JAL3608便 松山ー福岡線搭乗記 福岡発着の都市間輸送はJ-AIRにおまかせっ! 

搭乗記2025

「四国最大の空港」松山空港

愛媛、香川、高知、徳島の4県からなる四国。本州との間には連絡橋が3本かけられている他、航路での行き来も盛んですが、長距離移動となると飛行機の力は必要不可欠です。特に、四国最大の人口規模を誇る松山市に位置する松山空港は、年間の利用者数が約280万人(令和5年度)で四国最大の空港。ネットワークも盤石です。

国内線は、羽田、成田、大阪(伊丹)、名古屋(中部)、福岡、鹿児島、那覇、そして国際線は、ソウル、釜山、台北、上海に路線が展開されている。

1月某日、人生3度目の松山訪問を果たしました。これまでの2回は、羽田ー松山ー伊丹、羽田ー松山ー那覇というルートで松山を出入りしていたので、今回も未搭乗の路線に乗ってみようということで、羽田ー松山―福岡とルーティングをとることにしました。

リージョナル機が似合う松山ー福岡線

福岡からJAL3609便としてやってきたエンブラエル170。30分の折り返し時間を経て再び福岡へ折り返す。

松山ー福岡間の直線距離は約200km。しかし、陸路では最速でも5時間ほどの所要時間がかかります。陸路がか弱い区間に空路あり、ということで、松山ー福岡線は現在JALが1日4往復を設定しています。

JAL予約サイトより。朝、昼、夕に分かれて1日4往復の設定がある松山ー福岡線は全便がE170で運航される。

かつてはANAグループもこの路線を運航していた時期があったようですが、JALの前身のJASが「強かった」路線の1つのため、現在は撤退しています。

羽田、福岡、伊丹と主要空港へ10分の間に3便が続けて出発するため、保安検査場は大混雑だった。

今回搭乗するのは、松山を17:50に出発するJAL3608便。松山ー福岡線の最終便です。都市間輸送路線の最終便としてはやや早いように感じますが、これでも対陸路でのアドバンテージは十分。福岡空港の立地の良さも相まって、定刻通りに到着すれば、19:00過ぎには博多で飲むというスケジュールを立てることができます。

そんなこともあってか、搭乗日のこの便は満席、その上松山空港は同時間帯にJALの羽田便とANAの伊丹便の出発が重なり、保安検査を通過するまで10分程時間がかかりました。

隣のスポットには、15分遅れで我が3608便と同時刻の出発となったJAL440便羽田行きの姿が。どちらが先に出発できるか…

松山ー福岡線に使用されるE170は、満席でも76名が定員の機材なので、搭乗口の前はあまり混雑していませんでしたが、機内に入ると見渡す限りの人、人、人。私の隣の席ももちろん埋まっており、本当に満席での出発となるようでした。

今回は最前方の1Kの座席をアサインしました。翼に視界が遮られることなく、足元が若干広い、満席便であれば勝ち席です。出発前日にポロっと空いたところをすかさずゲットしました。

なかなか出発できません…

私が搭乗してまもなく、出発準備が整ったようでシップは定刻通り出発しスポットを離れましたが、ここから離陸まではしばらく時間がかかりました。

どうやら目的地の福岡空港周辺が混雑しており、離陸の時間が指定されたようです。離陸するとすぐに福岡空港へ向かう飛行機の渋滞を長くさせてしまうことが必至なので、地上で待てという指示ですね。

こちらがプッシュバック後誘導路を塞いでいたため、滑走路を一旦逆走して滑走路の端へ向かう伊丹行きのQ400。

滑走路の奥で離陸を待っていると、後から出発したANAの伊丹行きQ400が先に離陸していきました。

伊丹空港も福岡空港も市街地にあり、便利で、朝夕と運用時間終了間際のラッシュという共通点がありますが、1月当時は滑走路の本数に差がありました。伊丹空港の滑走路は2本、福岡空港は当時滑走路1本での運用だったため、ラッシュ時間帯の円滑な運用と言う点では伊丹空港に軍配が上がっていたようです。

同じ17:50発となった羽田行きのJAL440便が一足先に離陸していった。

18:00発の伊丹行きに先を越された我々はというと、離陸時間を18:14に指定されていたため、滑走路の端でしばらく待機することになりました。「飛んでいる時間よりも地上にいる時間の方が長い」現象に当たるか、、と変な期待が膨らみます。

131マイルの空の旅 開幕

離陸後は東の空に月が綺麗に見えた。

管制から離陸が指示された18:14、松山空港から離陸しました。人口50万都市の夜景が綺麗に見えたと思うと、東の空には某地球の衛星が見え、その月明かりが瀬戸内海を照らしていました。

離陸時に照明を落とすJALグループ便の機内だけあって、月の光が一層強く感じたのは言うまでもありません。

廿日市市から広島市の夜景が綺麗に見渡すことができた。日中便でまた眺めたい景色の一つ。

松山ー福岡線の飛行ルートは、離陸後、山口県の岩国上空から本州上空へ入り、山口県を横断、その後日本海上空へ出てから南西方向へ飛び、福岡へ至るというもの。

丁度岩国上空に差し掛かるところでは、中国地方の最大都市、広島市の様子をこちらもくっきりと見ることができました。太田川やその支流が形成する三角州が特徴的な広島市。その三角州上には、かつて旧広島空港(1993年から広島西飛行場)があり、今まさに搭乗しているJ-AIRが広島ー松山線を運航していました。機材は、E170よりも小型のプロペラ機、英国BAe製のジェットストリーム31(19人乗り)でした。

雲の切れ間からわずかに街灯りが見えていたが、夜間の撮影では厳しかった。

広島の夜景を眺めた後は、下界には雲が広がるようになりました。景色は見えず、残念賞です。日中の時間帯の便に要再履修です。

進行方向右側の席からは、東京や大阪方面からの飛行機が見えるチャンスもありそうですが、今回は他の飛行機の姿を見ることなく、あっという間に降下が始まりました。ベルトサインは25分間消灯していました。

Welcome to FUKUOKA

松山市も十分大都会だが、福岡市は言うまでもなく超大都会。そのど真ん中にあるのがみんな大好き福岡空港である。

空港周辺が混雑しているという福岡空港。その言葉の通り、何度か旋回を繰り返しながら高度を下げ、博多の街並みが見えてくるとまもなく着陸です。

福岡空港の着陸滑走路はRWY16。進行方向右側には、着陸直前博多駅周辺の明るい夜景を楽しむことができました。なお、着陸時刻は18:54、飛行時間はちょうど40分でした。

到着後すぐに地上支援車両が機体の脇にやってきた。この便の到着作業と次便の出発準備が進められる。

到着したのは11番スポット。ボーディングブリッジのあるスポットへの到着です。混雑する時間帯でもリージョナル機でターミナル直結のスポットに入ることができる規模感の丁度よさも福岡空港の魅力の1つだと思います。

因みに、搭乗機のJA221Jは、この後宮崎を1往復してこの日の業務が終了となったようです。

正面から見ると「細い」の一言に尽きるE170。小さな機体で1日何フライトもこなす働き者だ。

この11番スポットは、到着コンコースから搭乗機を撮影できるスポットでした。日中の時間帯であれば、滑走路上で離着陸する機体も撮ることができそうです(が、長居は厳しいと思われます)

福岡発着のローカル路線でJ-AIRに乗ろう!

福岡空港の到着便案内。主要都市に混じって、地方都市の名前もちらほら見受けられる。

旧JASが運航していた地方路線をたくさん持つ福岡空港。その殆どを現在はJ-AIRのエンブラエルが引き継いで運航しています。

今回搭乗した松山線の他、花巻、仙台、徳島、高知、宮崎などなど、多くの路線でエンブラエルが大活躍。機材そのものは小さくても快適なキャビンで、ジェット機ならではの足の速さもあるJ-AIRの福岡発着の地方路線、都市間輸送を肌で感じたい方の履修をおすすめします。

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