしまいました。

14:05、飛行機は奄美大島上空を通過しました。

前日の羽田ー那覇線では島の南側を通過しましたが、今回は島の中央部を縦断するように飛行しました。写真手前側にあるのが奄美大島、そして中央部、雲の下に隠れているのが喜界島です。今日のように晴れているときは、奄美大島空港から喜界島空港まで飛行する飛行機の様子が奄美大島空港から見ることができるかもしれません。

14:23、続いて鹿児島県の屋久島と種子島が見えてきました。

手前側の丸い島(とは言っても一部しか写っていませんが…)が屋久島、奥が種子島です。ところどころ雲に覆われてしまっていたのが残念ですが、屋久島の方は島の中心部を見ることができましたよ。空港は島の東側にあるようで、西側からは見えませんでした…

九州の中央を斜めに通過

14:32、桜島の東上空を通過しました。鹿児島県東部の志布志湾の海岸線が綺麗に見えています。鹿児島の海岸線といえば、西部にある吹上浜などがある方が有名ですが、こちらも見た限りだと綺麗な弧を描いていて良いですねえ(笑)

志布志と言えば、鹿児島県志布志市志布志町志布志という志布志という地名だらけの住所があることが有名ですね。大学で、災害用に保存していたミネラルウォーターが賞味期限に近づいているということで配布されたことがあるのですが、その水の取水地が確か志布志市で、ラベルが志布志祭りになっていたのを思い出しました。

14:38、宮崎平野が綺麗に見渡すことができました。前回搭乗した際はこの辺は雲に覆われて景色が全く見ることができなかったのでテンションが上がりました(笑)

はじめは、写真の真ん中にあるのが大淀川で、周辺が宮崎市街地だと思っていたのですが、よく見ると北すぎますね。これは更に北に河口を持つ一ツ瀬川、その北側(写真の左側)には航空自衛隊の新田原基地が見えます。これで「にゅうたばる」と読むんですもんね。なんだか和洋折衷な感じがして、初めて聞いたときは面白かったです。

中国・四国の大都会を高速で通過

14:54、九州上空を離れた飛行機は伊予灘上空を北東に通過中。暫くすると、松山市の様子が見えました。勿論松山空港もバッチリ拝むことができました。

こうしてみると松山市は扇状地の地形がそのまま海に面しているように見えますね、地図上でもこの角度から見ることがないため、視点を変えることで新たな発見があるんだということを改めて実感します。教育にも大いに活用することができるキングオブ国内線、進行方向右側の席がおすすめです

15:02、松山市内の様子を見てから10分もしない内に、飛行機は中国山地上空までやってきました。今度は中国地方、瀬戸内地域の様子を見ることができました。

こちらも前回搭乗時は見た記憶がない瀬戸大橋や、岡山県の臨海地域に点在する工場群の様子を見ることができました。瀬戸内地域には、広島、岡山、倉敷などなど規模の大きな地方都市が連なります。40,000feet付近の高い高度からであれば、その様子を一望することができます。

日本海上空へ

15:11、北上するにつれて雲が多くなってきた中、雲の切れ間から少しだけ鳥取市内の様子が見えました。また、鳥取空港と川を挟んで鳥取砂丘も見ることができました。あまり鳥取をはじめ、山陰地方を上空から見ることが無いので、国内線に限っては、このように日本を南西ー北東へ縦断する便ならではの光景と言えると思います。

ここを通過するとシップは日本海上空を北東へ進みました。この間に巡航高度が37,000feetから41,000feetまで上昇しました。

15:26、離陸後のアナウンスの通り、東北地方付近にある前線付近を通過するということで、ベルトサインが点灯しました。それに伴ってか高度も41,000feetから29,000feetに下がりました。Flightraderで確認すると、近くの千歳へ向かう便は軒並み20,000feet代後半から30,0000feet台前半でしたので、そちらの方が揺れなかったのかもしれません。

雲の切れ間から大都会現る

15:54、秋田沖の日本海上空までやってきました。この辺も雲に覆われて視界が遮られており、予想通りまたしても秋田の様子は見られないか…と思ったところで降下開始。25,000feetまで高度を下げた飛行機からは、秋田県の男鹿半島と大潟村を見ることができました。3度目の正直、ようやくキングオブ国内線の機内から、大都会秋田のその姿を見ることができました。なお、大潟村は、かつて日本で2番目の面積を誇った湖、八郎潟を干拓し誕生した村ということで、上空から見るとその大きさがひしひしと感じられました。

私の住む秋田市はさらにこの奥に位置しています。写真でいうところの右上、写真を関数のグラフとみると第一象限のところです。ものの見事に雲の境目がそこにありました。次回、空から秋田は見えるのか…ご期待ください(また乗る気満々です)

さらに北上、北の大地へ

16:04、そこから10分で青森市内と青森空港が見えました。(青森空港は写真中央やや右、上下を雲に挟まれたところです)東北地方も前回は見ることができなかったので、この付近の景色も回収していきます。

この付近になってくると、馴染みのある地域の様子が目に入ってくるため、父もまじまじとその景色を眺めていました。過去の父の搭乗歴を見ると、一度トライスターで伊丹空港から千歳空港(「新」はまだついていませんでした)まで飛んだことがあるらしく、その時も天候が良ければ見れているはずなんですけどね…(笑)

16:11、いよいよ本州の景色ともお別れ、津軽海峡上空へと入りました。この付近で25,000feetから再び降下開始となり、他の新千歳空港到着便に混じってアプローチしていきました。

ここまでくると北の大地はすぐそこです。津軽海峡に差し掛かった時点で、離陸から2時間半がかかっていますが、2時間半もあれば日本最南端の県から日本最北端の県(道)まで移動することができるというんですから、飛行機は恐ろしい乗り物です(笑)

16:15にはベルトサインが点灯し、着陸態勢に入りました。

16:21、北の大地が見えてきました。この日の新千歳空港は北風運用、空港の南側からストレートインで進入していきます。写真左側に見えているのは、北海道電力の厚真火力発電所です。南側から新千歳空港へ着陸する際には、右手に火力発電所、左手に苫小牧市街地の様子を見ることができます。苫小牧の整った街並みも美しいですが、北海道らしい背景をバックに控える火発もなかなか魅力的ですよね。

この写真を撮るとすぐ、雲に突入しました。アナウンスによると千歳の天候は曇りのようで、圧倒的千歳ウェザー発動中とのことでした(「千歳ウェザーです」とは言われませんでしたがw)

木々に映る影を見ながらLanding

16:25、我が737-800の影を見ながら新千歳空港に着陸しました。飛行時間は2時間47分でした。

夏場ということでジェット気流も冬場と比較すると弱いですが、それでも飛行時間は3時間を切るという結果に終わりました。この路線に興味はあるけど長時間の搭乗はきついっす…という方は、更にジェット気流の強い冬場の那覇空港発の便を利用するといいかもしれません。もっとも、プレミアムクラスのチケットを抑えることができれば(これがなかなか難しい)、長時間のフライトでもへっちゃらですが(笑)

再び地上に戻ってきました

新千歳空港のB滑走路、RWY01Rに着陸した飛行機はB4、A4、D、H2、J誘導路を経由して16:29に5番スポットへと到着しました。ブロックタイムは3時間15分、定刻よりも6分早く到着しました。

冒頭でお伝えの通り、1月に同じJA70ANで同じ路線を飛んだ時には、3時間10分の遅れがあったのが今回は6分の早着ですから、圧倒的な成長を感じざるを得ません()

一方、1000マイルを超える長距離フライトが初めてだった父は、「長かった、疲れた」と漏らしていました(笑)これが普通の感想かもしれません…冒頭では、「一般的な感覚を持ち合わせている」と書きましたが、やはり自分の感覚がいかに麻痺しているかも実感する結果となりました

飛行機を後にし、無事に到着ロビーへと出てきました。2018年3回目の日本国内最長路線もこれにて無事に終了です。2018年3回乗った中では最も天候がよく、道中の景色にも恵まれたのはよかったですね。

最後に

その辺の近距離国際線並みの移動距離、飛行時間を誇る那覇ー新千歳線ですが、このような方にお勧めです。

中学受験などを控え、日本地理の総復習をしたいというお子さんをお持ちの方

・日本各地を観光したいけど、時間がないからダイジェスト版で観光したいという方

・1周回って国内線で航空会社のステータス修行をしたい

今回は、進行方向右側の座席(K側の席)を抑えました。南西から北東へ飛行する路線では、右側席の方が飛行中も直射日光を食らうことがないため、この選択をしました。景色を楽しみたいのに眩しくてシェードを下げてしまうというのは勿体ないですので、那覇→新千歳線の場合は進行方向右側、K席がおすすめです。是非参考にされてみてはいかがでしょうか。(天候次第で飛行ルートは若干異なります)そして航空券のセール実施の情報を確実につかみ取ることができるよう、LINEの友だちにANAを追加しておきましょう(安い航空券を抑える方が重要です)

最後までお読みいただきありがとうございました。

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