2019年4月2日 羽田発伊丹経由で仙台へ(ANA737便 伊丹ー仙台線搭乗記)

搭乗記2019

ようやくheading to 仙台です

3月31日から始まった「春休み明けのUターン」。

初日から3日が経過し、ようやく最終目的地の仙台空港へ向かうことになりました。Uターンの最後を飾るのは、ANA737便、伊丹空港は6番搭乗口からの出発です。

つい30分ほど前、羽田空港からANA31便に乗って到着したのが、この6番搭乗口でした。そして、今回も6番搭乗口からの出発となります。察しのいい方はお気づきですよね、2レグ連続で同じ飛行機に搭乗するのです。というわけで搭乗機は再びAirbus A321-272N(JA136A)です。

この写真を撮影したのは、31便を降りてすぐでした。勿論このシップパターンを事前にリサーチした上で予約、発券を行っています。私としては、羽田発伊丹経由仙台行きという感覚です。

737便なのにA321???

航空界隈に身を置く方にとっては、「7×7」という数字3文字の並びを見たときに、ボーイングの飛行機を思い出してしまうという病に侵されていると思います。そして、今回搭乗するのは「737」便。やはりBoeing 737と絡めずにはいられません。しかし、機材はA321です。ほかの7×7便のうち、便名と機材がマッチしている便はあるのか、ANAの2020年3月29日~6月30日の時刻表でチェックしてみました。

便名路線機材
727羽田ー萩・石見Boeing 737-800
737伊丹ー仙台Airbus A321-200
747羽田ー能登Airbus A321-200
767伊丹ー那覇Boeing 777-200
777伊丹ー新千歳Airbus A321-200
787羽田ー大館能代Boeing 737-800

ANAが過去に運航していたボーイング機と一致する便名を抜粋、調査してみましたが、望み通りの結果は得られませんでした。この中でも、最近では、737、767、777便が便名と機種が一致していた時期もあるのですが、現在はこのようになっています。

なお、エアバス機では、320便と321便が羽田ー富山線、380便が新千歳ー岡山線となっています。(機種はいずれもBoeing 737)これらを踏まえると、A321で運航される321便と言うのが、最も現実的であるように思われます。

経由便の手荷物事情

ANA31便の到着時刻とANA737便の出発時刻は55分の空きがありますが、到着から降機、そして、搭乗から出発までにはそれぞれ10~20分かかります。31便で到着後一旦ラウンジに引き上げてからすぐゲートに戻り、搭乗しました。夕方仙台へ戻るビジネスマンが多いせいか、優先搭乗では上級会員の姿も結構見られました。

機内に入り、通路を進み、先ほどまで座っていた32Aの席に再び収まります。前便と同じ席をアサインしました。窓からの眺めは変わりません(笑)なお、CAさんは31便に乗務されていた方とは異なる方がいらっしゃいました。伊丹空港で乗務員交代となるようです。

実は、前便から降機する際、オーバーヘッドビンにキャリーケースを入れているのをすっかり忘れてしまっていました。ボーディングブリッジでそれに気づき、地上係員さんに伝えたのですが、一度機内とボーディングブリッジの敷居を超えてしまうと、再び飛行機の中へは戻ることができないため、わざわざとってお持ちいただきました。

次の便も同じ席に座るとはいえ、保安面から荷物の置きっぱなしはご法度です。スカイマークの羽田ー神戸ー長崎線や、夏季のみ運航されるJTAの久米島ー那覇ー羽田線でも、2区間通しで乗る乗客には、経由地での手荷物を含めた一時撤収が求められています

夏季のみ運航されるJTAの久米島ー那覇ー羽田線(右列上段)。注意事項は③で記載されている。
特殊な注意事項であるため、水色の文字で記載されている点に注目である。

因みに、久米島ー那覇ー羽田線ですが、久米島空港の滑走路は、石垣空港同様、2,000mで整備されています。理論上は、直行便の運航も可能であるように思うのですが、那覇経由にしている理由が気になります。詳しい方がいらっしゃいましたら教えてください。(往路は久米島空港直行ですので、需要がないというのは理由にならないと思うのですが…)

伊丹空港から再び出発の儀

大幅に話が脱線しました(笑)。再びA321のキャビンに戻ります。

31便では、隣2席共に埋まっていましたが、今回は中間席の32Bが空席でした。夕方の伊丹ー仙台線、機内後方もやや混雑していましたが、その中では人権を確保することができたのではないでしょうか(笑)

早速、イアホンジャックにイアホンを差し込み、つい数十分前まで操作していたパーソナルモニターを起動させ、出発の時を待ちました。

16:58、定刻よりも早くプッシュバック開始となりました。これから離陸していく方向には何やら怪しい雲の姿を見ることができます。アナウンスによると離陸後10分ほどは雲の影響を受けて揺れることが予想されるとのことでした。前便でも同じようなアナウンスがありましたね。

4月は大気の状態が不安定な日が続きます。この時期特有の天候ですので、致し方ありませんね。31便で到着した時は、曇りだった伊丹空港ですが、再び出発する頃になると、窓の外には水滴がつきはじめました。

17:07、滑走路までやってきました。W2誘導路からB滑走路へと入ります。着陸機もいないようで、手前で待機することなく滑走路へline up、しばらくするとエンジンの推力が上げられている音が聞こえてきました。 

調べたところによると、今回のANA31便とANA737便が、私にとって伊丹空港で経験した初めてのエアバス機での離発着だったようです。私が飛行機に好き勝手に乗るようになった時点で、伊丹空港発着路線からエアバス機が殆ど消滅してしまっていたので、これには納得です。現在、伊丹空港発着でエアバス機に乗ることができるのは、基本スケジュールでは、ANAの羽田線、成田線、新千歳線、仙台線、鹿児島線でそれぞれ1往復となります。

本日2度目の伊丹空港離陸

17:07、伊丹空港のRWY32Lから離陸しました。

伊丹空港から西の空は綺麗な夕焼けが広がっていますが、私ががこれから向かっていくのは、写真左側、雲の支配下にあるところです。見ただけでヤバそうな雰囲気は伝わってきます。いやー、西日本行きの便に乗りたかったですねえ…午前中のうちに成田空港から仙台空港へ直帰していれば、このような雲に突っ込んでいく必要もなかったのですが(笑)

2019年は、今回が5度目の伊丹空港からの離陸となりました。そして、5度目にして初めて、進行方向左側の席をアサインしました。伊丹空港を北に向かって離陸すると、出発経路に従って大きく左へ旋回しなければなりませんが、進行方向左側だと大阪平野北部の景色をダイナミックに見ることができます。

主翼先のシャークレット内側にもANAのロゴが入れられたA321neo、日本列島を模した島で有名な昆陽池とうまく絡めることができました。

RWY32Lを離陸後東へ向かう飛行機は、伊丹空港を中心に反時計回りに旋回するため、晴れていれば旋回中ずっと伊丹空港の様子を拝むことができます。

しかし、出発前のアナウンス通り、そして写真で散々お伝えの通り伊丹空港周辺にある雨雲に景色が阻まれて、若干霞んでしまいました。それでも、市街地の真ん中にポツンと位置するその姿は、霞んだ空からも把握することができます。

旋回しながら高度を稼いでいくうちに、雨雲の中に突っ込んでしまいました。これで景色ともおさらばです。

窓の外には、雨粒が流れていく様子を見て取れました。そして、意外と揺れませんでした(笑)

乗り心地は快適な巡航

雲の上に出ると、青い空に白い雲が広がります。これで一先ず揺れる可能性のあるポイントは通過したのでしょう、離陸後7分の17:14にベルトサインが消えました。

伊丹ー仙台線のSIDは、MINAC THREE DEPARTURE。この先、MINAC、YOKKAの各ポイントを通過し、名古屋上空を通り北東へ向けてひたすら飛び続けることになります。天候が良ければ、様々景色を楽しむことができる路線ですが、結果はいかほどか…続きをどうぞ!

17:22、飛行機は県営名古屋空港の上空までやってきました。この付近で軽く右に旋回して航空路Y88に乗りました。窓からは濃尾平野北部の景色が見え、自衛隊の岐阜基地も確認できました。大阪上空とはうって変わって、市街地上空付近には雲1つありません。

大阪ー名古屋間は、飛行中の飛行機にかかれば15分程の距離にあります。このような事実が飛行機オタクの距離感覚を狂わせます。名阪間はもう自宅とその近所にあるスーパーマーケットのような位置関係であっているはずです()

17:26、羽田空港から鳥取空港へ向かうANA297便、737-800とすれ違いました。こちらは追い風で対地速度が1000km/hオーバー、片や風に逆らって飛ぶ737は600km/hです。相対速度では1600km/hになるためあっという間に過ぎ去ってしまいました。(737が写真のどこにいるのかはよくわからないのですが、当時の私には見えていたようです)

相対速度の計算は、2つの物体が同じ向きに進んでいる場合は、各々の物体の速度の差となり、反対向きに進んでいる場合は、各々の物体の和となります。この考え方は、中学受験のなんちゃら算でも出てきますよね。

17:30頃には長野南部から福島上空までを繋ぐ航空路Y15に乗りました。この付近で巡航高度の35,000feetまで上昇完了。ところどころ揺れるところもありますが、概ね安定した飛行が続きました。なお、航空路Y88からY15に移り、変針したことで、追い風成分が弱まってしまいました。それに伴い、対地速度もやや落ちてしまいました…Flightraderに課金すれば、わざわざ自分で三角関数の計算をしなくとも、自機に対する追い風成分が分かるため便利ですよね。皆さんも課金しましょう(笑)

なお、景色の方はと言うと、ご覧の通り下界は再び雲に覆われてしまいました。なかなか天気が味方に付いてくれないようです…

気流の悪い中を降下します

時刻は飛んで17:46、ベルトサインが点灯しました。飛行機は福島県猪苗代湖の西までやってきました。

17:40より仙台空港へ向けて降下が始まっており、時々耳がツーンとなることからも降下していることがわかりました。アナウンスによると、仙台空港への降下中も揺れるとのこと。今日は朝の成田空港のアプローチがあまり揺れなかった分、他にしわ寄せがきているようです(笑)

17:51、福島市上空を通過しました。揺れる原因は雲ではなく気流だけのようで、夕焼けに照らされた雲と、雲の影で暗くなってしまっている福島を一緒に見ながら降下を続けていきました。

この付近でここまで長らくお世話になった航空路Y15は終了。仙台空港への到着経路に入ります。

17:56、太平洋の海岸線が見えてきました。この付近からやや強めに揺れ出し、「ご気分のすぐれないお客様は~」といういつものアナウンスが入りました。翼のスポイラーを展開し、空気抵抗が増えているのも、揺れを助長する要因になっているのかもしれません。離陸からここまで、比較的揺れが少ないフライトだっただけあり、少々身構えてしまいました。

仙台空港へ海側から着陸する場合は、一旦大きく仙台沖へ出てから旋回して高度を下ろし、着陸することになります。到着経路は、OWLET EAST ALFA-ARRIVAL。「ALFA」と入るだけでも、何だかカッコよく感じますね。なお、ALFAがあれば、BRAVOもあり、後者の方は、RNP-AR方式で着陸可能な飛行機で使用可能な到着経路のようです。

陸地がかなり遠ざかるところまで太平洋上空まで出た飛行機は、何回かに分けて左に旋回。仙台空港の方へと機首を向けました。機首が仙台空港の方を向く頃には、遠くの雲が赤みがかっているのがよく見えました。もっと高い高度で飛んでいるときに夕焼けを見たかったですねえ……

仙台空港に着陸です

18:04、薄暗くなった仙台空港のRWY27に着陸しました。飛行時間は57分でした。

伊丹空港同様、仙台空港発着便でもエアバス機での着陸は今回が初めてとなりました。以前は、成田、伊丹、名古屋、新千歳、福岡、広島、小松、松山線などなど、多くの路線がANAのエアバス機で運航されていた仙台空港ですが、現在では伊丹線のこの1便のみになってしまっています。

特殊な誘導路事情を持つ仙台空港

仙台空港は、地方空港の中では数少ない、2本の滑走路を有する空港です。メインで使用されるB滑走路の途中から、短いA滑走路が分岐しており、上空から見るとY字に滑走路が交差しているように見えます。(以下参照)

仙台空港での地上走行ルート。RWY27着陸後、A滑走路でバケートする場合には、鋭角に曲がる必要がある。(AIS JAPAN参照)

今回は、そのY字に交差した部分で滑走路をバケートしました。B滑走路からA滑走路に出て、そしてB滑走路の並行誘導路を通るという流れでエプロンまで向かっていきました。

他の取り付け誘導路とは異なり、A滑走路でバケートするとターミナルにやや近づきながら並行誘導路へと移動できるため、若干の時間短縮効果を見込むことができそうです。

飛行機はエプロンまでやってきました。到着スポットは4番ですが、丁度その位置で出発準備を整えていたアシアナ航空のA321が停止していたため、こちらもやや牛歩気味にスポットへと向かっていきました。

丁度機外カメラの映像を映し出していたモニターからも、その様子を見ることができました。

オタグッズを貰って降機します

18:09、定刻よりも6分早く、仙台空港4番スポットに到着しました。上空の追い風で結構稼ぐことができたのか、そこそこの早着となりましたね。

降機の際に、「31便から続けてご搭乗されていた方ですか?」と、CAさんに声をかけていただきました。冒頭でお伝えの通り、31便と737便でクルーの方は異なっていたので、どうしたことか…と思っていると、「よろしければ、お持ちください」と1枚の紙を渡されました。

プリントの一部を掲載。裏面もあるので、欲しい方はA320/321に乗りまくりましょう。

A320シリーズの紹介プリントゲットだぜっ!(笑)

まさかまさか、オタク向けにこのようなものまでご用意されているとは…恐れ入りました。記載内容を見る限り、2016年前半に作成されたものであると判断しましたが(A380導入についても触れられているため)、一体どのようなお立場の方が監修されているのか気になります。

それはともかく、変な乗客の引継ぎと、素敵なオタグッズをありがとうございました。

最後に

秋田ー羽田ー那覇ー伊丹ー成田/羽田ー伊丹ー仙台と、6レグをこなしてようやく最終目的地、仙台へとやってきました。

長かったですが、それぞれのフライトで印象に残る場面が多々あり、私のルーティングが最高だったことを証明させられた、そのような気がします。

flightrader参照

最後の最後に自画自賛で締めるのは、見てくれがよろしくないので、今回の飛行ルートを載せて終わりにします。最後までお読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. osm より:

    久米島空港は給油設備が無いで帰りの飛行機は燃料を補給できません
    羽田で往復分まとめて積むのはコストに見合わないので帰りは那覇で給油しているようです

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