秋田発羽田行き最終は20:50発
現在ANAとJAL合わせて9往復が運航されている秋田ー羽田線。秋田発の最終便は、20:50発のJAL168便となっています。(2025年夏ダイヤ)
空路の最大のライバルである新幹線は、東京行きの終電が19:10と早めのため、その発車を秋田駅で見送ってからでも搭乗に間に合い、さらに新幹線よりも早く東京へ辿り着くことができるのが、JAL168便となのです。

今回は、日付が変わる前に秋田ー東京間を移動できる真の最終便、JAL168便のご紹介です。
数年前からダウンサイジングしてしまいました…
搭乗日は6月のとある日曜日。秋田から東京へ向かう真の最終便ということで、もちろんほぼ満席での出発です。

羽田発着のJALの地方路線の主力といえばボーイング737のイメージが強いですが、2023年からJALの羽田ー秋田線は、この最終便(JAL167/168便)と始発便(JAL161/162便)の2往復がエンブラエル190で運航されています。
羽田ー秋田線の利用者数は、コロナ禍以降再び増加傾向にあるため、このダウンサイジングは青天の霹靂だったわけですが、この2年間、JALの羽田ー秋田線は737×2、E190×2の布陣で運航が続けられています。

秋田空港の搭乗口は、ANAとJALメインに使用する搭乗口が異なります。JAL便は2番ゲート、ANA便は3番、5番ゲートをアサインされがちです。あまりJAL便に乗る機会が無いため、3番ゲート前を通過して、2番ゲートへ向かうのもなんだか新鮮です。

2番ゲート付近は、搭乗を待つ乗客でやや混雑していました。冒頭紹介の通り今回の168便はほぼ満席です。ただ、E190は定員が95名のため、搭乗口付近の混雑度合いは苦にならないレベルです。
圧倒的早発!!からの快適な巡航

定刻は20:50発ですが、20:40にはドアが閉まりあっという間にプッシュバックが始まりました。この時間帯の秋田空港には他に出発便がいないため、スムーズに滑走路へ向かうどころか、滑走路末端のT1誘導路ではなく、一つ手前のT2誘導路から滑走路へline up。すぐに離陸滑走を始めてしまいました。

この日は朝から雨が降り続いていた秋田空港。出発前にも離陸後は揺れが続くとアナウンスがありましたが、雲の中でもさほど揺れず、程なくベルトサインが消えました。ドリンクサービスは念の為、冷たいもののみのサービスとなるようです。
E190はご存じJALグループのJ-AIRが運航を担っていますが、ドリンクサービスはJALと変わらず、お馴染みのスカイタイムも用意されています。

シートポケットには安全のしおりなどの他に、機内誌のSKYWARDも用意されており、「窓の外の景色が見えなくてもJALグループの旬な情報をお楽しみください」というサービス精神が感じられます。

さらに、E190には、インターネットにも接続できる機内Wi-Fiに電源コンセントと、その辺の大型機と遜色のない装備が備わっています。国内で活躍するリージョナル機の中では、機内サービスのスペックはトップクラスだと思います。

この日の巡航高度は30,000feet。東北地方も南部の方へ進むと雲が切れ、大都会仙台の夜景も見ることができました。
ちなみに羽田線を持たない仙台空港を発着するJALグループ運航便は、すべてJ-AIRのE190とE170で運航されています。この他、山形空港と花巻空港もJALグループ便はエンブラエル機の独壇場。まさにJ-AIRは東北地方に無くてはならない存在といえます。
夜景を楽しむフライト後半
離陸から32分経った21:27、ベルトサインが点灯して着陸態勢に入りました。茨城県の筑波上空付近までやってきていました。
到着便のラッシュもひと段落するこの時間帯は羽田空港も比較的空いており、到着経路もかなりショートカットして飛行していたようです。

その後千葉県上空でクネクネと旋回を繰り返し、京葉工業地域の工場夜景を見ながら東京湾へ。羽田空港の着陸滑走路はRWY23です。下界の夜景はもちろんですが、西方面からきた到着便や羽田空港からの出発便で無数の飛行機のライトが輝く空にも注目です。

21:44、54分のフライトを終えて羽田空港に着陸しました。秋田空港とは比較にならない滑走路末端の灯火類がお出迎えです。この後D滑走路から羽田空港本島へ架かる橋を渡り、格納庫前を通り、第1ターミナルまでタキシングして行きました。
PBBかオープンスポットか・・・
最近J-AIR公式Xで、「E190に対応可能な羽田空港のボーディングブリッジが増えました」という投稿を見ました。

まさに今搭乗しているのがE190ですので、ボーディングブリッジのスポットに着けてくれるかな?と期待していましたが、飛行機が滑り込んだのはspot38。オープンスポットです。
小型機で運航する地方便のジンクスは崩すことができず、バスでターミナルまで移動となりました(笑)

ただ、お迎えに来てくれたバスには「777」の文字。欲を言えばバスの番号ではなく、自分の乗る飛行機の胴体に777の文字が書いてあればなお良し。と思いながら機内を後にしました。

バスに揺られること数分でターミナルへたどり着きました。定刻よりもやや遅れている便が目立つ中、堂々の6分早着で、22:10過ぎの京急線にも間に合う結果に終わりました。到着がオープンスポットだったおかげで、かえって歩く距離も短く済んでしまい、物足りなさを感じる程でした。
秋田空港を21時頃出発し、22時に羽田着。少しでも長く秋田にいたい、残業が終わってからでも余裕をもって東京へ行きたい、夜E190に乗って羽田に降りたい。これらのような欲望を叶えるJAL168便の利便性の高さを是非体験してみてがいかがでしょうか。
最後に~E190のクラスJのすゝめ~
今回のフライトでは、クラスJをアサインしました。E190のクラスJは1-2の3アブレスト。ラッキーなことに1人掛け席が空いていたので、アップグレードで手配しました。

1人掛け席は、混雑便でも絶対に隣に誰も来ないことが確約されているので、搭乗前のストレスも飛行中のストレスとも無縁です。5席しか無い1人掛け席、人気が高いことは容易に想像がつきますが、空いていたら積極的に狙っていきたい勝ち席の一つですね。
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