意外と強気か?ANA・JALの2021年度国内線事業計画が発表 

飛行機全般

今年も予定通りに出ましたね

1年の中で10番目くらいに楽しみな、国内航空会社の事業計画発表。1月の第3火曜日に出される傾向が強いため、今日も朝から期待して待っていると、予想通りANA、JALの両社から発表がなされました。

それぞれのプレスリリースの冒頭から読み取れる内容としては、

とりあえず計画は出すけど、臨機応変に対応するよ

燃費のいい飛行機に置き換えて、環境にやさしくするよ

需要の高い路線には、力を入れて増便、路線開設(再開)するよ

と言ったところでしょうか。最近になって再びの緊急事態宣言の発令など、なかなか先行きが不透明な部分があることは確かですが、変異種が出ようが基本的な感染予防策は変わりませんし、コロナ禍の中で1年経つ中、様々なことが分かってきました。

既に夏のシーズンは経験済みで、ある程度予測も可能であることから、需要があるところは確実に取りこぼしなくとっていこうとする意志の表れを感じました(大げさかもしれませんが)

ANAの事業計画

まずは、ANAの事業計画から見ていきます。昨年同様国内線と国際線を別々に発表するようで、国際線のものは1週間後に発表されるようです。

通年の運休・減便

冒頭の概要のすぐ下に記載されていたのは、

運休・減便路線でした。

いつもは、新規開設・増便路線から始まるはずなのですが、先にこちらから始まったのには正直驚きました。と言いますか、増便、新規開設が無くとも不思議ではないご時世ですので、これで納得してしまったのですが、ちゃんと下にくっついていたので安心しました

通年の運休・減便路線に関しては、成田発着路線が予想外に最も需要がある成田ー伊丹線のみがリストアップ、他の路線は毎月の発表で対応するようです。LCCが台頭してからも1往復のみ残っていた関西ー福岡線も運休、ダイヤとしては関西発着の国際線への接続という路線特性があるはずですので、これも自然な流れなのかもしれません。

2020年ダイヤで久々に羽田、関西から6時台の出発便が復活した羽田ー関西線は、再び1往復減便のようです。結局コロナ禍で6往復全てが出揃うことは殆ど(いや、1度も?)なかったように思います。

期間減便・期間運航化

続いて期間減便・期間運航化路線。伊丹ー福岡線、関西ー新千歳、那覇線など、これまでも需要に応じて流動的に便数が変更していた路線はさておき、期間運航化された6路線は、通年(またはそれに近い)運航形態がとられていた路線です。

特に、静岡ー新千歳、那覇線の期間運航化は、静岡空港発着のANA便が一時的に0になることを示しており、割とショッキングな報告のように思います。岡山ー新千歳線、長崎ー那覇線など従来であれば他の路線との機材繰りでかかわりがある路線については、時刻の変更や機材の変更があるのかもしれません。

通年の増便

少々暗い話題が続きましたが、ここからは明るい話題。まずは通年の増便路線です。

一番上に記載されているのは、とうとう出ました「羽田ー大館能代線」!備考欄にもあるように羽田空港の発着枠コンテストで貴重な、貴重な1枠を獲得したということで、本来であれば2020年冬ダイヤから増便されるはずでしたが、昨今の事情により増便どころか減便されるという事態に陥っていました。

予定通り、1日3往復運航される日がやってきますように、心からお祈り申し上げます。

羽田ー那覇線は1日最大14往復設定されるということで、機材の小型化はあれども便数的にはコロナ禍前の水準まで戻る計画のようです。14往復目について、※9の備考と運航期間から個人的には、ギャラクシーフライトの復活なのでは?と推察しているのですが、国際線機材も空いていることですし、需要分散の観点からも多少高くても飛ばす価値があるような気がします。

相変わらず需要が顕著な羽田ー宮古線も通年で増便、これまでは臨時増便に留まっていた2往復目がとうとう定期便に格上げとなるようです。

伊丹発着、中部発着の路線については、機材小型化の代わりの増便と言ったところでしょうか。中部ー新千歳線では、Q400が投入されていたこともありましたので、機材に注目したいですね。

期間増便、高需要路線の増便

最後に期間増便、高需要路線の増便です。大体見慣れた路線の集まりのなかに1つだけポツンと目立つのが、「羽田ー旭川線」。2003年よりエアドゥに移管されて以降、コードシェア便としての運航となっていたANAによる羽田ー旭川線が、期間増便ながら再開されるようです。

ANAが運航していた頃は、767を中心に繁忙期には777-200も投入されていた路線、空港の利用圏内には30万都市の旭川市が控えているため、こちらも機材に注目したいのと、是非乗りに行きたい路線の1つですね!

JALの基本便数計画

続いてJALの基本便数計画です。ANAとJALでプレスリリースの名称が若干異なりますが、中身としては同じです(笑)

開設・再開、増便

まずは、新規開設・路線再開・増便路線から。沖縄と鹿児島の離島、そして道内路線のみとなっています。これだけ聞くと内容不十分のような印象さえ受けますが、ネタ成分が豊富です

まずは、丘珠ー奥尻線。奥尻空港と言えば函館じゃんか!という固定観念を真っ向から破壊する新規路線の開設、ど肝を抜かれました(笑)

奥尻から道庁所在地の札幌まで直接向かう需要は勿論ありそうですが、経済的にも文化的にも関わりが強そうな函館との需要もこれまで通りあるに違いありません。平日は函館線、休日は丘珠線と分けて運航することで、両者の需要に応える形となるようです。

続いて注目なのが中部ー宮古、石垣線。一時就航していた中部ー石垣線の再開だけでなく、宮古線も期間限定とはいえ新規開設するという力の入れようです。新石垣空港開港以降、本州ー宮古、石垣路線はANAが特に力を入れて運航していた面がありますが、ここにきてうちなーの翼、JTAと真っ向からぶつかるようです

減便

続いて減便路線。コロナ禍が影響した減便はないようです。コロナ禍に起因する減便は、ANA同様適宜発表することで対応するようですね。

最後にJALの計画の中で最も興味深い内容をご紹介して終わります。

2021年夏ダイヤから、これまでJTA便名で運航していた羽田ー石垣、宮古、久米島線がJAL便名での運航に変わるようです。これにより、需要に応じた機材の大型化を流動的に行うことができ、これまでは737-800がメインとなっていた運航機材も、今年以降は様変わりしそうな予感がします。

それに従い、早速運航期間ごとの使用機材が発表されていました。羽田ー宮古線への767-300投入だけでなく、羽田ー石垣線に777-200が就航するようです。ANAが羽田ー石垣線に777を投入して3年が経過し、いよいよJALも777を投入することになるとは…

日本の大手2社の777が就航する唯一の地方空港

この称号を獲得することになる石垣空港、今年は這ってでも行きたいですね。

最後に

なんだかんだで今年も国内線には新たなネタが舞い込んできました。

経年機の早期引退など暗い話題が続く航空業界ですが、このような状況下でも新規路線の開設や面白そうな路線×機材の組み合わせの登場など今年も捨てたもんじゃない1年になりそうです。国際線の事業計画も楽しみに待ちたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(参考:ANAプレスリリース 第20-098号

JALプレスリリース 第20086号)

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