まずは腹ごしらえから
前日に秋田空港を出発し、那覇空港までやってきました。例のごとく那覇への滞在時間は殆ど撮っておりません。明けて4月1日、お昼には那覇空港を脱出することになっていました。
4月1日は朝から那覇空港へ。出発前の数時間は腹ごしらえと撮影に充てました。
那覇空港では国内線ターミナルと国際線ターミナルの連絡通路が完成しました。制限エリア内で両ターミナルが繋がったというのは、既にお伝えの通りですが、制限エリア外でもターミナル同士が繋がりました。
国内線ターミナルの3階、ANAカウンターの奥がこのように開けました。奥行きがあるためか、だいぶ広々と生まれ変わった印象を受けました。
国際線ターミナル側へやってくると、フードコート内に、見慣れた吉野家とはなまるうどんが並んでいました。
この並びは秋田駅の駅ビル、トピコと同じですので、秋田の皆さんにはだいぶ馴染み深いものであると思います。今回は、はなまるうどんで「こくうまサラダうどん」をオーダー、朝ごはんとしました。近年は草食系男子と言った言葉をよく耳にしますが、草を侮ってはいけません。食物繊維が豊富な草は栄養満点、体にも大変よろしく、私は肉よりも断然草派です。肉にないみずみずしさは、なんとも言葉に表現し難いものがあります。
フードコートからも飛行機が見える
そして、そのフードコートの脇からは駐機場を一望することができます。那覇空港のターミナルの窓ガラスは、一部に色が入ったガラスを採用しているため、補正をかけるのが面倒なのですが、この場所では一部の箇所で透明なガラスも使用されており、そこから撮影するのが良いでしょう。
RWY18に着陸する飛行機などは、国内線ターミナルのデッキよりも、こちらの方がよく撮ることができるかもしれません。特に夏の暑い時期などは、屋外よりも屋内の方が冷房ガンガンですので、撮影環境としても申し分ないでしょう。(※2020年3月よりB滑走路がオープンし、既存の滑走路は原則離陸用の滑走路となってしまいました…)
デッキでまったり飛行機撮影
フードコートで撮影しても良かったのですが、沖縄の風を浴びたかったので()、結局普段通り国内線ターミナルのデッキへ移動し、撮影をすることにしました。
デッキに上がると、早速台北からチャイナエアラインのダッシュ400がやってきました。海外のエアライン事情はよくわかりませんが、この会社はいつまで旅客型のジャンボを使い続ける予定なのでしょうか……
新年度が始まり、新元号が発表されるこの日もこうしてジャンボを見ることができ、なかなか感慨深かったですね。
ジャンボ機は、大きく、クラシックジャンボ、ダッシュ400、ダッシュ8に分けることができます。クラシックジャンボが就航したのは1970年(昭和45年)でしたので、昭和のジャンボと言えばクラシックジャンボ。そして、ダッシュ400が国内で就航したのは、1990年(平成2年)でしたので、こちらは平成のジャンボと言えるでしょう。それでは令和のジャンボは何かと言うと、これがなかなか難しいんですよねえ…中型機でも長距離を飛ぶことができるようになった現在、ジャンボの役割も他の機体に移るのが、令和の時代なのかもしれません。
滑走路を挟んで向かい側、JTAの格納庫の前には、737-400の姿がありました。2016年から導入が始まった737-800にリプレースされ、この5月で引退が決まっている737-400、既にこの時点ではほぼ予備機のような扱いだったようで、ターミナルの反対側にとめ置かれている様子がなんだか寂しかったですね。
JALグループでは、JAL、JTAとJEXが737-400を運航した実績がありますが、最初も最後もJTAで飾ることになりました。(※2019年5月で737-400は引退、最後まで安全運航お疲れさまでした)
那覇空港で見ることができるQ400は、決まってRACのQ400CCとなっていました。しかし、この日はトリトンブルーのQ400の姿を見ることができました。とうとう那覇空港にもANAのQ400が進出するのか、と言うと、そうではありません。
Q400の背後に見えている「MRO Japan」。前身を全日空整備に持つ、MRO企業です。MROとは、Maintainance、Repair、Overhaulの頭文字をとったもので、航空機整備を主力に、内装変更、塗装変更などを行う企業を指します。海外では、シンガポールのSTエンジニアリングや、中国のHAECOなどがその代表として挙げられます。上述のような規模の大きなMRO企業であれば、様々なエアラインから整備の委託を受けていますが、MRO Japanは近年設立されたばかりの新興企業。主要な顧客は、ANAグループと、国内線でANAとコードシェアの関係にある航空会社です。
ANAグループの機体であれば、どの機種でも整備が可能となっており、Q400もこうして、整備のために那覇空港へ飛来するようになったのです。
現在は、運航機材を737-800で統一しているスカイマークですが、複数の特別塗装機を就航させて、見る人の目を楽しませてくれています。
今回遭遇したのは「B.LEAGUE JET」。Bリーグは、プロバスケットトップリーグを指し、日本各地に参加チームが存在しています。我が秋田県にもプロチームがあり、盛り上がっているようです。
こちらの「B.LEAGUE JET」は、2019年3月の運航開始。主にスカイマークが就航している各地のチームを応援しようと施されたものだそうです。人気漫画の「スラムダンク」の作者の方が描かれたというイラストがカッコいいですね。運航期間は2020年9月までの予定ということです。
(参照サイト:スカイマーク×Bリーグ)
この当時はまだJALにA350は導入されていなかったため、羽田空港発着の幹線では777が大活躍していました。JAL901/902便は、長らく777での運航が続けられていましたが、2020年2月よりA350へリプレースされてしまいました。
写真のJA8977は、言わずと知れたJASの777の初号機。JJ統合までは「レインボーセブン」としてハイカラな塗装で就航しており、その後JALの塗装へと変更されました。このJA8977ですが、12月に残念ながら引退を迎えてしまいました。この引退により、ANA、JAL、JASの777初号機が全て日本の空から姿を消すことになりました。
伊丹空港からやってきた787-8、2019年に入り、「787ロゴ」入りの787がさらに減少しました。この時やってきたJA816Aも、導入当初はロゴ入り機でしたが、いつの間にか通常塗装へ改められてしまったようです。
国内線のダウンサイジングが進み、これまではワイドボディー機で運航していた路線も、現在は737やA321などのナローボディー機にリプレースされるということがここ10年程で発生しています。那覇空港発着路線でも、特にJALグループの関西線、名古屋線、福岡線などからは大型機が消えました。それでも、ANAグループ便では、767や787などをこれらの路線に投入しており、ワイドボディー機好きとしては有難いところです。
スカイマークの737よろしく、JTAの737も特別塗装機が多いですよね。記憶に新しいところでは、安室奈美恵さんの引退に合わせて施された「AMURO JET」や、「ジンベイジェット」などがありますが、この時は期間限定の特別塗装機として、「ウルトラマン JET」が運航されていました。(2019年9月で運航終了)
以下JTA公式サイト(ウルトラマンJET)からの抜粋です。
2017年8月、一般財団法人アニメツーリズム協会が選定する「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」にウルトラマンシリーズの生みの親の一人である金城哲夫氏生家「金城哲夫資料館」が選ばれました。それを受けて南風原町、沖縄県、沖縄観光コンベンションビューローより機体デカールの依頼を受けました。
JTAはJALグループの1社ではありますが、沖縄に根ざした航空会社として、地域に密着した特別塗装機が多いですよね。今後も沖縄らしい特別塗装機に期待したいです。
羽田空港からJALの777-300がやってきました。2019年4月ダイヤでは、この903便を筆頭に、905便、907便と、3便連続で羽田空港から777-300で運航される便が続いていました。JALが保有している777-300は4機で、既に3機が引退済みとなっています。その4機は基本的に那覇空港発着の路線に投入されているため、まさにジャンボ機の後継機としての役割を果たしているように思います。
バックに見えているのは建設中の新管制塔、2020年3月のB滑走路運用開始に備えて用意されるもので、2020年に入って無事に運用開始となったようです。羽田空港の現管制塔よろしく、空港の規模拡張に合わせて建設される管制塔は既存の物よりも高くなるため、那覇空港の新たなランドマークとしての役割を持ち合わせることになりそうです。
年々フリート数を縮小しつつあった737-500ですが、2019年9月までは那覇空港発着路線でも多く活躍していました。個人的に、最後まで残るのは那覇ー石垣、宮古線なのではないか?予想していたのですが、最後は本州路線、運航初期からのベース空港であった福岡ー成田線になるようですね。(※結局これも流れてしまいそうですが…)
写真のJA300Kは、ANAグループの飛行機の中では、初めて新ルール(数字+アルファベット)で機体番号が登録された飛行機でもあります。(2019年8月で引退済み)気づけば、数字4桁の登録番号を持つ飛行機もかなり姿を減らしており、時の流れの速さを感じるものです。
あたかも、JALの那覇ー羽田線は777ばかり投入されているような表現をしましたが、勿論767も就航しています。
JA610Jは、一応国際線仕様機(コンフィグレーションコード:A41)ではあるのですが、実質国内線機材としての運用がなされているようです。JALの機材運用についてはあまり明るくないのですが、晩年のクラシックジャンボが国際線仕様のまま国内線を飛び回っていたのと同じ?なのでしょうか。
2004年導入ということで、まだまだ活躍できる機齢ではあるのですが、国際線仕様機として最新キャビンの「JAL SKY SUITE」に改められるわけでもなく、不思議な対応をされているのがこのJA610Jです。
先程の903便に続いて、羽田空港からJAL905便がやってきました。機種はやはり777-300。この日は年度初めの4月1日、月曜日ではありますが、春休みで旅行に出かけられている方をお迎えしに来るという大役を担っています。
今回の撮影会はこれにて終了、この777に搭乗して那覇空港から帰ります。羽田空港からやってきたJALの飛行機は、基本的に羽田空港へ戻るスケジュールが組まれていますが、この905便でやってきた飛行機に関しては、伊丹空港へ折り返すスケジュールが組まれています。というわけで、次なる行き先は伊丹空港、次回はそちらの搭乗記です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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