この差は一体…
石垣空港に到着し、早速ターミナル屋上のデッキへと向かいました。この次のフライトまでは約3時間がありますので、様々な飛行機を見ることができそうです。
那覇空港へ向かうJTA600便、JTA便としては、石垣ー那覇線の始発となる便です。当時はまだ737-800があまり導入されていなかったため、737-400がJTAの主力として君臨していました。
ANAの737-500は、コックピットウインドウの上部についているアイブロウウインドウが潰されてしまいましたが、JTAの737-400は最後まで残されていました。以前は、737と言えばこの顔がデフォルトでしたが、737NG全盛の今、すっかり過去の物になってしまったような気がします。
プッシュバックを終えた737-400、それを大勢のJTAスタッフがお見送りしている図です。1、2、3、…と数えてみると、なんと12人の方がお見送り体制に入っています。
その両サイドには、JTAの特別塗装機である「ジンベエジェット」、「サクラジンベエ」を模したタグカーも並べられており、もはや何だか儀式のように感じられてなりません(笑)
土曜朝便ということで、利用者もそれなりに多いのかもしれません。たくさんのお見送りを受けて那覇空港へと離陸していきました。
続いて、私が那覇空港から搭乗してきた、737-500が再び那覇空港へと折り返します。ANAの石垣ー那覇線は、石垣空港に夜間駐機があるため、これがこの日2便目の便となります。
プッシュバックして滑走路へと向かうANA1764便、さてそのお見送りの数は…2人!!!数えるまでもありません。直感的に情報が入ってきました。
JTAのお見送りの人数の実に1/6となっていますが、他の大多数の空港ではこちらのスタイルの方が見慣れていますよね。JTAの方が良い意味で異常です。それにしても、この差は一体何なのでしょうか(笑)
というわけで、私を朝っぱらから石垣空港へ連れてきてくれた737-500は那覇空港へと戻っていきました。
到着便が続きます
ANA1764便が離陸して5分程、再び滑走路の先に飛行機らしき姿が見え始めました。「らしき姿」ではなく、まさに飛行機なのですが、続いてやってきたのは、羽田空港からのANA89便です。
現在は767や787、777が定期的に投入されているこのANA89便ですが、当時は737-800での運航となっていました。
737-500を見てすぐ、同じアングルで737-800を撮影すると同じ形式の飛行機とは思えないという印象を受けますよね。ライバル機のA320シリーズであれば、A318、A319、A320、A321と形式名を刻んで区別していますが、737の場合は、ダッシュナンバーで区別しています。ボーイングと合併したマクドネル・ダグラスのベストセラー、DC-9と同じと考えればよいでしょう。
そういえば、DC-9はダッシュナンバーでシリーズ化していますが、その後継となるMD-80シリーズは、A320シリーズ同様形式名で区別していますね。
737-500と737-800、横から見ると長さの違いが明確ですが、正面から見るとそうでもありません。アイブロウウインドウが潰されたため、よりその違いを感じなくなりました。
それから30分ほどで、今度はRACのQ400がやってきました。出発地は日本最西端の島、与那国島です。与那国島から石垣島までは飛行機で30分の距離、そして、与那国島からは台湾が見えると言いますから、ずいぶん遠くまで来たものだなあ、と実感するものです。
スポットに入ってくるQ400、プロペラ機の宿命か、石垣空港でも端のスポットがアサインされているようです。
そして再びJTAの737-400がやってきました。こちらは那覇空港ではなく羽田空港からやってきたJTA71便となります。
ANAの石垣ー羽田線は、2013年の新空港開港後に路線再開となりましたが、JTAの方は、旧空港時代から一貫して運航されています。新空港になってからも、夏季などの高需要シーズンには、JALの767が投入されたりと、こちらも石垣ー羽田線の直行化以外にも新空港開港の恩恵を受けているようです。
ピーチも来ました
日本のLCCの先駆け、ピーチも石垣空港に就航しています。関西空港からのAPJ231便です。石垣ー関西線では、ANAもJTAも就航しているのですが、ピーチの参入により、この区間では最も安い運賃を提供するということになりました。
就航機材はもちろんA320。737のライバル機種として有名ですが、1,500m滑走路ではA320の運用が困難であるため、旧空港時代は就航することができませんでした。ナローボディー機に限らず、A320を保有するエアラインが就航できるようになったのも、新空港開港の恩恵かもしれません。
それにしても底堅い観光需要がある路線は、いとも簡単にLCCが就航できて羨ましいですね。我が秋田空港にはいつになったらLCCが就航するようになるのでしょうか…
そして737が続きます
羽田空港から来た737-800が再び出発していきます。斜めにプッシュバックされて一旦停止、こうしてみると737-800のカッコイイ感じが際立ちます。
この737、続いて向かうのは宮古空港です。羽田ー石垣ー宮古ー石垣ー羽田というように、羽田ー石垣往復の合間に宮古往復をねじ込むという面白い運用が組まれていました。
羽田ー石垣線は1224マイル、一方の石垣ー宮古線は79マイルしかありません。まるで、長距離国際線を飛んだのち、間合い運用で国内線に投入される国際線機材のような飛び方です。(※ANAの石垣ー宮古線は、2018年夏スケジュールより運休)
ANAの飛行機が1機出ると、また1機やってきます。ANAの那覇ー石垣線のこの日2便目となるANA1763便がやって来ました。
機種はご覧の通り737-500(JA300K)。ANKの737-500の中では初めて新ルールの登録番号(数字+アルファベット)で機体番号が登録された飛行機でもあります。一時期エアドゥへ移籍していましたが、再び戻ってきました。
冒頭で紹介しているJA8595もその経歴は同じですね。
737-800が出発して行った6番スポットへと入ってくる737-500。第2世代の737(-300/-400/-500)が第1世代の737(-100/-200)と外見で大きく異なる点は、エンジンにあります。第1世代機は、細長い形をした、プラットアンドホイットニー製、JT8Dエンジンを搭載していました。一方第2世代機は、CFMインターナショナル製、CFM56-3エンジンを搭載しています。横から見るとそこまで大きな特徴がないエンジンですが、正面から見るとおむすび型のエンジンをしていることがわかります。737の車高の低さに合わせ、エンジンの口が真円とは程遠い形をしているのです。
第1世代機から基本的な設計は変わっていない737、このエンジンの形については、第3世代となる737NGにも受け継がれています。
ここまで737はANAグループの737-500と737-800、JTAの737-400を紹介してきましたが、満を辞してJTAの737-800がやってきました。那覇空港からのJTA605便です。737-400の後継機として導入された737-800、2017年6月の時点で4機が導入されていましたが、今回はやってきたのは、その3機目となるJA03RKでした。
正直737-800は見慣れた感しか無く、特に変わりばえもしないため、JTAだろうがどこの会社だろうが、特別何か思うということもないのですが、最新鋭機らしからぬ点があるのでご紹介。
前輪のギアドアに注目していただきたいのですが、機体番号の上2桁「03」としか書かれていません。これはなかなかに「昭和の飛行機感」が漂います。
90年代半ばほどにかけて導入された飛行機は、ギアドアに機体番号の下2桁を書くのが基本となっていました。JA8094であれば「94」、JA8299であれば「99」と言った具合です。しかしいつからか、下2桁ではなく3桁が記載されるようになり、JA8094であれば「094」、JA8299であれば「299」と記載されるようになりました。それどころか、737のようにギアドアが大きな機体では、会社によっては機体番号を全て書いてしまうというところも現れました。
JALグループでは737-800にも一貫して数字3桁ルールを適用していましたが、JTA機に関しては、数字2桁で表すようになってしまいました。まさかの時代を戻すという采配、私としてはなかなかシビれたのですが、みなさんはいかがですか?
ローアングルで撮影終了
朝羽田空港からやってきて、宮古空港を1往復した737-800(JA63AN)が再びやってきました。この737で今回は石垣空港を後にします。これから羽田空港までひとっとびです(笑)
この写真を撮影したのは、上図赤丸の場所です。ターミナル1F、展望デッキへと向かうエレベーターの脇から、エプロンを一望することができるエリアがあるのです。写真手前のマーシャラーさん(の補助係?)のかたと同じレベルから737を見上げました。
こうしてみると、737も意外と大きく、凛々しく見えますよね(笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
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