ANA407便 羽田ー秋田線搭乗記 「78P」プレミアムクラス最前列からの眺め(2018年8月4日)

搭乗記2018

787のプレミアムクラスは2種類

2011年のデビュー後、今年で就航から10年を迎えるANAの787。今となっては、国内線、国際線を問わず大活躍を見せており、日本の空に欠かせない存在となっています。

国内幹線を中心に活躍するANAの787(国内線仕様)には、言うまでもなく、ビジネス旅客をターゲットにしたプレミアムクラスが設定されています。様々な種類の座席があるANAのプレミアムクラスですが、787では2021年現在、2種類のプレミアムクラスが用意されています。

①国際線ビジネスクラス「ANA Business CRADLE」

「国際線仕様の国内線集中投入」で注目されている「78M(中距離国際線仕様の787)」で体験できるシートとして一躍有名になったこちらのシート。純国内線仕様機の一部にも搭載されています。11機在籍している国内線仕様の787-8のうち、初期に導入された6機(機体番号:JA809A、810A、811A、812A、816A、817A)の前方区画には国際線の雰囲気が漂います。

②ごく一般的なプレミアムクラス

残りの5機(機体番号:JA818A、819A、821A、824A、825A)に搭載されているのは、お馴染みのこちらのプレミアムクラスシート。登場から10年近くが経過しているものの、デザインのせいか古さをあまり感じませんね。(感想には個人差があります)

今回はこちらの座席を搭載した787のご紹介です。

帰省の締めにプレミアムクラス

大学3年の前期の試験が全て終了し、夏休みに入りました。夏休み最大のイベントは何と言っても帰省の旅。3回目ともなるとルーティングのタガも外れに外れ、今回は以下の経路で秋田まで帰る予定を立てていました。

7月31日(火) ANA1221便 仙台(8:15)→新千歳(9:25)

7月31日(火) ANA72便 新千歳(17:00)→羽田(18:35)

8月1日(水) オフ

8月2日(木) ANA619便 羽田(6:40)→鹿児島(8:20)

8月2日(木) ANA628便 鹿児島(16:20)→羽田(18:10)

8月3日(金) オフ

8月4日(土) ANA407便 羽田(18:10)→秋田(19:15)

「帰省中のオフ」など意味不明なワードが飛びだしていますが、気にしないでください。今回はこの最後のトリ、締めを務めるANA407便の搭乗記です。

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flight.No ANA407 ship Boeing 787-8 registration JA821A seat 1K

STD 18:10 ATD 18:27 take off time 18:39 departure spot 58 take off RWY16L

STA 19:15 ATA 19:28 landing time 19:23 arrival spot 3 landing RWY28

プレミアムチェックインからスタートです

8月4日午後、都内某所での用事を済ませ羽田空港へとやってきました。デッキで暫くヒコーキ撮影に勤しんだ後、お土産を買い込み保安検査場へと向かいました。

冒頭でご紹介の通り今回はプレミアムクラスの利用ですので、優先チェックインカウンターに優先保安検査場を利用することができます。

優先チェックインカウンターの前にある出発便案内板。

空席状況を示す欄の横に機種を表示する欄も用意されています。今回搭乗するANA407便には「78P」すなわちBoeing 787‐8による運航と表示が出ています。因みに当初の使用機材はBoeing 767-300だったのですが、この2日前に機種が変更となりました。

ラウンジに立ち寄り青汁をすすってから(ここは大事です)アサインされた58番搭乗口へと向かいました。出発時刻は定刻の18:10から使用機材到着遅れに伴い10分遅れて18:20にセットされています。宮崎空港からやって来るANA610便に使用された機材での運航となるこの便。

比較的距離が長い宮崎ー羽田線ですが、遅延を取り戻すことはできなかったようです…

最前列「1K」

18:16、搭乗となりました。今回の座席は機内最前方の1K、プレミアムクラスです。口説くてすみません。(写真は降機時に撮影)

最前方の席と言うことで、目の前には壁。そして足元は広々としています。目の前に壁がある、所謂バルクヘッド席には、足元に荷物を置くことができないのが難点ですが、このタイプのプレミアムクラスは、前の座席の下に荷物を置くことができないため、このディスアドバンテージも気にする必要がありません。

1Kからの眺めはこのような感じ。座席に座った状態だとエンジンをクリアに眺めることができませんでした。777に及ばずとも大口径のTrant1000エンジン(英・ロールスロイス製)。その大きさは機内からでも十二分に伝わります

18:24、いよいよドアが閉まり出発の時を迎えました。お馴染みの「セットスライドバー」の業務連絡が聞こえると同時に携帯電話を機内モードへ切り替え、こちらも出発準備完了です。

眺めと言えば、この座席からは機内最前方のL1ドアが良く見えます。搭乗口を締め切った後、ゲート担当のGSさんが走って搭乗完了を知らせに来ているのが印象的でした。最近はGSさんがボーディングブリッジの操作を行っている光景を見ることがありますが、今回もそのGSさんが動かしていたのでしょうか、気になります。

ラッシュアワーの羽田空港から出発

18:27、機首を北に向けてプッシュバック。2機のトリプルセブンのスポットインを待ったのち、夕方のラッシュアワーを迎える第2ターミナルを後にしました。

この日稼働していたANAの国内線仕様787-8は、このJA821AとJA819Aの2機のみでした。搭載しているエンジンに不具合が見つかり、多くの機体が地上に留め置かれていたのです。この時点で僚機JA819Aは丁度宮古空港から羽田空港へ戻っていたようで、2機揃っていたらしいのですが、そちらの到着スポットは69番。残念ながらこちらから確認することはできませんでした。

18:38、短いタキシングを終えて滑走路へやってきました。C滑走路、RWY16Lからの離陸です。第2ターミナルからここまではあっという間です。

前方席の特権として離陸前にまっすぐ伸びた滑走路を見渡せることが挙げられますが、何度見ても飽きることがない光景です(笑)1997年に供用開始となった羽田空港のC滑走路。4本ある滑走路の中では最も長い、3,360mの長さを有しています。

北上します

18:39、離陸しました。787の離陸ってこんなにまったりしてたっけ、と感じるくらいにのんびりとした離陸でした。

そして前方席と言うことで離陸時のエンジン音も一層小さく感じ、最近搭乗したフライトの中では最も「離陸した感覚が薄い」離陸でした。いかにも「21世紀の飛行機」といったところですね。

18:45、飛行機は東京湾周遊を終えて千葉上空へと入っていきました。東京湾も関東上空も雲が多く視界があまりよろしくありませんでした。

混雑する羽田空港を離陸してしまえば、余程のことがない限りは到着時刻の見込みがつきます。早速機内アナウンスでは、19:30に到着予定と放送が入りました。ANAの国内線機材ではWi-Fiの導入が進み、近いうちに引退が予定されている機材やプロペラ機、ボンバルディアダッシュ8を除いては殆どWi-Fiの導入が完了しています。エンジンが不調な787でも引退はまだまだ先ですので、例外なくWI-Fiが全機に導入されているようです。

というわけで早速SNSで父に到着予定時刻を送ったのですが、既に秋田空港へ到着してしまっていたそうでした(笑)

18:54、離陸から15分で栃木県那須塩原上空付近を通過しました。関東地方ともこれでお別れです。

既に巡航高度の31,000feetに達していたのですが、ベルトサインはここにきてようやく消灯。普通席であればそこまで気にすることもありませんが、プレミアムクラスではここから晩飯タイムが始まりますのでそそくさとテーブルを用意して食料の到来に備えました。

上空31,000feetで夜ご飯

19:00、待ちに待った晩飯がサーブされました。2018年8月の羽田発地方路線のPremium GOZENは「馳走啐啄」さんが監修するミールでした。まあ私は勿論どこのお店なのかよくわからないのですが、機内食とコラボレーションするという程ですから私には敷居が高いお店であることには違いありません(笑)

気になるメニューですが
<壱の重>
・出汁巻き玉子 ・穴子八幡巻き ・豆鯵南蛮漬け、蓮根甘酢漬け ・ぜんまい煮 ・枝豆 ・さつま芋レモン煮 ・椎茸有馬山椒煮、楓蒲鉾 ・昆布梅煮 ・胡瓜漬け、茗荷甘酢漬け
<弐の重>
・煮物(ひろうす、茄子、人参、蒟蒻、隠元) ・蛸飯

と、日ごろあまり料理に関心が無い一般人でもわかるようなもので構成されていました。時々プレミアムクラスでは「得体の知れない何か」を口にすることもあるのですが、それと比較すると良心的なメニューで助かりました。枝豆がめっちゃ旨かったです。6月搭乗した際にハマり、リピートしたグリーンスムージーともよく合いました。

清潔なラバトリー

メニューは盛り沢山なのですが、それぞれ量が少ないということで速攻で晩飯タイムは終了、着陸前にラバトリーへも行っておきました。

787の機体最前方にあるラバトリーへは初潜入でしたが、他のものと広さはそこまで変わらない印象でした。そしてやはりまだまだ新しい787、清潔感が満ち溢れています

降下ヨシ

ラバトリーついでにL1ドアから夕焼けの空を撮影して席に戻りました。雲が無ければより綺麗に見えていたのでしょうがこればかりは仕方ありません。

この時点で時刻は19:07、山形盆地の西を飛行中でした。高度は既に20.000feetを切って、なおも降下継続中といったところ。飛行時間が45分しかない路線にご飯やら機内ウロウロタイムやらが入って来ると時間はあっという間に過ぎ去ってしまいます。

自席に戻り数分経った19:11、ベルトサインが点灯しました。

19:24、秋田県大仙市大曲の西上空までやってきました。街自体はそこまで大きいわけではないですが、周辺の道路の様子やら現在時間やらで容易に判別することが可能です。出身県ともなれば主要な国道や高速道路の経路も頭に入っているものです(笑)

毎年8月末に開催される全国花火競技大会、大曲の花火が開催されるのが丁度この写真の中心付近が会場ですので、当日のこの時間帯の便に搭乗すると花火を鑑賞し放題なのかもしれません。いつかやってみたいですね。

秋田空港に帰ってきました

着陸は19:23。飛行時間は44分でした。
T4誘導路で滑走路をバケートした後スポットまで移動しました。

19:28、秋田空港の3番スポットに入りました。ブロックタイムは1時間1分でした。出発の時点で17分あった遅れは13分に若干縮まるという結果に終わりました。

最後に今回搭乗した1Kの座席を撮影して降機。窓が座席の真横にしかなかったため少々閉塞感を感じました。窓の穴開けちゃいましょう()


預けていたキャリーバックを忘れることなくターンテーブルからピックアップして到着ロビーへ出ました。丁度壁には先ほど紹介した大曲の花火のチラシが貼られていますね。


最後に今回搭乗したBoeing 787-8、JA821Aをデッキで撮影して空港を後にしました。

787はL1ドア、L2ドアの両方にボーディングブリッジを接続することができるのですが、この日はL1ドアのみで乗降扱いをしていました。乗客がどれほどなのかは分かりませんが2本接続されているところを見たかったですねぇ…

最後までお読みいただきありがとうございました。

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